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http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20050915i307.htm
人体の免疫を担う「NKT細胞」と呼ばれる特殊な細胞を活用したがんの新しい免疫療法で、末期の肺がん患者を延命できることが理化学研究所と千葉大の臨床試験で明らかになった。
従来の免疫療法は、がんへの攻撃に加わらない細胞があるなど弱点が指摘されていたが、新療法だと免疫によるがんへの“総攻撃態勢”が整い、画期的治療法となる可能性もある。札幌市で開会中の日本癌(がん)学会で16日に発表する。
免疫には、異物が体内に侵入すると最初に働く「自然免疫系」と、それでも撃退できない場合に機能する「獲得免疫系」がある。
研究チームは、両方の免疫系に働くNKT細胞に着目した。従来の治療が効かない肺がん患者9人から、特殊な免疫細胞(樹状細胞)を採取。これにNKT細胞を活性化する物質を取り込ませ、増やして患者の体に戻した。樹状細胞1億個を戻した患者3人のうち2人で、がんの増殖が止まり、2年半が経過した今も転移などがなく普通の生活を送っている。1人は肺がん以外の病気で死亡した。樹状細胞が1000万個以下では、3年経過した現在、6人のうち、がんの増殖が止まったのは1人だった。
(2005年9月15日14時45分 読売新聞)
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