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ワクチン:原価350円が接種時3000円 厚労省公表
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050908k0000m040031000c.html
インフルエンザワクチンの製造原価は接種1回分当たり350円だが、二つの中間業者を経て、医療機関に売られる時には平均1000円になっている。厚生労働省は7日、こうしたデータをワクチンに関する同省の検討会(座長=神谷斉・国立病院機構三重病院名誉院長)で公開した。医薬品の原価が公表されるのは極めて珍しい。
同省が、ワクチンを作る国内メーカー全4社に聞き取り調査をした。
メーカーは、1回分平均約350円で作ったワクチンを、約600円で販売会社に出荷する。販売会社は約750円で「卸」と呼ばれる業者に売り、卸は約1000円で医療機関に納める。
インフルエンザワクチン接種は健康保険の対象外で、接種の料金は各医療機関が自由に決める。同省の昨年の調査では、1回の接種料金は平均3000円だった。1万円近い例もあるという。
医薬品は通常、製薬会社から卸に売られる。ワクチンの流通は、1段階多い。神谷座長は「原価と末端価格の差が大きい。これを何とかすれば、新型インフルエンザに備えた新ワクチンの研究開発費のねん出もできるのではないか」と指摘した。
ワクチンメーカーなどで作る細菌製剤協会によると、04年度のインフルエンザワクチンのメーカー出荷額は約171億円で、各種ワクチンの合計出荷額の約3割を占めた。【高木昭午】
毎日新聞 2005年9月7日 18時44分 (最終更新時間 9月7日 19時41分)
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