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発行日 =2005年07月18日 ソース =週刊
面 名 =アエラ ページ =032
発行社 =東京 文字数 =8240
有機燐剤、電車・飛行機は大丈夫か 交通機関20社がアンケートに回答 第3弾
身の回りの有機燐剤が引き起こす神経・精神障害の恐れ。
第3弾の今回は、日常生活に欠かせない乗り物を取り巻く汚染を調べた。
JR西日本福知山線の惨事が起きて何日も経たないころだった。化学物質の
人体への影響について以前取材した医師の一人から電話があった。
「あの運転士は、私の患者であったとしても、おかしくないように思われ
る」
高見隆二郎運転士(享年23)が停車位置を大きく行き過ぎるなどの錯誤を
繰り返し、眼も虚ろだったなどと報じられたことに、この医師も無関心でいら
れなかったようだ。医師はこんな趣旨のことも述べた。
「運転士も会社も袋叩きにされているが、個人の弛み、会社の体質であの事
件が割り切れるのか。何か変だということは、医者が気づかずしてどうするの
か。高見運転士が乗っていた車両や宿泊場所にどんな薬剤がどれだけ撒かれて
いたか、分かればいいのだが」
記憶力の減退、思考の混乱、精神不安定、鬱などの神経・精神障害が有機燐
化合物によってじわあっと引き起こされることは、近年多くの医師がはっきり
認識し始めている。この関係の治療に熱心な医師たちが今や各地の医療機関に
現れている。
田畑や林、緑地、街路樹、庭、建築物に散布される殺虫剤などには、有効成
分が有機燐化合物であるものが多い。撒かれた有機燐剤などの被害者の治療に
冒頭の医師も取り組み、少なからざる患者を回復させ、学会報告もしてきた。
●分解速く難しい検出
この医師の評判を聞いて、農薬に「被曝」した住民だけでなく、白蟻、ダニ
対策などとして住宅に使われている薬剤で発症した人も遠くから訪ねてくる。
酵素毒の有機燐化合物は、もともとドイツの巨大化学メーカー(旧IGファ
ルベン)が農業用の殺虫剤として開発したが、神経・精神毒性が突出して強烈
な同じ有機燐のサリンなどもこのメーカーで実験的につくられていることをナ
チスドイツ中枢部が知り、毒ガス兵器として相当量が第2次世界大戦中に備蓄
された模様だ(実戦には投入されなかった)=アエラ3月7日号参照。
戦後しばらくしてから農薬などに利用された有機燐剤は、ドイツで農業用に
開発された当時の神経・精神毒性をかなり弱めたものだったが、ごく微量でも
亜急性、慢性、遅発性の神経・精神毒性を持つことが内外の諸研究によって確
認されている。
ただ、有機燐は分解が速いので血液検査をしても検出が難しく、発症との因
果関係は急性でもないと直ちには断定しにくい場合が少なくない。それに毒性
が生じるかどうかは個人によって異なり、毒性が現れても人によって大きな差
がある。しかし、いずれにしても有機燐の特徴的な毒性は、神経・精神の働き
を支える酵素を壊してしまうということだ。
にもかかわらず日本では、米欧ほどの規制も受けずに、農薬取締法で農薬と
して、薬事法で室内用などとして各種の有機燐剤が認められ、広く大量に散布
されてきた。
それぞれ用法、用量が守られていれば問題ないというのがメーカー、散布業
者、行政の立場だが、使用を全面禁止せざるをえなくなることを恐れているの
か、毒性についての内外の研究結果も、神経・精神障害を多発させてきた現実
も、メーカー、行政側にはほとんど汲み取られていない。
JR西日本の事件をめぐり前記の医師から先の指摘があった前後、ある新幹
線の運転士に関して情報があり、本人に会った。「薬剤散布とは無関係」と自
分ではみているようだが、一緒にきた家族によると、いつごろからかは明確で
ないが、ほんの些細なことにもすぐかっとなったり、いらいらの状態が目立つ
ようになったという。
「怒ることもないようなことに、本人は感情を抑えられなくなっているんで
す」
JR西日本によると、高見運転士が乗って脱線した電車への薬剤使用は一部
車両が3カ月足らず前、一部が4カ月半ほど前で、未明までいた宿泊施設は9
カ月半前だ。アエラが実施した交通機関に対するアンケートの回答(下の表)
によれば、JR西日本でもJR東海、JR東日本でも新幹線車両には一般的に
かなりの頻度で、在来線は1〜3カ月くらいに1回の割合で殺虫剤類が撒かれ
ている。
●化学物質過敏症誘う?
回答をそのまま受け取れば、使われている現薬剤は有機燐系ではないが、す
でに何かで有機燐に被曝していると、化学物質一般にも反応する化学物質過敏
症を起こす可能性がある。これも個人差はあるが、有機燐には体内に入った化
学物質を壊す酵素の働きを阻害する性質もあるからだ。化学物質によっては、
有機燐中毒と同じく神経・精神障害を起こす。
無論、だからといって、車内への薬剤散布、被曝と高見運転士の変調をそれ
だけで繋げることはできない。化学物質の影響を考える場合も、勤務場所の周
辺に限らず、それぞれの生活環境にも目を向ける必要があるし、化学物質とは
関係のない原因があったかもしれない。頻発している他の鉄道過誤にしてもそ
うだ。
しかし、鉄道などに乗っていて化学物質に反応し、車内でも苦しんでいる人
たちが少なくないことは確かだ。この取材でも幾多の例が集まった。横浜市に
住む建築家尾竹一男さん(53)の場合はこうだ。
尾竹さんは何年か前、新大阪駅で東海道新幹線に乗り、京都駅を出た辺りか
ら急に、席に座っていられないような状態に陥った。床にしゃがんで、うつむ
きたくなった。非常な圧迫感があり、息苦しい。脂汗が出る。早く帰りたいと
いう気持ちとの葛藤があったが、名古屋駅で飛び降り、ホームで20〜30分
しゃがみ込んだ。なんとか調子は戻った。
尾竹さんには心臓関係の持病があって薬を常に携えているが、その時は胸の
痛みはなく、心臓関係の発作ではないことは分かっていた。その後、視覚に異
常が生じていると思われる仕事関係の人を診てもらいに、この分野に通じた医
師を訪ねたら、尾竹さん自身も有機燐中毒と診断された。
化学物質過敏症、あるいはシックハウス症候群の人たちのために、尾竹さん
は有機燐などの化学物質で住まいを汚染させない建築のやり方を工夫してい
る。白蟻、ダニ対策も含めてだ。
●電車内で体調に異常
ある時、尾竹さんは化学物質に苦しむ患者の家を3日間くらいで4軒も、マ
スクをしないで無防備に回り、畳を剥がしてみたりした。ダニ対策として有機
燐剤が投入された跡が歴然としていた。そんな家はたいてい床、天井裏の建材
にまで有機燐剤が塗布されている。こうして、尾竹さん自身が有機燐に被曝し
てしまったのだ。
尾竹さんは治療を受けて回復に向かったが、東海道新幹線で往復する場合は
今もなお時々、車中で異常が生じる。たとえば右首筋から肩にかけて筋肉がか
ちんかちんに凝り、頭がぼうっとしてしまうのだ。そんな中で最寄りの新横浜
駅に降りる尾竹さんは、車で迎えに来た妻から、
「鬼の顔になっている」
と言われたりする。
そして、今でも尾竹さんはすぐに感情が切れる。
「何でそうなるのか分からないのだが、『どうでもいいじゃないか。うるせ
え、黙っていろ』と(妻に)言ってしまう」
尾竹さんによると、JR東海の東海道新幹線もさることながら、JR東日本
の在来線、たとえば横須賀線あたりはそれ以上に体にこたえる、という。
JR東日本の快速電車に乗っていて発症した40代の男性Aさん、30代の
Bさんに関する話もある。
Aさんは、自宅の床下に撒かれていた有機燐の白蟻駆除剤で慢性中毒に罹か
っており、ある時に車内でとても苦しくなった。Aさんが後でJR東日本の担
当部署に問い合わせたら、やはり有機燐剤を含む殺虫剤が散布されていた。車
内の有機燐で症状が悪化したようだ。
Bさんの場合は職場で、有機燐などが用いられているOA機器類によって発
症した。治療によって普段は症状が消えているが、電車に乗ると、ぶり返すこ
とがある。めまいがし、感覚が鈍ってきて、職場に着いても倦怠感や肩凝りで
仕事にならない。
自分の新築住宅に使われたり、近所で植木などに撒かれた有機燐剤によって
発病し、苦しんだ50代の女性Cさんは、薬剤散布について事前に幾つかの確
認をしてからでないと、新幹線にも乗れない。不用意に乗車したら発症する恐
れがあるからだ。
学校などで散布されたりした有機燐剤によって、慢性有機燐中毒や化学物質
過敏症になった生徒らが、それから鉄道を利用しにくくなったという例もあち
こちにある。
●散布後の濃度測定なし
化学物質過敏症も対象に大阪市内で「ふくずみアレルギー科」という医院を
開いている吹角隆之医師(アエラ4月25日号参照)によると、薬剤が撒かれ
て間がないことを感じ、いったん降りて次の電車を待つ患者もいるし、車両ご
とに汚染の差を体感する人もいる、という。吹角医師も、高見運転士の電車、
宿泊室の化学物質汚染の有無に注目する。
前述のように、アエラは鉄道など交通機関27社に薬剤散布の実情について
質問し、20社から回答を得た(日本の鉄道は年間延べ約200億人を運んで
いる)。1998年4月から車内への散布をやめているという東京地下鉄(東
京メトロ)、「従来、車内には撒いていない」という京阪電気鉄道、2002
年8月以降は車内に使っていないという阪急電鉄を除くと、薬剤の種類・頻度
はまちまちだが、鉄道は各社とも車内散布をしている。そして、事後の気中濃
度の測定は一社もしていない。
ありのままに公表してくれたのだろうが、目を引くのはJR東海による新幹
線車両への徹底散布だ。回答によれば、有機燐以外の薬剤だが、ならすとほと
んど毎週のように撒いている。
JR東海のある内部関係者が調べてくれたところによると、新幹線の車両
は、運転室も含めてたとえば以下のような具合に薬剤が散布されている(情報
源が特定されないよう、月日は似た間隔にしつつ変えてある)。
「(今年)4月29日一般消毒 5月10日くん煙消毒 5月15日一般消
毒 5月21日特別整備(害虫消毒)A 6月8日くん煙消毒 6月10日一
般消毒」
東海道新幹線での尾竹さんの体調の悪化も、この記録をみればうなずける。
有機燐中毒、化学物質過敏症を患う他の人たちへの影響も厳しいだろう。
●気になる無回答7社
散布の記録を伝えてくれた前記のJR東海の内部関係者は、車両基地で新幹
線の車体から、散布した薬剤が白く外に噴き出している光景を見ている。停車
している時は車両のドアの気密性が緩むので、そこから外に洩れているのだと
いう。基地の車両の中が薬剤で霞んでいる時もあったという。薬剤は当然、座
席にもしみ込んでいると推定できる。
ゴキブリがいたことを乗客が車掌に告げでもしたら、走行中に車掌から担当
司令に電話で速報され、電車は基地に入るや、定期散布とは別に全車両を燻煙
消毒される。
それにしても、回答を得られなかった交通機関が27社のうち7社あるのは
怖い。車内などに毒性物質がどう散布されているのか、少しの手がかりも示さ
れないからだ。
鉄道ではないが、散布業者によると、新東京国際空港の管制塔を含む国土交
通省専有部分には、フェニトロチオンを有効成分とする有機燐剤も噴霧され、
仮眠室も対象にされている。この原体を10%含む乳剤を10倍に希釈した液
が1平方メートル当たり50ミリリットル噴霧されている。業者によると、要
員が常時いる管制塔などには、噴霧しないで虫を殺す食毒剤を置き、仮眠室な
どでは一時退去してもらって噴霧し、撒いてから30〜40分は立ち入らない
でもらう。
この記事は鉄道に焦点を絞ったが、航空機内、地上施設への薬剤散布が操縦
士など乗務員、管制職務関係者の心身にいかなる影響も与えていないのか、心
配する医師たちもいる。
高見運転士は死亡しており、錯誤が何度も繰り返された真因の探求には限界
がある。だが、「文藝春秋」7月号に掲載された高見運転士の「反省文」(0
4年6月8日にJR西日本学研都市線下狛駅の停車位置を100メートルも行
き過ぎたことに関連したもの)を読む限り、この運転士は普通の人だったとし
か考えられない。建前を記す作文であることを勘定に入れてもだ。それだけ
に、高見運転士についての医師たちの関心も見過ごせなくなる。
現に、車内への薬剤散布はしていないという東京メトロ、京阪電鉄、阪急電
鉄の例もある。通常の清掃を徹底したり、せめて薬剤の選択に配慮すれば、交
通機関は少なからざる人々を心身の困難から救えるはずだ。
◆殺虫剤類は交通機関にどう撒かれているか
[散布状況]薬剤名、散布の場所、量、頻度など
[告知]散布を乗客に知らせているか
[規定]どんな決まりによる散布か
[苦情]散布に対する苦情の有無
[測定]散布後の汚染の測定
●北海道旅客鉄道
[散布状況]車両の客室などに月1回、殺虫剤、消毒剤。路線全般、駅、運転所に
除草剤。除草剤は旧国鉄時代からの種類を使用
[告知]車両内の散布は車内に日付を表示、除草剤は告示しない
[規定]車内関係は会社の規定による。除草剤は自主的
[苦情]なし
[測定]なし
●東日本旅客鉄道
[散布状況]東京23区内と新幹線について回答。運転席を除き、車内の床の隅に
エクスミン乳剤、フマキラーを毎月1回以上。1両につき50倍に希釈した2800
ミリリットルを
[告知]散布箇所、散布日を記入した殺虫消毒実施済票を車内に掲示
[規定]車内規定で
[苦情]なし
[測定]薬品会社の使用上の注意に従って対処しており、測定はしていない
●東海旅客鉄道
[散布状況]新幹線は車内をエクスミン乳剤で月1回「一般殺虫」、ヒビデン・グ
ルコネート液で月1回「殺菌」し、アースレッド、バルサンで月1〜2回「害虫消毒」
する。トイレはヒビデン・グルコネート液で毎日殺菌。名古屋地区、静岡地区の在来
線は明治ゾールを月1回、アースレッドを年1〜2回散布(トイレ関係は省略)
[告知]在来線のみ車内の見やすい場所に殺虫消毒実施済票を掲示
[規定]社内の「安全衛生規程」第52条による
[苦情]なし
[測定]なし
●西日本旅客鉄道
[散布状況]新幹線は30日に1回を標準にアースレッド、バルサンを散布。
在来線は車種で違いがあるが、30〜90日に1回アースレッド、バルサンを
[告知]なし
[規定]部内の「安全衛生業務規程」による
[苦情]散布に関する直接的な苦情はない
[測定]なし
●四国旅客鉄道
[散布状況]客が直接触れる車内などでは有機燐化合物を含まない清掃用の薬剤を
使用。駅構内はトイレなどを除いて薬剤は散布していない
[告知]客の健康を害する可能性がないので告示していない
[規定]社内規定等はない
[苦情]現時点では苦情はない
[測定]なし
●九州旅客鉄道
[散布状況]客室には3カ月に1回「フォグロン200ミリリットル」を1両につ
き2缶、トイレは月1回フマゾールを1両につき約12グラム。線路は茎葉処理剤を
年1〜2回九州全体で約17キロリットル、土壌処理剤を年1〜2回九州全体で
約22トン散布
[告知]車両のトイレについては車両ごとに殺虫消毒実施済票を掲示
[規定]社内で厚生管理規定を定めている
[苦情]2003年にシックハウス連絡会会員から消毒臭について意見をいただいた
[測定]なし
●小田急電鉄
[散布状況]特急車両内にミラワンS、マックスフォースジェルKを年4回。通勤
車両内に金鳥エクスミン乳剤を年1回。除草のため線路に日産サブゾーンを年1回撒
いているが、雨天、強風時はやらない。苦情のあった付近もやらない
[告知]なし
[規定]車内については「車両清掃内規」による。線路は規定がない
[苦情]車両についてはない。線路については苦情2件
[測定]なし
●京王電鉄
[散布状況]電車内の床、座席下にバルサンオルソ乳剤Aの100倍希釈を年1度、
梅雨期に1両につき50cc程度か
[告知]なし
[規定]衛生環境維持のために散布
[苦情]最近は特にない
[測定]していないが、薬剤の用法等を遵守して使っている
●西武鉄道
[散布状況]6月から9月にかけて特急車両内は30日ごと、通勤車内は45日ご
とに金鳥エクスミン乳剤を。雑草が伸びる時期に線路沿いの雑草地に除草剤ボロシル、
バックアップを
[告知]なし
[規定]なし
[苦情]なし
[測定]なし
●東京急行電鉄
[散布状況]電車内は金鳥エクスミン乳剤を月1回。駅事務所、乗務区
(運転手、車掌の施設)にはスミチオンのマイクロカプセルを年2回
[告知]なし
[規定]社内基準に基づく
[苦情]なし
[測定]なし。散布の後にドアを開閉して換気している
●東京地下鉄(東京メトロ)
[散布状況]車内散布は1998年4月からやめた。駅構内は蚊などについて
乗客から意見が出た場合にスミチオンを。用地の雑草にも必要最小限を飛散
に気をつけて散布(剤名4種類省略)
[告知]必要に応じて掲示
[規定]なし
[苦情]なし
[測定]していないが、天候、風などを考慮している
●名古屋鉄道
[散布状況]車両は床、座席、連結幌にピューラックスを90日に1度噴霧。線路
敷地内は草の生育繁茂期に1〜2回使用(剤名多く、省略)
[告知]なし
[規定]関係法令による
[苦情]なし
[測定]なし
●近畿日本鉄道
[散布状況]特急車両内にゴキブリ駆除剤、沿線内にスミチオンをそれぞれ年1〜
2回。線路、車庫、休閑地に除草剤(剤名3種類省略)を年1〜2回
[告知]なし
[規定]−
[苦情]なし
[測定]なし
●京阪電気鉄道
[散布状況]車両内、駅構内には薬剤散布をしていない。線路際、車庫、変電所に
除草剤(剤名数種類省略)を年1〜2回、沿線緑地にスミチオン乳剤を年3回
[告知]隣接の民家には作業前に口頭で伝える
[規定]−
[苦情]薬剤のにおいがするなど
[測定]なし
●南海電気鉄道
[散布状況]車両内の座席の下部にヘキサチンSVを年2回。線路に除草剤を年2
回(剤名5種類省略)。住民から要請があれば、沿線の桜の木などに殺虫剤を
[告知]車内への告示はない。田畑などへの影響から除草剤を散布しない所も
[規定]なし
[苦情]車内については聞いていない。除草剤については草花が枯れたという苦情があった
[測定]なし
●阪急電鉄
[散布状況]車内は2002年8月以降、薬剤の散布をしていない。線路際の桜に
殺虫剤ホクヨーディプレックスを年2回、線路内に除草剤ゼログラス液剤か
三共スペードフロアブルを年1回
[告知]殺虫剤散布は周辺住民にビラ配布で告示
[規定]桜への殺虫剤は、繁殖する虫について付近住民から苦情があるため
[苦情]ない
[測定]なし
●阪神電気鉄道
[散布状況]車両は運転席を含めて約2カ月に1回、ユーコーSP油剤を1両につ
き約0.1リットル。駅内外の植栽は年2回、理研スミチオン乳剤を。軌道敷地
には除草剤アーセナルを年2回
[告知]一部告示している
[規定]自主的か地元の要望による
[苦情]なし
[測定]なし。用法を遵守している
●全日本空輸
[散布状況]国際線には現在、到着国の指示により薬剤散布をする対象路線がない
(国内線については回答なし)
[告知]−
[規定]社内規定による。国際線は到着国の指示による
[苦情]なし
[測定]なし
●スカンジナビア航空
[散布状況]日本へ乗り入れの機体には薬剤を使っていない
[告知]−
[規定]−
[苦情]−
[測定]−
●ルフトハンザ・ドイツ航空
[散布状況]日本国内では機内に殺虫剤などを一切使っていない
[告知]−
[規定]−
[苦情]−
[測定]−
*
27社にアンケート。鉄道はJR6社と大都市圏の主要社、航空は日本の2社と、
日本に乗り入れている外国社のうち3社を対象とした。京成電鉄、京浜急行電鉄は回
答を断り、東京都交通局、東武鉄道、西日本鉄道、日本航空、エールフランス航空に
は繰り返し回答を求めたが、回答がなかった。回答が長文の場合は抄録。−は無回答。
剤名、物質名は明白な誤り以外はほぼ回答通り記した。殺虫、殺菌、除草剤の区別は
原則として省略
【写真説明】
有機燐中毒、化学物質過敏症の人が電車に乗って体調が悪化したという話は少なく
ない(写真は記事と直接関係ありません)
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