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2005.7.1
都市部の4カ月児を対象に睡眠状況を調べたところ、母親らが寝かしつける就床時刻が22時以降にずれこんでいる児が7割以上というショッキングな結果が出た。あだち健康行動学研究所の足達淑子氏らが6月30日のポスターセッションで発表した。
生後4カ月で完成すると言われる乳児の概日リズム(サーカデイアンリズム)。幼児の就床時間が後退しているとの報告がある中、この生後4カ月に着目した調査は乏しかったという。そこで、足達氏らは、4カ月児の睡眠状況を明らかにするため調査を行った。
対象は、九州の都市部にある保健センターで、4カ月児健診を受診した195児(男児102人、女児93人。生後日数122.6±7.6日)とその養育者(母親193人、その他2人。平均年齢31.56±4.51歳)。
調査は養育者に同意を得た後、質問用紙に記入を依頼した(回収率は96.1%)。調査期間は2005年1〜2月。
対象児の背景は、平均在胎期間は39.1±1.8週、平均出生体重は2986gだった。第1子が60.7%、第2子以降が39.3%だった。なお、36週未満の早産児が4人(2.1%)、2500g未満の低出生体重児は19人(9.7%)だった。
注目の就床時刻だが、平均で22.48±1.51時だった。22時以前は52人(29.9%)、22〜24時が81人(46.6%)、24時以降は41人(23.6%)だった。つまり、就床時刻22時以降が7割以上もいたわけだ。なお、就床時刻が決まっていないとの回答は22人だった。
ここでいう就床時刻は、養育者が児を夜間に寝かしつける時刻を指している。
また、24時から6時までの平均夜間覚醒回数は0.97±1.02回で、夜間1回以上覚醒する児の平均覚醒回数は1.68±0.79回だった。一方、ほとんど覚醒しない児は83人(42.6%)だった。6割近くは、夜間に覚醒していることになる。
昼寝の回数は2.50±0.96回で、昼寝の合計時間は3.94±2.97時間だった。
睡眠に関連する問題点としては、「1人で寝つかない」が39.1%、「夜なかなか寝つかない」が24.5%あった。「昼寝をしない」も10.3%もあった。なお「特にない」は41.3%。
夜中に覚醒するグループ(112人)と非覚醒グループ(83人)を比較したところ、覚醒群が「1人で寝つかない」と「夜なかなか寝つかない」で非覚醒群より高率(それぞれ50.5%vs24.1%、p<0.01.30.5%vs16.5%、p<0.05)で、覚醒群の方が問題を抱える率が高かった。ただし、この両群で就床時刻に差はなかった。
幼児の遅寝は夜間睡眠不足による悪影響が心配されるが、今回の研究で、遅寝の習慣が4カ月児から始まっていることが明らかになった。これらの結果を踏まえ、「睡眠習慣のリズムを形成するためにも養育者への啓発が必要である」と結論付けている。(三和護、医療局編集委員)
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