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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050629-00000077-mai-soci
<石綿死>クボタ社員ら10年で51人 工場周辺住民も
アスベスト(石綿)を材料に水道管や建材を製造してきた大手機械メーカー「クボタ」(本社・大阪市浪速区)の社員(退職者含む)や出入り業者の間で、「中皮腫」や肺がんなど石綿関連病の発症が急増し、過去10年間で51人が死亡していたことが分かった。石綿水道管を長年製造した兵庫県尼崎市の旧神崎工場での勤務経験を持つ人が大半という。また、同工場の周辺住民5人も中皮腫を発症し、うち2人が死亡していたことが、民間団体「関西労働者安全センター」(大阪市中央区)の調べで判明した。石綿関連がんの潜伏期間は約20〜50年とされ、他の石綿関連企業でも発症者数が急激に増加するとみられる。発症者への対応や救済が今後大きな課題となりそうだ。
同社は昨年10月に国が出した石綿使用の原則禁止措置を受け、石綿使用企業の責任として情報開示方針を決定。毎日新聞の取材に応じ、初めて実態を明らかにした。
同社によると、社員の石綿関連病による死者は78年度から出始め、これまでに75人に達した。さらに同工場の構内請負協力会社でも石綿関連病で昨年度までに4人が亡くなり、計79人になった。このうち95〜04年度には51人が死亡。現在治療中が18人おり、緊急な対応を迫られているという。
死者79人のうち半数以上の43人は、胸や腹部にできる石綿特有のがん中皮腫が死因とされ、16人は肺がんだった。社員の死者は1人を除き同工場で働いていた。同工場では、1954年以降、水道に使う石綿管などを製造し、累計約24万トンの石綿を使用した。
一方、同工場の半径1キロ以内に住んでいる住民2人も最近1年以内に中皮腫で亡くなり、別の50〜70歳代の自営業の女性、主婦、男性商店主の3人も被害を訴えている。3人は今年4月下旬、クボタ側に「中皮腫の原因は、工場操業による石綿の飛散が原因ではないか」などと訴えた。
同社は「社員の石綿関連死の多発に衝撃を受けている。法令は守っていたが、75年以前はほとんど規制がなかった。潜伏期間を経て発症したと考えられる。また、アスベストの飛散源はいろいろあり、現時点で旧神崎工場と住民の病気が関係あるとも、ないとも言えない。ただ、住民の訴えには誠実に対応したい」と説明している。【大島秀利】
(毎日新聞) - 6月29日15時4分更新
2005年06月29日20時44分
大手機械メーカー「クボタ」(大阪市)の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の近くに住んだことのある5人が、アスベスト(石綿)に接触していないにもかかわらず石綿が原因のがんの中皮腫(ちゅうひしゅ)にかかり、2人が死亡していることが分かった。工場では過去に毒性の強い青石綿を大量に使っており、従業員ら78人が石綿関連の疾患で死亡している。同社は「住民の発病との因果関係は不明だが、石綿を使っていた企業としての責任がある」として、生存している3人に対し、1人200万円の見舞金を出す。
住民の相談に乗っている民間の「関西労働者安全センター」(大阪市)によると、生存している患者は50〜70代の男性1人と女性2人。いずれも15年以上、旧神崎工場の半径1キロ以内に住んでいた。
クボタによると、旧神崎工場では54〜75年に年間540〜7669トンの青石綿を使い、水道管を製造。毒性がより低い白石綿もほぼ同様の量で使っており、当時は危険性に関する認識はなかった。海外で石綿の健康被害が問題となり、70年代に入って石綿水道管の製造をやめたという。
旧神崎工場で働いていた従業員は、79年から74人が石綿関連疾患で亡くなり、今でも18人の退職者が治療を受けている。ほとんどの人が労災と認定され、補償を受けていた。死亡者のうち、45人が中皮腫だった。また、出入り業者の従業員でも、4人が石綿疾患で亡くなっている。同工場は、現在は同社の阪神事業所となっている。
同社は旧神崎工場の他にも、全国4カ所の工場で石綿を使っていたが、いずれも白石綿だけだった。これらの工場で働き、石綿疾患で死亡した元従業員は1人だった。
住民への見舞金についてクボタの瀬崎啓輔環境管理部長は「発病について、当社の法的責任は現時点では不明と考えている。ただ、中皮腫は石綿を吸ったことが原因で起きるとされ、工場の操業との関連性を正面から否定できない気持ちもある。長年操業をしてきた地域の住民が苦しんでいる現実から、支払いを決めた」と話している。
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