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「断食」は飽食でよどんだ心と体に活を入れる、一種のショック療法。興味はあっても、なかなか試してみる勇気や時間のない人も少なくないのではないだろうか。そこで、忙しくて断食道場に行けない人や、断食の効果を手軽に体感してみたい人に、週末を利用して自宅でできる方法がある。それが「週末断食」だ。
週末断食とは、土曜、日曜などの休日に、半日あるいは1日だけ食事を抜く断食法。例えば、土曜の朝・昼の2食を抜き、野菜ジュースや豆乳だけで過ごす「半日断食」や、土曜の朝・昼・夜の3食を抜く「1日断食」などがある。
初めての人は、たった1日の断食でもかなりきつい。脱力感や頭痛などに襲われることもあるというので、最初は半日断食から始めた方がいいだろう。前日は普通に食事をしてよいが、「明日は断食だから」と食べ過ぎるのは禁物。断食が余計につらくなるし、断食の効果も表れにくいので、なるべく腹八分目にする。アルコールも控える。
朝食と昼食を抜く半日断食でも、最初はそれなりにつらいので、空腹感を和らげるために、野菜ジュースなどを1杯ずつ飲むようにすれば糖分も補える。食事を抜くと水分が不足し、脱水の恐れがあるので、夕食前までに700mL以上の水やお茶を飲むことも必要だ。
断食中は激しい運動は控える。何もせず、ぶらぶらと散歩したり、家族との団欒を楽しむのもいい。食事にとられる時間がないので、時間が増えたように感じる。また、五感が全般的に鋭くなり、特に“におい”に敏感になるという。
少食になり、食の好みも変わって“ダイエット効果”
現代は、1日3食好きなものを365日食べている飽食の時代。週末断食のメリットは、過食や飲酒、ストレスなどで酷使され、慢性的な疲労状態にあった腸や内臓にひとときの休息を与えること、そして日ごろの飽食で鈍った味覚や嗅覚を立ち直らせることにある。
もちろん半日や1日の断食では、体重は減ってもほとんどが水分。だが、週末断食のダイエット効果は、断食後に自然と食べる量が減って少食になること、そして油っぽいものがそれほど欲しくなくなるなど、食の好みが変わることによる。
こうした断食の効果を維持するために、もっとも大切なのは断食後の食事だ。断食明けの最初の食事(復食と呼ぶ)は薄味にし、ゆっくりと時間をかけて、少量から食べ始めよう。これにより、食のありがたみを感じることができる。もし、一気に食べてしまうと、感動はすぐに薄れてしまうし、せっかく鋭くなった感性も逆戻りしてしまう。
また、断食の効果を高めるためには、できれば何回か繰り返したい。1回で効果を感じられなくても、繰り返すことで、体は本来の感性を徐々に取り戻すからだ。
なお、半日断食や1日断食は、健康な人が行うことに関しては問題はないとされているが、体調が悪いときは避けよう。また、熱がある人、子供や高齢者、妊娠中の人、体力に自信がない人などは、断食をしてはいけない。少しでも不調を感じたら、断食を直ちに中断し、決して無理はしないことだ。
(瀬川 博子=健康サイト編集)
参考URL
http://www.asyura2.com/danjiki.htm
http://www.asyura2.com/sora/bd16/msg/299.html
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