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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/news/20050622k0000m040168000c.html
ヘリコバクター・ピロリ菌が胃がんや胃かいようを起こす仕組みを畠山昌則・北海道大教授(分子腫瘍学)の研究グループが初めて突き止めた。ピロリ菌が作り出す毒素が原因で、予防や治療につながる新薬開発に役立ちそうだ。20日の米科学アカデミー紀要(電子版)で発表した。
ピロリ菌は大きさ約3ミクロンで胃だけに存在する。胃がんや胃炎の原因とされるが、その仕組みは謎だった。
研究グループは、ピロリ菌が出す「CagA」と「VacA」と呼ばれる2種類の毒性たんぱく質に着目。胃の細胞を取り出し、この二つの毒性たんぱく質を注入した。
その結果、「CagA」の働きが活発になると、遺伝子の活動をコントロールする「NFAT」と呼ばれる別のたんぱく質の働きが活性化し、細胞が異常分化・増殖を始めた。「VacA」の働きが活発になると、「NFAT」の働きが弱まり、細胞の活動が抑えられた。
細胞はがんでは異常増殖し、かいようでは死ぬ。このため、毒性たんぱく質の活動が変化することで、胃がんや胃かいようを引き起こすことが実験から示唆された。
日本人の半数がピロリ菌を保有しているとされる。年間約10万人が胃がんを発症し、約5万人が死亡している。畠山教授は「抗生物質でピロリ菌を除去すれば、胃がんや胃かいようを防げるのではないか」と話す。
【武内亮】
毎日新聞 2005年6月22日 3時00分
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