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2005.5.13
欧州の医学会が、B型肝炎に対する関心を強めている。先ごろ、パリで開催された欧州肝臓学会(EASL、4月13〜17日開催)で、C型肝炎と並んで大きな話題となった。
日本で一般的に知られているのはC型肝炎。C型肝炎ウイルスに感染すると慢性化しやすく、肝硬変や肝臓ガンといった死亡率の高い病気に進行することが多い深刻な病気だ。これに対してB型肝炎は、ウイルスに感染しても慢性化する率がC型よりかなり低く、大きな話題になっていなかった。
これまで欧州では、日本などに比べてB型肝炎ウイルスの感染者は少なかったが、「B型肝炎感染者の多い地域からの移民などが増え、感染率の低い欧州でも感染のリスクが高まっている」と、トルコのアンカラ大学メディカルスクールのチャン・ユルデイディン教授は指摘する。
B型肝炎の原因はウイルスで、感染者の血液や体液、だ液などと接触してうつる。かつては、母子感染や医療行為(輸血や注射)で感染が広がった。母子感染を防ぐ治療や血液のチェック体制が整った現在では、ほとんど問題ないという。
いま問題になっているのは、感染者が多い地域の人が、感染していること(キャリア)を自覚しないまま、性行為などで感染を広げること。
ユルデイディン教授によると、「B型肝炎の感染者は全世界で20億人以上に上る」という。これは全世界で、3人に1人が感染していることになる。感染者は、中進国や開発途上国に多い。例えば、中国は1億2370万人、インドは3000万〜5000万人、インドネシアは1330万人など、アジア地域などに特に多いと推定されている。
「B型肝炎はC型肝炎に比べてあまり注目されてこなかったが、B型の感染者は全世界で20億人、毎年1000万〜3000万人が感染する。これに対してC型肝炎感染者は1億7000万人で、毎年200万〜400万人が感染する。今後はB型肝炎にも注目して、感染を広げない対策をとっていくことが重要だ」(ユルデイディン教授)。
なお、ユルデイディン教授は、米国の大手製薬会社ブリストル・マイヤーズ・スクイブ社主催のメディアブリーフィングでこの疫学研究の成果を説明した。(日経ヘルス)
※ユルデイディン教授による世界各地のB型肝炎感染者数(推定)は、『日経ヘルス』6月号に掲載しています。
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