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日経金融新聞
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「キャッシュは要りますか?」。2年前まで英国に駐在していましたが、英最大手スーパーのテスコで初めて買い物をしたら、レジでいきなりこう聞かれて戸惑ったことがあります。支払いにデビットカードを出したのですが、当然お釣りは欲しいけれど、「キャッシュが要るか」とは何だ????
レジ係が聞いていたのは、「買い物の支払いと同時に、この場であなたの銀行口座から現金も引き出してあげようか」ということでした。テスコは子会社にテスコ銀行を持っています。銀行顧客の口座数は駐在当時の2000年で150万人分と、相当な規模。同社は銀行部門をスーパーのレジの中にある現金の効率利用にも活用しています。レジの精算時にカードを使う顧客には、現金を引き出したい需要もあると考え、レジをATM代わりにして現金を渡すサービスをしているのです。こうすれば、スーパー部門にとってはレジに多額の現金を滞留させておくことによる機会損失や盗難リスクを小さくできるからです。
日本でも、イトーヨーカ堂とセブンイレブンを傘下におくセブン&アイ・ホールディングスが「セブン銀行」を持っています。しかし、スーパーのレジで、他の銀行のカードでもそのカード口座から現金引き出しをしてくれるサービスまではありません。経済規制の緩い英国ならではのサービスですが、個人的には「銀行ビジネスもまさにサービス業」ということを実感しました。
本日のフロント面では、「銀行代理店」の規制が来春大幅に緩和されるのに伴い、金融再編やサービス拡充など、どんな変化があるか展望した記事をトップストーリーにしました。銀行法改正案が20日に衆院を通過し、一般の事業会社が代理店になって銀行業務を扱える規制緩和が確実になったからです。
詳しくは記事をお読みいただきたいのですが、この銀行代理店を使えば、複数の銀行のサービスや商品を比較して、顧客に最適な商品を提供する新しいビジネスも可能になりそうです。今回の法改正は、銀行の敷居の高さを逆手にとるようなビジネスなど、様々な可能性をもたらすかもしれません。