★阿修羅♪ > 国家破産42 > 847.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
多額の使い残しや無駄な支出の批判が多い、国の特別会計を改革しようという議論が勢いを増している。財務相の諮問機関である財政制度等審議会の特別会計小委員会(委員長・富田俊基中大教授)は18日、特別会計のうち労働保険特別会計と産業投資特別会計について議論。「無駄が多い」「分かりにくい」などの指摘が相次いだ。自民党の政務調査会に設置されたプロジェクトチームでも議論が進んでおり、11月中に意見書や改革案などが相次いで出される模様だ。
財務省が査定し、予算案が国会で審議される一般会計と違い、特別会計は国民の監視が届きにくく、無駄が多いとの指摘が多い。塩川正十郎前財務相が03年に衆院財務金融委員会で「母屋(一般会計)ではおかゆ食って節約しているのに、離れ(特別会計)で子供がすき焼き食っている」と説明、見直しの議論がスタートした経緯がある。
特別会計は、財源となる税金が特定されている。例えば道路建設のための道路整備特別会計は、ガソリンにかかる揮発油税などで構成される道路特定財源でまかなわれ、発電所の建設促進などを目的にした電源開発促進対策特別会計(電特)は、電気代にかかる電源開発促進税が支える。使い道が限定されているため、無駄遣いや金余りにつながるとの批判が強まっている。
例えば電特は、原子力発電所の建設を促進するのが大きな狙いだが、反対運動が高まり、建設は進んでいない。ところが財源の方は、電気の使用量に応じて自動的に入ってくる。本来の目的に使われず余ったとしても、一般予算に繰り入れることはできない。民主党の前原誠司代表は先月の衆院予算委員会で「電特で運営しているホームページの03年度の運営予算は3億4300万円。経産省の予算は130万円だ」と無駄を指摘した。
それでも電特には03年度934億円、04年度875億円の純剰余金が出た。剰余金は国の借金返済には充てられず、特別会計が抱えたままだ。
特別会計の改革を求める機運が高まった背景には、小泉純一郎首相が改革を前面に訴えて衆院選で自民党の圧勝をもたらしたことが弾みとしてある。ただ、全面的な廃止に向かうのか、規模の縮小となるのかなど、改革の中身の議論は、まさにこれからで、先行きはまだ見えない。【吉田慎一】
毎日新聞 2005年10月19日 0時05分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20051019k0000m020150000c.html