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村上ファンド:内外投資家へ4年ぶり新ファンド、日本株投資拡大(2) (ブルームバーグ)
2005年10月14日(金)15時49分
10月14日(ブルームバーグ):元通産官僚の村上世彰氏が率いるM&Aコ
ンサルティング(東京・港区)の関連会社が、国内外の投資家向けに、4年ぶり
となる新ファンドを設定した。既存ファンドの運用が好調なことや、投資機会に
対する強気な見方を背景に、資金力を増して投資活動を活発化するとみられる。
M&Aコンサルティングの滝沢建也・副社長によると、MACアセットマネ
ジメントによる新ファンド、「MACジャパン・レバレッジ・ユニット・トラス
ト」は、内外から約1億3000万ドル(約150億円)を集め、9月にスタートし
た。今後500億円規模に成長すると見込まれるこのファンドは、レバレッジ(て
この原理)戦略を使い、より大規模な投資と高い利回りを追求する。
株式持ち合い比率が高かった日本企業は、市場の規律を十分に受けずに経営
を行ってきたと、M&Aコンサルティングは主張し、業績に貢献する提携先の模
索や子会社の株式公開、増配などを提言して、企業に株主価値の向上を働きかけ
てきた。
滝沢副社長は「今後2−3年の間、企業経営者にわれわれの提言を採用する
よう働きかけていくことで、企業の株主価値を大幅に向上させることが可能と自
信を持っている」と強調する。MACアセットの旗艦ファンド、「MACジャパ
ンファンド」の運用リターンは、9月までの4年8カ月で100%を超えたという。
同時期にTOPIXは8.6%上昇している。
クレディスイスファーストボストン証券の大楠泰治・法人本部長は「村上氏
のファンドのパフォーマンスは、同様のファンドでも非常にインプレッシブと聞
く。投資家の関心はかなり高いだろう」と指摘した。また、「ニッポン放送株の
取引も、ファンドの収益に貢献しただろう」ともいう。
変革期の投資
日本企業がかかわるM&A(合併・買収)は今年、過去最高に達している。
事業拡大への前向きな買収や合併が増加し、企業が成長するうえでの有効な手法
としてM&Aが定着しつつある。ブルームバーグ・データによると、1−9月に
日本企業がかかわったM&Aは1320件、合計1130億ドルに達し、2004年の年
間取引(1127件、計870億ドル)を超えた。
30億ドル超の資産を運用するMACアセットマネジメントは、ライブドア
とフジテレビジョンがニッポン放送をめぐる買収合戦を繰り広げる以前に、ニッ
ポン放送の筆頭株主となっていた。2003年9月当時、ニッポン放送の株価は4530
円で取引されていた。後に、フジテレビはニッポン放送を完全子会社化するため
に、1株当たり6300円を支払った。
最近では、阪神電気鉄道の株式保有比率を39.77%まで高めており、13日の
株価終値で総額1680億円に相当する。阪神電鉄の株価は過去1カ月に、およそ
倍増した。この他、第一製薬と経営統合した三共に投資していた経緯もある。
村上氏の新ファンドについては「日本の変革期の象徴の一つかもしれない」
と、フィッチ・レーティングスのコーポレート本部長、ペッカ・ライティネン氏
はみている。「新たな企業統治が日本で現れ始めたようだ。株主が自己の利益の
ために発言することは、以前より受け入れられるようになっている」ともいう。
一方で、村上氏が率いるファンドの目的は「企業価値の向上でなく、株価の
値上がりだけではないか」(新光証券の瀬川剛エクイティストラテジスト)とい
う指摘もある。「村上氏は株主価値の向上を唱えるが、それは遊休資産などに目
を付けて、突然に大株主となった後で、本来のもの言う株主とは違う」(瀬川氏)
ともいう。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 安 真理子 Mariko Yasu myasu@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext.html?id=14bloomberg31auagjMDDE7kw