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「為替」 「米雇用市場の悪化が限定的でドル全面高114.01円、テロ懸念がドルの重石に／ニューヨーク外国為替市場概況
「米雇用市場の悪化が限定的でドル全面高114.01円、テロ懸念がドルの重石に」ニ
ューヨーク概況 2005年10月8日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山
善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:17JST 「「米雇用市場の悪化が限定的でドル全面高114.01円、テロ懸念がドルの重石に」
【ロンドン市場概況】
7日のロンドン外為市場では、米雇用統計の発表待ちで取引手控えムードのなか、
小規模なポジション調整の売り買いがみられる程度の動きになった。ユーロ・ドル
は、ドイツ8月の鉱工業生産指数が大幅に低下したこともあり1.2168ドルから1.2145
ドルに弱含み、ユーロ・円も137円93銭から137円64銭まで下落した。ドル・円は113
円25銭から113円44銭で小動きとなり、ポンド・ドルは1.7720ドルから1.7671レベル
に軟調推移し、ドル・スイスは1.2731フランから1.2749フランまで強含んだ。
【経済指標】
独・8月の鉱工業生産指数：前月比-1.6％（予想-0.5％、7月+1.2％）
【要人発言】
経済協力開発機構（OECD）8月景気先行指数
OECD全体：104.0（7月103.9）
ユーロ圏：106.0（7月105.5）
ドイツ：109.4（7月108.7）
イギリス：100.3（7月100.0）
アメリカ：102.9（7月103.1）
日本：99.5（7月99.1）
トリシェECB総裁
「インフレを特に強く警戒する必要がある」
「インフレリスク高まっているが、二次的影響はみられずまだ利上げの必要ない」
「ECB、根拠が生じれば利上げを実施する」
「ECB、不動産価格の動向を注視している」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：113円46銭、ユーロ・ドル：1.2148ドル、ユーロ・円：137円81銭、ポン
ド・ドル：1.7675ドル、ドル・スイス：1.2749フラン
【ニューヨーク市場概況】
7 日のニューヨーク外為市場では、ハリケーン後の雇用統計で非農業部門雇用者数
が予想ほど悪化しなかった事からドルが全面高となり、ドル・円は113円39銭から
114円01銭まで上昇した。114円台での本邦輸出筋の売り意欲が強く、また「NY地下
鉄のペンシルべニア駅の一部が閉鎖」とのニュースやスノー米財務長官の「中国の
更なる通貨改革を求める」との発言を受けて113円80銭前後まで軟化して引けた。
ユーロ・ドルは米ファンド筋の売りに押されて1.2153ドルから1.2093ドルまで下落
したが、ロシアやアジア中銀の買いで底堅く推移し、NY地下鉄駅の一部閉鎖やワシ
ントンDCでの非難騒動のニュースを受けて1.2130ドル前後まで戻した。ユーロ・円
は137円71銭から138円08銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.7689ドルから1.7578ド
ルまで下落した。ドル・スイスは1.2742フランから1.2830フランまで上昇した。
【原油市場】
原油相場は6日ぶりに反発。手掛かり材料に乏しい中、昨日までの5日間で価格が8％
超下落した事での買戻しや短期筋による週末ポジション調整に絡む買いが相場を押
し上げた。しかしながら、価格高騰に伴う消費鈍化観測を受けてガソリン先物価格
が7日続落、天然ガス先物価格が3日続落した事から積極的な買いは手控えられ、小
幅な上昇にとどまった。NYMEX原油先物価格（11月限）は昨日終値を挟んだ揉み合い
が続き61.84ドル（前日比+0.7％）で引けた。今週の原油価格の騰落率は-6.6％。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は予想以上に9月の非農業部門雇用者数の減少数が少なかった
事を受けてドル買い戻しが先行している。オプション市場では外為市場が日米3連休
となる事から売り先行。変動率は1ヶ月物は8.05％から7.90％、3ヶ月物は8.025％か
ら7.975％、6ヶ月物は8.175％から8.125％へぞれぞれ低下している。
ドルの上値が重い動きや来週末に中国で開催予定のG20財務相、中央銀行総裁会合に
おいて再び人民元柔軟化への圧力がかけられるとの憶測を受けて円コール買いが堅
調。リスクリバーサルにおいて25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.45％で
昨日と同水準、3ヶ月物は+0.55％から+0.600％へ拡大、6ヶ月物は+0.725％昨日と同
水準で取引されている。
【株式市場】
NY株式相場は小幅高。朝方発表された9月の雇用統計で非農業部門雇用者数変化が
35000人の減少となり、予想ほど悪化しなかった事が好感されて上昇して始まった。
しかしながら、8月の卸売在庫が予想以上に増加したほか、インフレに対する警戒感
も依然として強く上値は限定的となった。セクター別ではエネルギーや素材セクタ
ーが上昇する一方で、不動産や自動車・同部品が軟調。DVDレンタルのブロックバス
ター（BBI）は第3四半期業績の結果、危ぶまれていた借入契約条件を満たせると発
表した事から大幅上昇。また競合するネットフリックス（NFLX）も連れ高となっ
た。第3四半期の業績予想を据え置くと共に15億ドルの自社株買いを発表したオフィ
ス用品小売のステープルズ（SPLS）も上昇。UTスターコム（UTSI）はSECから会計に
関して正式な調査を受けている事を明らかにし急落した。ダウ構成銘柄ではキャタ
ピラー（CAT）やエクソンモービル（XOM）が買われた。結局ダウは5.21ドル高の
10292.31、ナスダックは6.27ポイント高の2090.35で取引を終了した。5営業日ぶり
の反発ながら上値は重く、来週以降の7-9月期決算発表を見極めたいとの思惑から積
極的な買いが手控えられている。
【経済指標】
カナダ・9月の雇用統計
雇用増減数：前月比-2300人（予想+18000人、8月+27500人）
失業率：6.7％（予想6.8％、8月6.8％）
米・9月の雇用統計
非農業部門雇用者数：前月比-3.5万人（予想-14.3万人、8月+21.1万人←+16.9万
人）
失業率：5.1％（予想5.1％、8月4.9％）
米・8月の卸売在庫：前月比+0.5％（予想+0.4％、7月+0.1％←-0.1％）
米・8月の消費者信用残高：+49億ドル（予想+50億ドル、7月+65億ドル←+43.9億ド
ル）
【要人発言】
スノー米財務長官
「雇用統計は米国経済の強さを示している」
「メキシコ湾岸地区以外の経済は堅調」
「米国は中国の更なる通貨改革を望む」
「中国の柔軟性のある通貨制度は世界経済にとって重要」
「インフレは引き続き警戒」
「米国は財政赤字改善に努力必要」
「貿易相手国の速やかな成長を望む」
フィッシャー米ダラス連銀総裁（投票権有）
「米国は貿易赤字を改善させなければならない」
「貿易相手国の国内経済成長が必要となる」
グッデール・カナダ財務相
「中国の通貨切り上げは歓迎。しかしながら更なる改革を期待している」
アダムズ米財務次官
「11月公表の為替報告書は現在から公表されるまでの間の出来事も加味していく」
「11月に公表する為替報告書で中国を為替相場操作国（currency manipulator）と
して判定するかどうか決断する上、来週の訪中での成果は大いに参考となる」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 113.33 114.01 113.25 113.81
ユーロ・ドル 1.2159 1.2169 1.2093 1.2129
ユーロ・円 137.80 138.09 137.64 138.03
ドル・スイス 1.2743 1.2830 1.2731 1.2777
ポンド・ドル 1.7713 1.7720 1.7578 1.7619
株式市場：
NYダウ 10287.42 10347.30 10280.62 10292.31
ナスダック 2091.48 2097.42 2082.44 2090.35
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.612 4.565
米国債10年物 4.387 4.374
先物市場：
NY金先物 474.5 479.1 472.5 477.7
NY原油先物 61.70 61.95 61.10 61.84
シカゴ日経平均先物 13260 13300 13225 13295
（フィスコ） - 10月8日7時22分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051008-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。