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ベトナム労働傷病兵社会福祉省は9月23日ハノイで、外国投資企業各社と最低賃金に関する公聴会を開催し、外資企業労働者の1カ月あたりの最低賃金について2つの改正案を示した。
第1案は、▽ハノイ市・ホーチミン市・Dong Nai省・Binh Duong省で87万ドン(55ドル)、▽Hai Duong市・Ha Long市・Da Nang市・Nha Trang市・Vung Tau市・Can Tho市では79万ドン(50ドル)、▽その他の省・市で71万ドン(45ドル)、第2案はそれぞれ、▽79万ドン、▽71万ドン、▽63万ドン(40ドル)で、2006年1月1日から改正に踏み切る方針を明らかにした。また2008年までに企業形態を問わず最低賃金の一本化を目指す。
現在ホーチミン市内の外資企業では、合わせて40万人を超える労働者の低賃金が問題となっている。Thu Duc区の韓国系企業Ga Eun Vina社の月給は68万〜70万ドン(約45〜47ドル)、K.H.縫製会社では試用期間が最低賃金と同等の62万6,000ドン(約42ドル)に3万ドン(約2ドル)の手当、労働契約後も手当を含め70万ドン程度と極めて低い。出来高払いを採用するBinh Tan区の台湾系企業P.Y.社では月に100万ドン(約67ドル)の収入も可能だが、そのためには連日の残業が条件となる。受注の少ない月は規定労働時間による給料支給(62万6,000ドン)となり、昼食代を差し引くと手取りは40万ドン(約27ドル)程度となるそうだ。
ベトナム政府は1995年、外資企業の最低賃金を地域により35〜45ドル/月と定め、労働傷病兵社会福祉省の1999年6月の決定708号で、給与支払いの使用レートが1ドル=1万3,910ドンと規定された。決定には実勢レートが10%以上変動した場合のレート見直しも盛り込まれているが、現在まで最低賃金、レートのいずれも改正されておらず、雇用者側が規定レートのベトナムドンによる給料支給を望む一方、労働者側は米ドルや給料日の公定レートによるドン払いを望むなど双方の意見が衝突していた。また、近年の急激な物価上昇により最近は特に給料アップを求めるストが全国的に頻発している。
今回、最低賃金は改正の方向が示されたが、給与システムには問題が残る。給料に関する政府決議114号および2003年の労働傷病兵社会福祉省通知13、14号により、企業は地位・職種別給与体系表の作成が義務付けられ、体系表の最低額は最低賃金より高額でなければならないと規定された。そのため多くの企業は試用期間に最低賃金と同等、労働契約後に最低賃金より数万ドン高い給与を支給している。しかし各社の給与体系は非常に細かく設定され、地位・職種別の給与差はわずかでしかないため、労働者は半ば合法的に低賃金を強いられている。
ホーチミン市輸出加工区職業斡旋センターNguyen Thanh Tung所長は、「ホーチミン市の工業団地・輸出加工区では、生活費の上昇に比べ給料が低すぎるとの理由で従業員離れが進んでいます。質の良い労働者確保のためには、各企業の給与体系の見直しも必要です」と話している。
http://www.hotnam.com/news/050926084605.html