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2005年 09月 26日 月曜日 13:27 JST
[ワシントン 25日 ロイター] 複数の大手格付け機関のアナリストによると、世界経済の動向が投資家心理に急激な変化をもたらした場合、新興市場はすぐに大幅な下落に直面する可能性があるという。
ウォール街の投資家は、過去3年間のうちかなりの期間続いている新興市場の驚異的な上昇について、力強いファンダメンタルズに支えられているとして、中南米やアジアなど同市場のパフォーマンスを称賛し続けている。
これに対して、スタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスのアナリストは、金融市場では、原油価格の高騰など、世界経済の成長に対するリスクの高まりが無視されている、と警告を発している。
S&Pのマネジング・ダイレクター、デビッド・ビアーズ氏は、「新興市場が好調なのは、単にファンダメンタルズが良いからだ、と安心してはいられない」と述べた。
S&Pのソブリン・レーティング委員会を率いるジョン・チェインバーズ氏も、「新興市場は、先走り過ぎているではないか、との疑念を持たざるを得ない」と語り、懸念を示した。
また、フィッチのヘッド・オブ・ソブリンレーティングスのデビッド・ライリー氏は、「明らかに、われわれを含む多くの投資家は、市場に『フロス(小さな泡) 』 が形成されている可能性を懸念している」と語った。
新興市場の投資リターンが好調な背景のひとつは、先進国での借り入れコストが長期にわたり低水準で推移したことによる金余り現象。
アナリストは、このような過剰流動性の中で、投資家の間で誤った「安全感覚」が醸成された可能性があり、政局不安や不安定な経済基盤を抱える国々への投資リスクが過小評価された、と指摘している。
フィッチの中南米ソブリンレーティングス担当のロジャー・シェール氏は、「これらの市場は、深刻な経済問題や極めて難しい社会問題を抱えている」と述べ、高い貧困率、不平等、暴力などの問題は、中南米地域の長期的な経済見通しにとって大きな障害であるとの見方を示した。
フィッチのライリー氏は、「一部の新興市場経済は、何らかの問題に直面するだろう。問題は、どの程度それが広がるかだ」と述べている。
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