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http://www.ykt.co.jp/report/index_rep.html
ドイツの自動車メーカーが、中間管理職、労組トップ層の重なる不祥事で大きく揺れている。フォルクスワーゲン(VW)社労組のトップ数人が公金横領、収賄の疑いで逮捕された。労組委員長が内部告発されたことが発端で、その解明過程で予想を上回る公金私物化が明るみにでた。そのため、VWの人事担当役員が責任を負って辞任した。VWの子会社、チェコの自動車メーカー・スコダ社幹部(ドイツ人)が、巨額の設備資金を私物化した外、インドの政治家からVW工場建設『準備金』を個人銀行口座へ振り込ませた由で逮捕された。VWは実質国有企業であるため、世間の目はとりわけVWに厳しいところがある。
ダイムラー・クライスラー、BMW両社では、購買担当幹部が業者に便宜を図った見返りに持ち家を建てさせるなどして、検察の捜査が入った。真面目なドイツ人にふさわしくない人物ばかりである。
乗用車の売れ行き不振が深刻だ。ダイムラー・クライスラー社は、主力車Eモデルの売れ行き不振に悩んでいる。一日あたり製造台数は計画の1500台に及ばない900台に落ちた。8月は600台になるだろう。2005年前半のEモデル販売台数は前年比15%減の124.000台に減少した。同期間のドイツ国内売り上げは、前年比30%減であった。Eモデルの売り上げ不振は、リコールと故障の続出にみられる品質不良イメージを反映したものだ。
VWの主力車種PASSATは、モデルチェンジに伴う新価格設定が高すぎたため、全く売れなくなった。BMW、ポルシェの業績は好調である。
自動車産業向けプレス最大手のミューラー・ワインガルテン(MW)社が4年間に亘る争奪戦のあと、オーストリアの産業資本家Mirko Kovats氏に買収されることになった。ちなみにMW社の市場価値は200Mill. Euroとされる。
同業のシューラー社の大手株主Voit 一族がMW社の大株主であるところから、両社が合併すれば理想的だが、これは独占禁止法に抵触するため、立ち消えになった。Kovats氏はスイスの Unaxis社(コーテイングメーカーBALZERS社の親会社)株式の過半数を持つ株主でもある。
徴兵制を廃止したフランスの国防大臣が、18歳から21歳までの男女失業者を2年間軍隊へ収容して、規律および再就職できる能力を教え込みたいと提案した。月給300Euroと小遣いは少額だが、社会保険料、健康保険料が無料なので、ぜひいらっしゃいということだ。
ドイツの老舗フィルムメーカー アグファ(AGFA)社が倒産して、8月にアグファフィルムの生産が停止される。コダック社と世界のフィルム市場を2分した過去の栄光もカメラのデジタル化の時流に乗れなかった。渋い色調を狙うならアグファ、緑の多い写真は富士フィルム、赤い色はさくらフィルム、派手な色合いなればコダックと、カメラ好きの先輩に教えられたことを思い出す。
7月12日は、ユーゴースラビア内戦の象徴となったSrebnicaの虐殺から10周年目である。
この日、キリスト教徒セルビア軍は、国連軍の保護を求めて集まったイスラム教徒市民男子8.000人を虐殺して、それを上回る数の婦女子へ暴行した。それは、虐殺の現場(国連保護区域)に居ながら、座視して何もしなかったオランダ軍将兵への非難と共に、みかねた米軍が出動するまで麻痺状態であった欧州諸国政府のトラウマとなって、いまも続いている。この事件をきっかけに、宗教を超えた欧州の家を建設しようという機運が強く湧き出てきた。災いを転じて福としたいものである。