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第3世代後、携帯火花 通信、数十倍に高速化
高速で通信できる第3世代(3G)がようやく主流になりつつある国内の携帯電話業界で、早くも3Gを改良して光ファイバー並みの速さを目指す次世代携帯の争いが熱を帯びている。NTTドコモは欧州やアジアの携帯電話会社を束ねて「スーパー3G」構想を進め、KDDIも固定通信との融合を掲げた「ウルトラ3G」構想で対抗する構図だ。ともに5年後の実用化に向け、国内外の通信会社やメーカーとの連携を図っている。
携帯電話はアナログ方式の第1世代(1G)、デジタルの第2世代(2G)と進化した。通信速度が2Gの数百倍になったのが3G。ドコモの「FOMA」やau(KDDI)の「CDMA 1X WIN」などがこれにあたる。
第3世代の「次」でも通信速度が一段と増す見通し。両陣営とも今の数十倍を目指している。テレビ映像並みの高精度な動画もメールでやりとりできる水準だ。
「スーパー」陣営は、ドコモのほか欧州を中心とした25社が参加して昨冬に旗揚げした。日欧を中心に開発されたFOMAの技術を生かした通信方式を使う。
標準採用される地域が広がれば、ドコモの海外進出の足がかりになる。利用者には海外出張や旅行でも使える利点が生まれる。ドコモの辻村清行常務執行役員は「利用できる国数でウルトラを圧倒する」という。
一方の「ウルトラ」側はKDDIや北米中心の29社で、今年5月から新しい通信方式の規格などについて議論している。さらにKDDIは「固定との融合」を売り物に、固定通信網も持つ強みを生かして光ファイバーや無線LANなど、場所ごとに最適な通信手段を使い分けてコスト低減もねらう。
渡辺文夫ワイヤレスブロードバンド開発部長は「携帯で話しながら家に戻ると、自動的にテレビ電話に切り替わるなど、通信方法を円滑に変える仕組みを作る」と強調する。
日本は、01年にドコモが世界に先駆けてFOMAのサービスを始めるなど、第3世代への移行が最も進んだ国の一つ。8月末で全契約数8883万件のうち、第3世代が3676万件を占める。
両陣営がシステムの高度化に力を入れる背景には、国内の携帯利用者数の伸びが鈍り、通話収入の増加にも陰りが出てきたことがある。高速・大容量通信の設備を背景に新しいサービスを打ち出せれば、利用拡大が期待できるというわけだ。
「第4世代」と呼ばず、あえて「3G」の高速化と位置づけるのは、今の設備と互換性を強調するためだ。次世代の通信エリアを当初から広く確保し、旧世代の端末も使い続けることができれば、利用者が無理なく次世代に乗り換えられるだろう。そんな判断が両陣営にある。
どちらも、07年には新しい携帯の基本仕様をまとめたいという。ただ、業界内には「問題はコスト。どんなに良い技術でも高ければ利用者は見向きもしない」といった冷めた視線もある。
◇ ◇
◆次世代携帯の勢力図(通信事業者)
【スーパー陣営】
日本・アジア
NTTドコモ 中国移動(中)
北米
シンギュラー・ワイヤレス(米)
欧州
ボーダフォン(英) オレンジ(仏) Tモバイル(独) テレコムイタリア(伊)など
【ウルトラ陣営】
日本・アジア
KDDI イーアクセス SKテレコム(韓)など
北米
ベライゾン・ワイヤレス(米) USセルラー(米) ベル・モビリティー(加)など
http://www.asahi.com/paper/business.html