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最近の中東情勢から
■IDCJ/エネルギー・環境室 http://www.idcj.or.jp/1DS/11DS_ee_f.htm
■2005年8月17日付け「イラク現状週報」に見る発電量、原油生産量・原油輸出量・石油収入、米国の対イラク援助支出額など
(2005年8月31日掲載)
1.発電量
2005年8月17日付けの「イラク現状週報」によれば、8月9日から8月15日の週の発電量は103,100MWhと過去1ヶ月間とほぼ同様の状況にあるものの、2005年夏季の目標110,000MWhは依然下回っている。尚、現在の発電量は2004年7月中旬から10月上旬までの水準とほぼ同じである。尚、8月17日付けの「イラク現状週報」で全国の県別の発電事情を見ると、18県のうち1日当たりの電力の利用できる時間が16時間を超えているのは5県に留まっている一方、依然3県は1日当たりの電力の利用できる時間が8時間以下となっている。尚、一日当たり電力の利用できる時間は全国平均では12時間にまで回復しているが、首都バグダッドについては8.3時間に留まっている。
2.石油生産量・輸出量
2005年8月17日付けの「イラク現状週報」によれば、8月8日から8月14日の週の原油生産量は222万b/dと石油省の目標である250万b/dを依然下回っている。因みに、2003年3月20日のイラク戦争開始後の最大生産量は267万b/dであり、また戦争直前の2003年3月の生産量は250万b/dであった。
2005年8月中旬までの8月の原油輸出量及び石油収入はそれぞれ151.5万b/d、11億7000万ドルとなっている。因みに、2005年1月から7月までの原油輸出量及び石油収入を振り返って見ると、それぞれ1月136.7万b/d、14億9000万ドル、2月143.1万b/d、15億1000万ドル、3月139.4万b/d、19億9000万ドル、4月139.8万b/d、18億9000万ドル、5月130.8万b/d、15億7000万ドル、6月144.0万b/d、20億3000万ドル、7月155.0万b/d、24億7000万ドルと、7月以降、原油輸出量、石油収入共にそれ以前に比べて増加していることが分かる。
2005年1月から8月中旬までの石油収入は141億1910万ドルと、2003年の年間同収入50億7660万ドルの約2.8倍、2004年の年間同収入170億1230万ドルの8割弱の水準に達している。因みに、これら石油収入は総石油収入からクウェイト向けの賠償金の支払いを控除したものである。
3.石油製品生産量ほか
次に、2005年8月17日付けの「イラク現状週報」によれば、8月8日から8月14日までの週の石油製品別の国内需要量に対する国内生産量の比率は軽油71%、灯油84%、ガソリン65%、LPG55%と何れも依然国内のみでは十分供給できない状況に留まっている。但し、灯油を除けば輸入分を加えれば国内需要量を充足出来るようになっている。因に、それぞれの「生産量+輸入量」の「需要量」に対する比率は、軽油131%(内需量1800ML、供給量2350ML)、灯油98%(内需量690ML、供給量670ML)、ガソリン150%(内需量1800ML、供給量2700ML)、LPG123%(内需量4300トン、供給量5286トン)であった。
4.米国の対イラク援助支出額
さらに、2005年8月17日時点での米国の対イラク援助支出額は77億1450万ドルと、援助約束額184億3900万ドルの約41.8%となっている。部門別では、「治安・法律施行」の32億7100万ドル(援助額の42.4%)、「電力」の14億2600万ドル(同左18.5%)、「民主化」の5億500万ドル(同左6.5%)「民間部門開発」の4億8460万ドル(同左6.3%)が上位4部門で、これらで73.7%を占めている。
http://www.idcj.or.jp/1DS/11ee_josei050831.htm