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(回答先: これが日本の支援金? 【Nevada経済速報9月3日】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 9 月 04 日 09:47:38)
9月4日付・読売社説(2)
[米ハリケーン]「世界経済への影響も心配だ」
米国のルイジアナ州やミシシッピ州などに深刻な被害をもたらした、超大型ハリケーン「カトリーナ」の余波は、世界中に及んでいる。
原油価格への跳ね返りを懸念し、主要国で備蓄石油の放出という事態に至っている。
被災地であるメキシコ湾岸のミシシッピ川河口付近は、米国の製油所が集中している。その多くが生産停止に追い込まれた。東部の需要地へのパイプラインも一部がストップした。
原油価格は、1バレル当たり70ドル(約7700円)前後と高騰し、世界経済の大きなリスク要因となっている。今回のハリケーン災害は、原油価格をさらに押し上げかねない緊急事態だ。
国際エネルギー機関(IEA)は、これ以上の原油高を抑えるため、加盟全26か国の協調放出を決定した。日本も日量24万バレルを放出する。備蓄の一斉放出は、1991年の湾岸戦争以来のことだ。
米民間調査会社の予測では、ハリケーン襲来による経済的損失額は、1000億ドル(約11兆円)を超えるという。
復旧の遅れによって、原油の高止まりが長期化するようなことにでもなれば、世界の経済に影響が及ぶ。
人口約50万のニューオーリンズでは、市域の8割が冠水し、死者は数千人に上るかもしれない、という。
救援活動がこれほどもたつくとは、米国民も信じられない思いだろう。甚大な被害の背景には、人災の側面も指摘されている。
ニューオーリンズでは、ハリケーン通過の翌日、堤防が決壊し、災害規模を一気に広げた。長年、防災対策の必要性が指摘されながら、予算不足を理由に、実施されてこなかった。
避難誘導にも問題があった。避難勧告で40万人が脱出し、難を逃れたが、車のない貧しい人々は取り残された。
被災地では武装集団による略奪行為が広がったが、州兵の出動は遅れた。イラク戦争に州兵を動員した結果、肝心の地元の安全が後回しにされた、とするブッシュ政権批判が出ている。
9・11テロ後、ブッシュ政権は緊急事態にかかわる部署を統合し、新設した国土安全省の傘下に置いた。だが、目指したはずの迅速な対応に失敗した。
災害への対応をめぐり、米国ではブッシュ政権への批判が高まっている。ブッシュ政権にとって、無論、被災者の救援と災害復旧が、直ちになすべき最重要課題だろう。それと共に、世界経済への影響に配慮し、石油関連施設の復旧も急いでもらいたい。
(2005年9月4日1時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20050903ig91.htm