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コンビニ業界、価格競争時代 ペットボトル飲料値下げ
セブン−イレブンの既存店 売上高前年比の推移
「定価販売」で高い利益率を誇っているコンビニエンスストア最大手のセブン−イレブン・ジャパンが、主力のペットボトル清涼飲料の値下げに踏み切った。「勝ち組」の同社でさえも、生鮮コンビニなど他業態との競争にさらされ、売り上げの前年割れが続く既存店のてこ入れを迫られている現れだ。最大手の値下げは早速、他のコンビニ大手の追随も呼んだ。コンビニ業界と他業態との垣根を超えた競争はさらに加速しそうだ。一方、仕入れ価格の値下げを求められている取引メーカー側にも波紋が広がっている。
●取引メーカー、困惑の声
大手コンビニ店と生鮮100円コンビニがひしめく東京・新宿の四谷2丁目。生鮮100円コンビニの「ショップ99」の店では、500ミリリットルのペット飲料が税込み104円。数十メートル隔てたセブン−イレブン店では2日夕、同じ商品が147円で売られていた。
「やっぱり安い方がいいですね」
「ショップ99」でペット飲料を買った千葉県流山市のフリーター、高鹿真一さん(23)はレジ袋を手に、こう話した。
セブン−イレブンは05年2月期のチェーン全店売上高が2兆4408億円で、業界首位を独走する「勝ち組」。しかし、既存店を見ると、7月まで12カ月連続で売上高の前年割れが続いている。
勢いがあるのは、小分けした野菜や果物、清涼飲料などを100円程度で売る「生鮮コンビニ」だ。食品スーパー出身者が設立した九九プラスが展開する「ショップ99」は3大都市圏などで急速に店を増やしている。
今年7月末で665店だが、10年3月期の目標は3千店。繁華街に立地し、深夜も営業するため、大手コンビニと正面からぶつかる。
この構図の中で、大手コンビニと、生鮮コンビニなどとの価格差の象徴となっているのが500ミリリットルのペット飲料。コンビニの147円に対し、生鮮コンビニなどは100円前後で差は50円近い。
消費者が「コンビニは割高」と感じることへの恐れが、セブン−イレブンを3日からの値下げに踏み切らせた。対象は「おーいお茶」「コカ・コーラ」「午後の紅茶 ストレートティー」など主力の7商品で22円安い125円にする。「定価販売」で高い利益を稼いできた大手コンビニ業界ではこれまで見られなかった戦略だ。同社は値下げの効果を見極めたうえで、他の商品へも広げるかどうか検討する。
トップ企業の動きはライバル企業を揺さぶった。ミニストップは3日からセブン−イレブンと同じく恒常的な値下げに踏み切る。サークルKサンクスは10月から、一部の500ミリリットルのペット飲料について、毎月3週間程度、セブン−イレブン同様の割引幅で特売を行う。ローソンとファミリーマートは以前から行っている期間限定の値下げを継続する。
メーカー側からは「購買力のあるセブン−イレブンとの交渉は容易ではない」と困惑する声も漏れる。
1日に持ち株会社「セブン&アイ・ホールディングス」を発足させたセブン−イレブンやイトーヨーカ堂は、グループで購買の一元化を進め、メーカー側への値下げ圧力を一段と強める方針だ。
http://www.asahi.com/paper/business.html