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石油備蓄を協調放出へ、IEA要請で日米欧
世界の主要石油消費国で構成する国際エネルギー機関(IEA)が、日米欧など加盟全26か国に、各国が保有する備蓄石油を放出するよう非公式に要請したことが2日、明らかになった。
米国の超大型ハリケーン「カトリーナ」の影響が深刻化するのに伴い、世界的な石油の供給不安が強まってきたためで、全加盟国が応じる備蓄の国際協調放出となる見通しだ。
IEAが一両日中にも放出要請を正式決定するのを受け、日本政府も数日分の備蓄取り崩しに向けた具体的な手続きに入る。IEAの要請による備蓄の協調放出は、1991年の湾岸戦争時以来、2度目となる。
IEA加盟国が協調して備蓄を放出することで、国際指標原油が1バレル=70ドル前後と歴史的な高値圏で推移する原油価格の一層の上昇を抑える効果も期待できる。
IEAは第1次石油危機直後の1974年に設立され、現在、日米独仏英伊各国のほか、オーストリア、ベルギー、デンマーク、韓国、スペインなどが加盟している。
日本の石油備蓄は、戦争などによって石油の輸入が難しくなった場合に、供給不足に陥らないように石油を蓄える制度だ。現在、国家備蓄と民間備蓄を合わせて、国内消費量の約170日分(国家備蓄が約90日分、石油元売り会社などによる民間備蓄が約80日分)の備蓄がある。
日本の石油備蓄が放出されたのは1979年の第2次石油危機と、1991年の湾岸戦争時の2度だけで、今回は日本国内の直接的な石油の供給不足に基づかない初の備蓄放出ケースとなる。
日本の場合、国家備蓄はガソリンなどの製品化処理を必要とする原油しかない。このため、政府は今後、市場放出に素早く対応できる民間備蓄のガソリンを放出する方向で国内石油会社と調整する。当面は日本国内への放出で需給不安を和らげる方針だが、事態が一段と深刻化した場合、タンカーの手配がつけば米国に輸送することも検討する。
(2005年9月3日3時0分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050903it01.htm