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「為替」 原油高による米経済減速懸念で111.61円→111.23円、原油新高値70.85ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「原油高による米経済減速懸念で111.61円→111.23円、原油新高値70.85ドル」ニュ
ーヨーク概況 2005年8月31日（水曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善
博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:38JST 「原油高による米経済減速懸念で111.61円→111.23円、原油新高値70.85ドル」
*07:01JST「原油高による米経済減速懸念で111.61円→111.23円、原油新高値70.85
ドル」
【ロンドン市場概況】
30日のロンドン外為市場は、ドル・円は、東京市場の流れを受けてドル買いが先
行、111円06銭から強含み、111円20銭でストップロスをつけ111円24銭まで上昇し
た。111円台前半ではアジア系などのドル売りが出ていたことで、その後上げ渋っ
た。イギリスの7月のモーゲージ貸出し残高が+64.5億ポンド（予想+71億ポンド、6
月+70.6億ポンド）になったことをきっかけにポンド売りが優勢になり、ポンド・ド
ルは1.7924ドルから1.7860ドルまで下落した。ドル・スイスは1.2676フランから
1.2702フランまで上昇し、ユーロ・ドルは1.2223ドルから1.2200ドルに弱含み、ユ
ーロ・円も135円88銭から135円68まで弱含んだ。
【経済指標】
英・7月のモーゲージ貸出し残高：+64.5億ポンド（予想+71億ポンド、6月+70.6億ポ
ンド）
【要人発言】
アダムズ米財務次官
「中国は為替の自由化を続ける見込み」
「これまでの人民元めぐる動きには勇気づけられる」
「最近の原油価格の上昇、米経済にある程度の悪影響及ぼす可能性」
「原油価格の動向を注視する必要」
「9月のG7では原油価格が議題となる見込み」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：111円53銭、ユーロ・ドル：1.2189ドル、ユーロ・円：135円88銭、ポン
ド・ドル：1.7852ドル、ドル・スイス：1.2735フラン
【ニューヨーク市場概況】
30日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は原油価格が最高値を更新した上、8月
の消費者信頼感指数が予想外に上昇した事から111円60銭まで上昇した。111円75銭
前後の大量売りオーダー観測で上げ渋り、米FOMC議事録の「原油高は長期的に米経
済に悪影響を及ぼす恐れがある」との記述を受けて米債券利回りが低下した事から
111円23銭まで軟化して引けた。
ユーロ・ドルは予想以上に良好な米経済指標を好感して1.2172ドルまで下落するも
のの、原油高による米経済減速懸念から1.2227ドルまで上昇し1.2220ドル前後で引
けた。ユーロ・円は原油価格の急伸を受けて135円71銭から136円13銭まで上昇し
た。ポンド・ドルは1.7877ドルから1.7821ドルまで下落した。ドル・スイスは
1.2745フランから1.2679フランまで下落した。
【原油市場】
NY原油相場は急騰。巨大ハリケーン通過に伴う製油所の操業停止や生産障害などの
報告が相次いだ事から買いが先行し、最高値を更新した。本日伝えられた被害報告
ではシェル石油の石油プラットフォームが一部損傷したほか、2つの発電所が停止、
複数の製油所が浸水したという。また一部メディアによると米製油所の生産能力は
一日当たり1650万バレルあるものの、現在その12％にあたる180万バレルの生産が停
止しているようだ。
NYMEX原油先物（10月限）価格はハリケーンの被害報告を材料に投機筋などの買いが
相場を押し上げ一時70.85ドルまで上昇。引けにかけて軟化し69.81ドル（前日比
+3.8％）で取引を終えた。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は原油価格の高値更新やインドネシア・ルピアの急落を受け
て円売りが先行し、8/10以来の111円台での取引となっている。この動きに伴いオプ
ション市場では短期変動率が上昇し、1ヶ月物は8.25％から8.35％に上昇した。しか
しながら引き続き108円50銭-112円50銭のレンジ取引との観測が強く、またドル・円
買い戻し基調を受けて3ヶ月物は8.275％から8.225％に、6ヶ月物は8.275％から
8.225％にそれぞれ小幅低下している。
リスクリバーサルでは原油価格の高騰を受けたアジア通貨売りが継続している事か
ら特に短期での円コール買い意欲が後退しており25デルタ円コール・ドルプット1ヶ
月物は+0.65％から+0.55％、3ヶ月物は+0.80％から+0.70％にそれぞれ縮小してい
る。6ヶ月物は+0.925％で前日比変わらず、と昨日と同水準と中期では様子見気配強
い。
【株式市場】
NY株式相場は下落。大型ハリケーン「カトリーナ」による被害の大きさが改めて認
識されると共に、原油先物価格が70ドル台の最高値を更新したことで終日軟調な展
開となった。ただ一時100ドル以上下げていたダウは引けにかけてやや値を戻した。
セクター別では、エネルギーやテクノロジー・ハード機器が上昇する一方で、消費
者・サービスや小売が軟調。ウォルマート（WMT）はハリケーンによって123店舗の
営業を見合わせるとし小幅下落。アパレルのアバクロンビー&フィッチ（ANF）は、
国際戦略に関する意見の相違により幹部が辞職したことで売られた。またモルガン
スタンレー（MWD）は、Eメールの保存を怠ったとしてSEC（証券取引委員会）が1000
万ドルの罰金を課すとWSJ紙が報じ下落した。一方でアップル（AAPL）とモトローラ
（MOT）は、アップルの音楽サイトから楽曲を購入・再生できる携帯電話の開発で業
務提携を発表し上昇。ダウ構成銘柄では、昨日ハリケーン被害を見越して買われた
ホームデポ（HD）が反落。またマクドナルド（MCD）も原油価格高騰による個人消費
の減退が懸念され下落した。結局ダウは50.23ドル安の10412.82、ナスダックは7.89
ポイント安の2129.76で取引を終了した。ハリケーンの影響で原油のみならず各商品
価格が急騰しており、インフレ警戒感が高まっている。
【経済指標】
カナダ・4-6月期の経常収支：+47億カナダドル（予想+48億カナダドル、前期+34億
ドル←+40億カナダドル）
米・8月の消費者信頼感指数：105.6（予想102.0、7月103.6←103.2）
米・7月の製造業受注：前月比-1.9％（予想-2.2％、6月+0.9％←+1.4％）
【要人発言】
米FOMC議事録（8月9日分）
「原油価格はインフレ圧力を高める」
「更なる政策金利の調整が必要」
「慎重なペースでの利上げ継続となるであろうものの今後の米経済指標次第」
「インフレが最近のペースから加速すれば長期的な経済成長に特に悪影響を及ぼす
恐れがあるとの指摘」
「住宅価格の上昇ペースは減速すると予想」
「低水準の金利が市場投機の動きに繋がっている」
「財政赤字の縮小は一度きりの要因」
「インフレ予想は引き続き安定」
「2006年度の成長は下方修正」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 111.07 111.61 111.06 111.25
ユーロ・ドル 1.2221 1.2227 1.2172 1.2221
ユーロ・円 135.74 136.12 135.67 135.93
ドル・スイス 1.2681 1.2745 1.2676 1.2695
ポンド・ドル 1.7922 1.7922 1.7821 1.7865
株式市場：
NYダウ 10461.54 10461.54 10350.00 10412.82
ナスダック 2130.89 2132.21 2118.27 2129.76
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.359 4.312
米国債10年物 4.169 4.092
先物市場：
NY金先物 437.1 437.5 433.5 435.5
NY原油先物 68.80 70.85 68.56 69.81
シカゴ日経平均先物 12460 12465 12375 12420
（フィスコ） - 8月31日6時42分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050831-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。