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2005年 08月 2日 火曜日 15:13 JST
[東京 2日 ロイター] 福井日銀総裁は、衆議院財務金融委員会における半期報告において、今年末から来年初めにかけて、一時的な要因がはく落し、消費者物価指数(CPI)の前年比はプラスに転じる可能性が高いと述べた。
先行きの国内企業物価について、総裁は、「上昇基調を続ける可能性が高いが、当面の上昇テンポは少し鈍化していく」としたほか、CPIの先行きについては、「当面はなお、小幅のマイナスで推移するものと予想される」とした。ただ、「今年の末から来年初めにかけては、コメの値段の下落、電気料金、電話料金引き下げといった一時的な要因の影響がはく落する過程にあり、CPIの前年比がプラスに転じる可能性が高いと考えられる」と述べた。
<景気は踊り場を脱却しつつある>
足元の景気について、総裁は、「IT関連分野における調整の動きを伴っているが、経済全体として回復を続けている」との認識を示した。具体的には、「輸出は昨年半ばに大幅に鈍化した後、このところ中国向けを中心にやや伸び悩んでいるが、IT関連分野の在庫調整が進む下で生産は緩やかな増加傾向にある。企業収益が高水準を続けるなか、企業の景況感にも再び改善が見られるようになってきた。設備投資は増加を続けている。雇用面の改善や賃金の下げ止まりから雇用者所得は緩やかながら増加しており、その下で個人消費は底堅く推移している」とした。
こうしたことを踏まえ、「わが国の景気は踊り場を脱却しつつあると言える」と述べ、景気状況に自信を見せた。
先行きについても、「海外経済の拡大が続く下で、輸出の伸びが次第に高まっていくと見られるほか、国内民間需要も高水準の企業収益や、雇用者所得の緩やかな増加を背景に、引き続き増加していく可能性が高いと考えられる」とし、「緩やかながら息の長い景気回復が続くと判断している」との見通しを示した。
金融資本市場について、総裁は、「株価は総じて底堅い動きであり、長期金利は安定的に推移している」とした。
5月に決めた「なお書き」修正については、「量的緩和政策の方針転換を企図するものではなく、むしろ量的緩和政策をより円滑に運営していく観点から実施しているもの」と、あらためて説明。
金融政策については、「消費者物価指数がなお小幅の下落基調を続けているもとにおいては、約束に沿って金融緩和を続けることで、物価安定のもとでの持続的な経済成長の実現のために、金融面からの支援を行っていく」と述べた。
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