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品学では天然生産物と人工生産物に分かれている。
この分類から見て商品学は、商品を仕入れるための知識を体系化することに主眼が置かれていると考えられる。したがってここで展開されているのは小さな小売商とその問屋のための科学であるといえる。
なお風巻論文による限り、その後の商品学の発達において、商品としての取扱領域が拡大したとする現象は見られない。
戦前に発行された商品学の本を見ると、個別の商品を分類して説明するのにかなりの頁数を割いている。またその分類法は商品の素材や加工方法に基づいて行われている。これらは上記の状態を反映している。
【イギリス】
比較のためにイギリスの物流について考えると、イギリスの鉄道網は、ロンドン周辺ではフランス型であって集中しているが、マンチェスターからリバプールあたりはドイツ型をしている。それに運河がある。従って国内での生産集中と消費集中の対応がうまくついていて、自国内消費で産業が起きるようになっている。さらに商品は植民地から持ち込まれたので、商品学とは別の植民地商品の学が生じた。
【アメリカ】
先に鉄道で述べたように流通機構が未発達の国である。そのために製造企業が流通に介入し始め、それを支配した、つまり製造企業が独占利潤を得るための活動をするようになった国である。これが製造企業による広告と販売のためのマーケティングを発生させている。
アメリカでは商業にせよ工業にせよ、非常に広いところに点在する住民の希望を満足しなければならないので、自分の住んでいる場所に店を構えて、お客がくるのを待っているような形態の職業は成立しない。さらに、技術を持つ者は大量の商品を供給しなければ市場の需要に対応できない。しかもこのような商品を供給する市場機構は未成熟である。したがってお客の所に商品を供給するシステムを持つ者だけが商売を存続できることになる。さらに消費者はあまり個性的ではない。
アメリカ型の小売商としては、まず通信販売が確立し、ついでチェーン店が発達した。チェーン組織は2つのタイプとして展開した。第1はアフターサービスを必要とする耐久財の製造会社であって、タイプライターのレミントン社、ミシンのシンガー社、電動機などのジョージ・ウェスチングハウス社等であり、第2はいたみ易い生鮮食品を中心として安定供給を続ける、食肉のスィフト社やユナイテッドフルーツ社のような企業である。前者は特に中央