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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu99.htm
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米国議会が荒れると日本がデフレの津波をかぶる。
「通貨バスケット制への移行」でドルからユーロへ移行か
2005年7月23日 土曜日
◆米国議会が荒れると日本がデフレの津波をかぶる R30:マーケティング社会時評
http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/07/renminbi_455e.html#more
最近ブログを読んでいる友人と飲んだら、帰り際に「うんこに負けないようがんばれ」とか不思議な激励をされてしまった。ところでうんこさんは最近コメント欄からごぶさたしちゃってるけど、元気なのかな。畑の除草や害虫駆除で忙しいのかしら。何にせよご健勝をお祈りするばかり。
ところで昨夜の人民元切り上げだけど、ニュースを聞いたときから気になってしょうがないのが、2%の切り上げ幅じゃなくて「通貨バスケット制への移行」という話。定食についてくるお漬物みたいにしれっと出てきたんだが、これって結構重要な話のような気がするんだが誰も何も言わないのかな。
通貨バスケットっていうのは、複数の通貨の加重平均によって自国通貨の為替相場を決める方法のこと。人民元がどの通貨をバスケットに入れているかは分からないけど、貿易額や政治的な影響から言ってもドル、円、ユーロの3つはかなり大きな比重を占めているだろう。
となると、例えば米国の議会が「人民元を切り上げろ!」と騒いだとして、ドルを人民元に対して大幅に安くし、かつ「通貨バスケット制だからこれでいいのだ」と説明するためには、円とユーロが対ドルで大幅に高くならなければならない。
中国の貿易相手国として圧倒的に大きいのは米国と日本だから、ユーロが大幅高になったとしても貿易額で加重平均すればたかが知れている。ということは、為替調整のターゲットとなるのは円だ。
実際、昨夜元切り上げの発表があってから、NYの円/ドル相場は前日の113円から109円まで一気に振れた。2001年以来、1日で1円単位の為替相場の変動が起こることがあまりなくなっていただけに、この振れ幅には僕はかなりびっくりした。
短期的には今回の中国の「先制攻撃」で、米国も少しもみ合いに戻るのかという気がするし、元の為替相場が大きく振れることはないだろうが、今後米国の議会が雇用の海外流出などをネタに中国叩きをぶり返すたびに、相場調整の圧力弁として円が狙われることになるんじゃないか。
つまり、米国は円がドルに対して圧倒的に高くなれば「通貨バスケットなのだから元を切り上げよ」と中国に迫れるわけで、景気指標が悪化すればするほど円への投機マネー流入は増える。つまり、株価と債券は爆上がり。一方、中国は当然ながらそれを押さえたいわけで、日本から中国への資金流入を猛烈に促すことになるだろう。
資金流入といっても、国内経済の安定から見れば沿岸部に円の投機マネーが大量流入することを望んではいないだろうから、日本向けの輸出の増加で対抗することになる。つまり、中国産品の対日輸出を熱烈奨励するってことになるんじゃないか。こっちの記事みたいに「人民元切り上げで物価が上がる」なんていうのは全然逆。円が必ず人民元に先行して猛烈な上げを食らうことになったら、またぞろデフレの再来ですよ。とほほ。
今年初め頃に「ここ数年円もずいぶん高止まりしてきたし、これから数年は円安ドル高かなー」とか漠然と思っていたものだが、なんか大外れしそう。少なくとも中国がその経済成長で米国の神経をとがらせ続ける2007年までは、当て馬的に日本への海外資金の流入はますます増えそうな予感。TOPIX連動インデックス投信でも、買っとこうかしら。
◆人民元を切り上げている場合ではない! それを教えちゃマズイだろ 安間伸
http://blog.mag2.com/m/log/0000148012/106232311?page=1#106232311
まいどお世話になってます。 人民元が対ドルで2%切り上げられました。 日経新聞では1面トップはもちろん、多くの紙面を使ってそのことを伝えています。 しかし、ロンドンでのテロを脇に追いやるほどのニュースですかね?
2%なんて、円やユーロだったら1日で動く誤差の範囲内ですよ。 同時にバスケット制への移行を発表していますが、他通貨との連動を続けるんで あればほとんど変化なしでしょうな。騒ぐほどのことではないと。 まあ、日経新聞はこの瞬間に備えて情報を集めてきたのでしょうから、たとえ それが小幅であっても熱を入れて報道したくなる気持ちはわかりますが(笑)。
私は人民元を切り上げている場合じゃないと思いますよ。 むしろ数年後には切り下げに追い込まれるんじゃないですかね。 ええーっ! 何だってええぇぇえ!!!! と驚かれたあなた、ちょっと考えてみてください。
カラクリ2で述べたように、為替レートは基本的にインフレ率の違いに影響されます。インフレ率の高い国は、そうでない国に比べて通貨を切り下げなければならない運命にあるのです。ですからインフレ率が高い人民元は、ドル・円・ユーロなどのハードカレンシーに対して長期的には購買力平価が下がってしまうのです。 ではなぜ今、人民元に切り上げ圧力がかかっているのか?
ひとつめの理由は、貿易摩擦によって米国議会からプレッシャーが高まっている ことです。もうバッシングと言っていいぐらい中国を攻撃してます。 「中国の軍事費は実は10兆円だった!」なんて、私でもにわかには信じられませ ん。CIAだかペンタゴンだか知らないけど、ちょっとやりすぎじゃねえのか。 まあこっちの利害と一致するから黙ってますけどね(笑)。
第二の理由は、忘れている人が多いようですが、94年に人民元は50%の切り下げを行っていることです(日経新聞1面参照)。円にたとえると、1ドル100円の 為替レートを突然150円にしたのです。それが起爆剤となって中国への資金流入が進みましたし、ついでに97-98年のアジア危機の原因ともなりました。元の強さはその大幅切り下げによってもたらされた貿易黒字と、その後の資金流入によってもたらされたものです。
えっ、 中国の大きな外貨準備が原因じゃないのかって? うーん、それもあるかもしれませんが、どうも私には信じられないのですよ。というのも中国の外貨準備は「海外の投資家が払い込んだドルをカウントしている」という話があり、対外負債つきの資産に過ぎないのではないかという 疑惑があるのです。
たとえば私が1億円分のドルを中国に払って元を買ったら、その1億円は中国の 外貨準備として発表されているという話ですな。 おいおい、それはいったい誰のカネなんだと(笑)。 俺が投資を引き揚げたら、外貨準備が減るのかよ!
まあこれは誰かから聞いただけの話なので、夏休みにでも確認したいと思います。あっ、もちろん「中国が出す数字はそもそも信用できない」「持ち逃げされちゃってもう残ってないんじゃないか」という理由もありますよ。
まとめますと、人民元にこれまで上昇圧力がかかってきたのは、
1. 94年の大幅切り下げの余韻
2. その後の外資の資金流入
ではないかと考えています。
しかし1については、いつかは効果が薄れるものです。人件費や土地代が急上昇 しているのであればなおさらです。自国通貨のインフレ傾向が続く限り、購買力 平価はじりじりと下がってゆきます。
さらに反日暴動などでカントリーリスクが明らかになったため、各国の企業が他国に生産拠点を移し始めています(インド・ベトナムなど)。これまでは 海外からの資金流入が購買力平価の下落をカバーしていたわけですが、流入が細れば購買力平価が効いてきます。
ここで大きく元を切り上げてしまえば、海外からの投資はさらに減るし、逆に切り上げを期待していた投資家の利食い売りで外貨が流出する懸念がある。 だから20%などという大きな切り上げはできない。
しかし中国政府としてはアメリカと争って、G7などの場で吊るし上げられたく ない。だから「こちらも気を使っていますよ」というポーズを取る必要が あるのです。そこで、2%というどうでもいいような小幅な切り上げに 落ち着いたのだと思います。
正直、中国は元を切り上げている場合ではないと思いますよ。 むしろ見栄を張らずに、切り下げを視野に入れるぐらいかと。まあ、アメリカ様がそれを許さないわけですが。
何年か後に元が切り下げられた場合、新聞はどんな扱いをするんだろうなあ。「中国様への投資は大きく扱い、暴動などのネガティブなニュースは扱わない」というのが日本のマスコミですからね。 国際面にちょこっと載るぐらいだろうか? そんなことを今から妄想しては、楽しんでいます。
(私のコメント)
中国の元切り上げのニュースはテレビのニュースでも新聞でもトップニュース扱いですが、たった2%では何の意味もなく、たった2%の切り上げで新聞テレビがどうしてこんなに大騒ぎするのか。むしろ通貨バスケット制に移行したということのほうが大きなニュースだ。つまり現在のところ中国は外貨をドルで保有していますが、それをドルからユーロへ切り替えることも出来ますよというアメリカへの脅しになっている。
アメリカは日本と同じように考えて元の切り上げを迫りましたが、日本のように中国は素直ではない。元の切り上げは同時にドルの切り下げになりその分だけ中国は損をする。その損を回避するためには外貨をドルからユーロや円に移しておく事が最善策だ。だから2%元を切り上げても円が2%切り上がれば日本に対しては何の意味もない。
日本も80年代にアメリカから円の切り上げを迫られた時に、外貨をドルからマルクなどにヘッジすれば良かったのでしょうが、日銀や大蔵官僚でそんな度胸のある人はいなかった。日本も通貨バスケット制を導入しておけばドルを売り払う理由が出来るから切り替えればいいのですが、日本の政治家はアメリカの言われるがままだ。
元の切り上げについてはアメリカ議会と政府とでは温度差があるのは、中国に対して元の切り上げを強く迫れば、中国はドルを売ってくるだろう。それがわかっているから政府は強く迫れない。それに対して議会はドル安で輸出産業は儲かるし、中国に進出した企業も戻ってくるところもあるからドル安の方がいい。しかし政府は元高だとグローバル企業は儲からなくなるからいまのままの方がいい。
アメリカの通貨投機筋の力はかなり強力だから2%切り上げが刺激になって、集中的に元買い攻勢に出るだろう。日本の円を95年に79円まで持って行ったのも投機筋だ。もっともこの時は日銀が不胎化介入と言う事で円を吸収してしまったから馬鹿なことをしたからそうなったのですが、中国ではインフレがひどくなるだろう。中国の通貨当局がどれだけ対抗できるかがみものだ。
いずれは中国はドルを買い支えずに、逆にドルを売ってユーロや円を買ってきて対抗するかもしれない。通貨バスケット制はその布石だ。そうなればドルの独歩安でアメリカ経済は破綻するかもしれない。それくらいの計算を中国はしているだろう。なぜアメリカ経済が破綻するかと言うとドルが大暴落すれば石油がドルで買えなくなるからだ。産油国もユーロでしか売りませんと言うだろう。
安間伸氏が指摘するように中国の外貨が純保有高ではなくて、投機的に流れ込んだ外貨もカウントしている可能性もある。だからよけいに外貨を呼び込まなければならないのですが、反日デモのおかげで外貨が逃げ出す兆候が出てきたので、その対策として2%ぐらいずつ小出しに上げてゆくことで外貨を誘い込む方法をとったのだろう。だから実質以上の外貨残高を多めに発表している可能性もある。
以前にも中国当局が発表している数字は信用が出来ないと書きましたが、GDPの発表から軍事費の数字まで誤魔化しだらけだ。中国の人件費もインフレで高騰して東南アジアのほうが安くなった。不動産の値上がりもコスト高に反映する。しかも電気も水も供給が不安定で、これでは中国よりも東南アジアのほうが有利なはずですが、日本企業は中国へ中国へと草木もなびいている。御用エコノミストやNHKなどがそう煽っているからだ。