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という。
女性は一昨年夏、リストラに遭った。求職中にシャープの亀山工場の大量求人が目についた。だが、募集していたのはシャープでなく、愛知県や大阪府、三重県内の請負業者ばかりだった。申し込んだ請負会社の労務担当者は、
「安定した大会社のハイテク工場だから楽ですよ」
と説明したという。仕事に就いて初めて残業2時間が組み込まれていたことがわかった。
「不眠にもなって、体がもたなくなって辞めました」
と昨年11月に退社した。
●辞める人後絶たない
有効求人倍率「1.53」。
亀山市と東隣の鈴鹿市の今年3月の数字だ。昨年12月は1.8倍とバブル期なみだった。都道府県別でも三重県は東京都と並ぶ1.26倍で5位と上位につけている。この地域の「特需」の牽引役になっているのはシャープ工場だ。
三重県と亀山市が工場誘致に、過去最大級の計135億円もの助成をしたこともあって、当初はシャープに対する新規雇用への期待が膨らんだ。実際、鈴鹿公共職業安定所には工場操業直前の03年度、一気に3200人の新規の求人が押し寄せた。昨年度も2900人、そして今年度もほぼ同水準と衰える気配がない。
辻勲統括職業指導官は、こう話す。
「実態はバブル期とは全く状況が違います。求人の半分以上は請負会社。地元の工場や企業の正社員としての求人は数えるほど。辞める人が後を絶たないため、充足にはほど遠い状況なんです」
同安定所による、こんな追跡調査結果がある。
ある大手の請負会社が昨年2月から今年3月までの約1年間、シャープ亀山工場で雇ったのは計458人。うち退職したのは78人。勤務していた期間は1週間足らずから数カ月だ。
安定所へ寄せられた各請負会社の求人票には、「初心者の方でもできる簡単な作業」とある。時給は900〜1100円。単純に月給14万、23万4000円と表示をした会社もある。「試用期間2カ月」「6カ月ごとに契約更新制」とあるのが目につく。
「正社員の登用あり」と書いていた愛知県内の請負会社があったが、実際には、この請負会社の社員になれるという意味で、シャープ工場での仕事がなくなると、県外を含む、別の工場へ回る。
シャープ工場のすぐ隣の関連工場へ70人を派遣している請負会社スプラウト(熊本市)は求人広告に、この2年間で2000万円以上をつぎ込んだ。
●「将来つったって最悪」