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「為替」 米貿易赤字の縮小でドル全面高、112.28円/1.2073ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「米貿易赤字の縮小でドル全面高、112.28円/1.2073ドル」ニューヨーク概況 2005
年7月14日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:39JST 「米貿易赤字の縮小でドル全面高、112.28円/1.2073ドル」
*07:01JST「米貿易赤字の縮小でドル全面高、112.28円/1.2073ドル」
【ロンドン市場概況】
13日のロンドン外為市場では、イギリスの3-5月の平均所得伸び率が前年比+4.1％
（予想+4.3％、2-4月+4.6％）にとどまったことをきっかけにポンド売りが強まり、
ポンド・ドルは1.7679ドルから1.7633ドルまで下落し、ユーロ・ポンドは0.6891ポ
ンドから0.6913ポンドまで上昇した。ユーロ・ドルは1.2176ドルから1.2194ドルに
反発後1.2169ドルまで下落し、ドル・スイスは1.2796フランから1.2775フランに下
落後1.2812フランまで上昇した。ドル・円は111円29銭〜111円47銭で取引され、ユ
ーロ・円は135円60銭から135円80銭で高下した。
【経済指標】
英・6月失業者数：+8800人（予想+9500人、5月+14000人）
英・6月失業率：2.8％（5月2.7％）、
英・3-5月平均所得伸び率：前年比+4.1％（予想+4.3％、2-4月+4.6％）
【要人発言】
国際エネルギー機関（IEA）月報
「今年の世界石油需要の伸び率見通し、日量20バレル下方修正し同158万バレル（伸
び率1.9％）に」
「中国と米国の消費量が当初予想を下回る見通しで」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：111円39銭、ユーロ・ドル：1.2187ドル、ユーロ・円：135円72銭、ポン
ド・ドル：1.7675ドル、ドル・スイス：1.2789フラン
【ニューヨーク市場概況】
13日のニューヨーク外為市場では、5月の貿易赤字が予想以上に減少した事からドル
が全面高となった。ドル・円はマクロファンドやリアルマネーなどの買い主導で111
円30銭からストップロスを誘発させて112円28銭まで上昇し、その後米5年債の入札
が思わしくなかった事や原油価格が下落した事から111円85銭前後まで軟化して引け
た。
ユーロ・ドルは米貿易赤字の縮小やフィラデルフィア地区連銀総裁（投票権有）の
「慎重なペースでの利上げ継続」との発言を受けて売りが強まり1.2190ドルから
1.2073ドルまで下落し安値圏の1.2090ドル前後で引けた。ユーロ・円は原油価格の
下落や引け前に「フランスとオランダが国境を閉鎖する」とのニュースが報じられ
たことで135円74銭から135円15銭まで下落した。ポンド・ドルは1.7676ドルから
1.7527ドルまで下落した。ドル・スイスは1.2786フランから1.2917フランまで上昇
した。
【原油市場】
原油相場は反落。本日発表された米週次在庫報告で原油及びガソリン在庫が予想以
上に減少した事から一旦買いが優勢となるものの、事前にある程度の在庫減少を見
越す投資家が多く、また昨日の急伸に対する利食い売り圧力も強かった事から買い
が続かず、引けにかけて失速した。NYMEX原油先物（8月限）価格は一旦61.10ドルま
で上昇したものの、午後はじり安となり結局60.01ドル（前日比-1.0％）で取引を終
えた。なお、原油先物価格の過去最高値は62.10ドル（7/7の時間外取引）
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は米5月貿易赤字が予想以上に減少した事をきっかけにドル買
いが加速し再び112円台に戻している。この動きを受けてオプション変動率は低下、
1ヶ月物は7.95％から7.7％、3ヶ月物は8.025％から7.925％、6ヶ月物は8.125％から
8.075％へそれぞれ低下した。
しかしながら昨日のドル下落から市場は下値リスクを警戒し始めた模様で、リスク
リバーサルでの円コール買い意欲は引き続き強い。25デルタ円コール・ドルプット1
ヶ月物は+0.55％から+0.50％へ小幅縮小、3ヶ月物は+0.7％から+0.75％小幅拡大、6
ヶ月物は+0.925％で変わらずの水準となっている。また目立った動きとしては米貿
易収支発表前、1週間物の110円、109円50銭ストライクの円コール・ドルプットオプ
ションに強い買い意欲が見られた。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。原油価格の高止まりが嫌気されているが、朝方発表された5月の
貿易収支で赤字幅が2ヶ月ぶりの縮小となった事が好感され小幅上昇して始まった。
但し、引け後の決算発表を見極めたいとの思惑から小動きに終始する展開となっ
た。セクター別では、テクノロジー・ハード機器や家庭用品・パーソナル用品が上
昇する一方で、ヘルス・機器サービスや小売が軟調。ハーレーダビッドソン（HDI）
は好決算の発表と同時に、通年の業績予想を引き上げ上昇。一方で医療機器メーカ
ーのボストンサイエンティフィック（BSX）がステント（人工血管）の自主回収を発
表して小幅下落。また病院経営のHCA（HCA）は慎重な業績予想を発表し8.9％下落。
ダウ構成銘柄では、IBM（IBM）がバーンスタインの投資判断引き上げを受けて上
昇。またアルトリア（MO）もJPモルガンが目標株価を引き上げたことで買われた。
結局ダウは43.50ドル高の10557.39、ナスダックは0.96ポイント高の2144.11で取引
を終了した。マーケット終了後に発表されたAMD（AMD）の決算は、赤字予想から一
転し一株利益で3セントとなった。またアップル（AAPL）もアナリストの事前予想を
上回り時間外取引で上昇して取引されている。
【経済指標】
カナダ・5月貿易収支：+40億加ドル（予想+48億加ドル、4月+51億加ドル）
米・5月貿易収支：-553億ドル（予想-570億ドル、4月-568.9億ドル←-569.6億ド
ル）
中国：-157.5億ドル（前月比+7.1％）、EU：-104.9億ドル（同比+13.3％）
OPEC：-72.6億ドル（同比+2.9％）、カナダ：-47.5億ドル（同比-12.0％）
日本：-65.8億ドル（同比-8.3％）
米・6月財政収支：+224.3億ドル（予想+230-260億ドル、5月-352.9億ドル、2004年6
月+191.2億ドル）
米・週次原油在庫報告（前週比）
原油在庫：前週比-389万バレル、（予想-280万バレル、前回-361万バレル、）
ガソリン在庫：同比-262万バレル、（予想-100万バレル、前回-97万バレル、）
蒸留油在庫：同比+319万バレル、（予想+200万バレル、前回+406万バレル）
【要人発言】
米行政管理予算局（OMB）
「2005年会計年度の米財政赤字見通しを3330億ドルに下方修正」
サントメロ・フィラデルフィア地区連銀総裁（投票権有）
「米国の経済成長率は3.5％-4.0％のレンジ、2005年度は3.6％を予想」
「‘慎重な’ペースでの利上げ継続を予想。経済次第」
「2005年度のインフレは抑制された状態で継続している」
「雇用は毎月15万-20万人のペースで増加、失業率は5％前後と予想」
パラモECB理事
「低金利にもかかわらずここ3年間のユーロ圏の経済成長は不十分」
「ユーロ圏の潜在成長を拡大させるため改革必要」
「経済成長維持のためには価格安定が必須」
「ユーロは問題なしに成功している」
「ユーロ圏の弱い経済にはユーロ圏の価格安定が必要」
「ユーロ導入以来、長期インフレ予想は2％を超えず」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 111.42 112.28 111.28 111.87
ユーロ・ドル 1.2214 1.2195 1.2073 1.2093
ユーロ・円 135.75 135.83 135.15 135.25
ドル・スイス 1.2788 1.2917 1.2776 1.2897
ポンド・ドル 1.7672 1.7676 1.7527 1.7646
株式市場：
NYダウ 10513.36 10564.91 10512.36 10557.39
ナスダック 2142.77 2146.56 2136.37 2144.11
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.385 4.396
米国債10年物 4.142 4.158
先物市場：
NY金先物 426.3 426.8 424.0 424.6
NY原油先物 60.50 61.10 59.80 60.01
シカゴ日経平均先物 11720 11740 11695 11700
（フィスコ） - 7月14日6時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050714-00000002-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。