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「為替」 堅調な米雇用統計でドル高止まり、ドル・円112.60円まで上昇／ニューヨーク外国為替市場概況
「堅調な米雇用統計でドル高止まり、ドル・円112.60円まで上昇」／ニューヨーク
外国為替市場概況 2005年7月9日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片
山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:35JST 「堅調な米雇用統計でドル高止まり、ドル・円112.60円まで上昇」
*07:01JST「堅調な米雇用統計でドル高止まり、ドル・円112.60円まで上昇」
【ロンドン市場概況】
8日のロンドン外為市場は、米雇用統計の発表待ちと、ロンドン市場は昨日のテロ
事件の影響で参加者が少ない模様であり、全体的に小動きの状態になった。ポン
ド・ドルは1.7385ドルから1.7350ドルまで弱含み推移、ドル・スイスは1.3023フラ
ンから1.3052フランまで強含み、ユーロ・ドルは1.1902ドル〜1.1918ドル、ドル・
円は112円24銭〜112円39銭、ユーロ・円は133円65銭〜133円86銭で取引された。
【経済指標】
独・5月貿易黒字（季節調整後）：121億ユーロ（4月127億ユーロ）
【要人発言】
英中銀
「緊急金融政策委員会を開く予定はない」
ウェーバー独連銀総裁
「原油や為替相場により、物価リスクがやや高まった」
「ECBは当面、模様眺めのスタンスを続ける」
李東栄・中国外為管理局副局長
「資本流入の異常な動きや投機、引き続き管理する」
OECD5月景気先行指数
ユーロ圏104.8（4月105.0）
フランス105.2（4月105.4）
ドイツ106.4（4月106.6）
イギリス99.3（4月99.7）
日本97.1（4月98.1）
アメリカ101.6（4月101.5）
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：112円43銭、ユーロ・ドル：1.1911ドル、ユーロ・円：133円88銭、ポン
ド・ドル：1.7350ドル、ドル・スイス：1.3044フラン
【ニューヨーク市場概況】
8 日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は6月の失業率が4年ぶりの低水準ま
で低下するなど堅調な雇用統計を受けて景気先高感が強まり、短期投機筋の買い主
導で112円60銭まで上昇した。ヘッジファンドなどの利食い売りで一旦111円78銭ま
で下落するものの、債券利回りが上昇に転じたことで買いが優勢し112円20銭前後ま
で戻して引けた。
ユーロ・ドルは雇用統計発表後に1.1873ドルまで下落したがオプション絡みの買い
で底固く、投機筋のショートカバー主導で1.1987ドルまで反発し1.1965ドル前後で
引けた。ユーロ・円は133円60銭からユーロ・ドルの上昇に連られる形で134円31銭
まで上昇し、ほぼ高値で取引を終えた。ポンド・ドルは1.7312ドルから1.7441ドル
まで上昇した。ドル・スイスは1.3076フランから1.2960フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は巨大ハリケーン「デニス（Dennis）」が勢力を拡大させてメキシコ湾に
接近しているとの報道で生産能力の鈍化懸念が高まり最高値目前まで上昇したもの
の、その後一部メディアが「OPECが追加増産の協議を再開させる」と報じたことや
週末で短期筋などが調整売りを強めた事から引けにかけて失速した。NYMEX原油先物
（8月限）価格は一時61.90ドルまで上昇したが、その後反落し結局59.63ドル（前日
比-1.8％）で取引を終えた。今週原油価格は1.4％上昇した。
【オプション動向】
金融市場は昨日のロンドン同時多発爆破テロ事件から落ち着きを取り戻し、全ての
市場（英国物を除き）が事件前の水準を回復している。外為ドル・円スポット市場
でもドルが買い戻されている結果、オプション市場では変動率が軒並み低下してお
り1週間物は9.5％から8.0％へ、1ヶ月物は8.15％から7.825％へ、3ヶ月物は8.125％
から7.975％へ6ヶ月物は8.125％から8.025％へそれぞれ低下した。しかしながらま
だ地政学的リスクは引き続き存在しているとの見方から112円50銭以上からは利食い
意欲強く、オプション市場では円コール買い意欲が強い。
リスクリバーサルは25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.3％から+0.2％へ縮
小、3ヶ月物は+0.55％から+0.6％へ拡大、6ヶ月物は+0.875％から+0.825％へ縮小し
ている。
【株式市場】
NY株式相場は大幅上昇。雇用統計で非農業部門就業者増加数は予想を下回る14.6万
人と出たものの、失業率が2001年同時多発テロ後初めて5％に低下するなど、良好な
米国経済を裏付けるものと受け止められ、引けにかけて上昇幅を拡大する展開とな
った。S&P500、ナスダックは年初からの下げをほぼ取り戻した。セクター別では週
末に上陸すると見られるハリケーン「デニス」の影響でエネルギーセクターに売ら
れる銘柄が目立った他はほぼ全面高。ケーブルＴＶボックスのサイエンティフィッ
ク・アトランタ（SFA）は売上増加、自社株買いの可能性を理由にJPモルガンが投資
判断を引き上げて8.4％高。コンサルティングのアクセンチュア（ACN）は一株利益
が市場予想を8セント上回り9.1％高となった。一方でソフトのシーベル（SEBL）は
売上が予想の下限になるとして業績予想を下方修正し軟調な展開となった。ダウ採
用銘柄では昨夕好決算を発表したアルコア（AA）が4.3％高。GE（GE）はスミスバー
ニーが業績堅調を理由に押し目買いを推奨し、2.4％高となった。結局ダウは146.85
ドル高の10449.14、ナスダックは37.22ポイント高の2112.88で取引を終了した。
【経済指標】
カナダ・6月雇用統計
雇用者数増減：前月比+1.42万人（予想+1.8万人、5月+3.5万人）
失業率：6.7％（予想6.8％、5月6.8％）
米・6月雇用統計
非農業部門就業者数増減：前月比+14.6万人（予想+18-20万人、5月+10.4万人←+7.8
万人）
失業率：5.0％、2001年9月以来の低水準（予想5.1％、5月5.1％）
米・5月卸売在庫：前月比+0.1％、2004年4月以来の低い伸び率（予想+0.5％、4月
+0.7％←+0.8％）
米・5月の消費者信用残：前月比-30億ドル（予想+45億ドル、4月+12億ドル←+13億
ドル）
【要人発言】
バーナンキCEA委員長
「2005年度の米経済成長は3.4％」
「米国は200万人の雇用を作り出す」
「米長期債が貯蓄のための投資対象となることで長期金利が低水準にある」
「米経済のファンダメンタルズはかなり強い」
「米住宅市場が強いのは強い米経済の証拠」
「エネルギー価格は米国経済のリスク」
「インフレはそんなには懸念せず」
G-8
「世界経済はぺースは緩やかながら力強い成長を維持」
「不安定で高水準の原油価格や根強い世界不均衡は成長の課題」
「米国は引き続き財政強化を公約」
「ロシア、EU諸国は構造改革、成長、雇用、内需促進を公約」
「日本は構造改革、財政強化を公約」
「石油生産国は開かれた市場を促進し、透明度のある原油市場への具体的な行動を
要請」
「エネルギー分野にはかなりの投資が必要」
ホーニグ米カンザスシティー連銀総裁（投票権無）
「米国経済は強く、また引き続き堅調に推移するだろう」
「2005年度の米経済成長率は3.5％前後と予測する」
「エネルギー価格の上昇は経済の妨げなるものの、連銀が価格圧力を警戒していく
事でこの上昇には耐えうる」
「金利は比較的に緩和気味」
小泉首相
「日本は向こう5年間で政府開発援助（ODA）を100億ドル増額する」
「国連改革はなかなかまとまらず容易でない」
「日本がサミットを主催する2008年には私は首相を辞めているだろう」
「北朝鮮が近く6者協議に復帰する印象を受けた」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 112.29 112.60 111.78 112.18
ユーロ・ドル 1.1915 1.1987 1.1873 1.1966
ユーロ・円 133.80 134.31 133.60 134.27
ドル・スイス 1.3024 1.3076 1.2960 1.2994
ポンド・ドル 1.7379 1.7441 1.7312 1.7381
株式市場：
NYダウ 10302.90 10462.26 10300.45 10449.14
ナスダック 2077.35 2113.91 2076.53 2112.88
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.318 4.342
米国債10年物 4.060 4.091
先物市場：
NY金先物 424.5 425.8 422.3 423.8
NY原油先物 61.40 61.90 59.55 59.63
シカゴ日経平均先物 11600 11740 11580 11730
（フィスコ） - 7月9日6時38分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050709-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。