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(回答先: 野蛮な攻撃を断固非難、打倒決意−G8や新興国などがテロで共同声明 (ブルームバーグ) infoseek 投稿者 愚民党 日時 2005 年 7 月 08 日 02:40:26)
グレンイーグルズ・サミット 原油高騰に危機感 中国など需要抑制戦略は不調
【グレンイーグルズ=吉田憲司】六日開幕した主要国首脳会議(サミット)の経済討議では、世界経済の足かせになっている原油高騰に対する「危機感」を共有した。会議では中国やインドなどの原油需要の増大を懸念する声が相次ぎ、省エネ対策や代替エネルギー開発が必要との認識で一致した。ただ、高成長を続ける中国などの新興市場国の旺盛な原油需要を抑制する戦略は打ち出せず、原油価格の高騰に歯止めがかかる兆しは見えない。
七日のニューヨークの原油先物相場は時間外取引で一時一バレル=六二・一〇ドルをつけ、最高値を更新。これに先立つ七日の東京市場も中東産ドバイ原油が同五五ドルと最高値を記録した。経済討議では、世界経済は回復軌道にあるものの、こうした原油価格の高騰が世界経済への影響を懸念する声が相次いだ。
小泉純一郎首相は「途上国への悪影響が懸念される。代替エネルギーの開発が大事だ」とエネルギー対策の重要性を強調した。また、欧州の首脳は「原油価格を押し上げている投機マネー対策として、原油市場の透明性をより高める必要がある」と訴えた。
各国首脳は一連の議論に基づき、原油価格の抑制に向けて石油備蓄など石油関連データを整備するほか、石油精製能力の向上のための投資促進やエネルギー利用の効率化などの必要性を議長声明に盛り込む見通しだ。
ただ、六月に石油輸出国機構(OPEC)が打ち出した生産枠拡大も原油価格の下落には結びついておらず、原油高騰に対する今回の危機感表明の効果は不透明だ。その背景には原油環境をめぐる構造的な問題がある。
世界最大の原油消費国である米国の原油在庫量は過去と比べて高水準にあるものの、石油精製設備の能力が需要に追いついていない。中東産油国も油田開発への新規投資が進んでおらず、生産能力は停滞したままだ。
その一方で中国やインドなどの原油需要は加速度的に拡大。とりわけ9%台の高成長が続く中国は、昨年一年間で原油需要が15%超も伸びた。こうした世界の原油情勢を見透かした投機筋の資金が原油市場に投入され、原油価格をさらに押し上げるという悪循環に陥っている。
中国はエネルギー効率が悪く、「日本と同じ石油製品を作るのに五倍の石油を使う」(日本総研の岡田哲郎主任研究員)という。
原油消費量と温室効果ガスの排出量はほぼ比例しており、経済討議でも「中国とインドは世界経済、地球温暖化の双方に関係がある」と「中国・インドリスク」を懸念する声が出た。
世界的な原油高騰を抑制するには、構造問題の解消と中国をはじめとする新興市場国の意識改革が不可欠だ。今回の「サミット効果」がどこまで浸透するか。その成否が今後の世界経済の行方を左右しそうだ。
◇
【経済討議の主なポイント】
一、原油高対策として石油精製能力の向上に向けた投資促進とエネルギー利用の効率化
一、途上国への省エネ技術移転促進と再生可能エネルギーの開発推進
一、世界経済の不均衡是正のための構造改革の促進
一、新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の交渉加速
(グレンイーグルズ 吉田憲司)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/08kei001.htm