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川崎 飛燕−丁型
日本も負けてはいません。
同じDB601エンジンを搭載した、飛燕です。
しかしこの飛燕に関してはデザイン、性能云々より、帝国陸海軍の実にくだらない官僚的縄張り争いでドイツ側の嘲笑を浴びることになる、嘘のような本当の話の方が興味深いので紹介します。(笑うに笑えないです・・)
このDB601エンジンの技術導入をめぐってのドタバタ劇は、日本陸軍がベルリンの陸軍武官室を通じてこのエンジンのライセンス契約を申し出た所から始まりました。
この申し出に対しドイツ空軍省とダイムラーベンツ社は、「既に日本海軍にライセンス供与してるので、そちらから譲ってもらうようにしてはどうか」、と親切にも忠告してくれました。
しかし、お互いのメンツの問題から結局は陸海軍とも別々にダイムラーベンツ社から製造権を買うことになってしまいました。
ダイムラーベンツ社は、「同じ日本から二度もライセンス料を貰うのは商業道徳に反するから」と一度は辞退しましたが、結局は覆りませんでした。
この金額が当時の金で一件あたり五十万円、陸海軍合わせると百万円(現在の金で約百二十億円)となり、大変な国費のムダ遣いをやったことになります。
ヒトラー総統は「あいつら(日本陸海軍)はかたき同士か?」といって、その仲の悪さを笑ったといいます。
碇義朗/『戦闘機「飛燕」技術開発の戦い』/光人社/1996年/68