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2005年06月29日13時30分
多様な会社のあり方を認め、機動的な企業経営を可能にする新会社法が29日の参院本会議で賛成多数で可決され、成立した。共産党は「経営者の責任が軽減され、会社の監視機能を弱める内容だ」と反対した。
政府は06年の施行を目指す。ただ、合併時に相手の株主に与える対価として存続会社の株式以外のものを認める「柔軟化」の規定については、ライブドアとフジテレビのニッポン放送株争奪戦を受け、外資による合併を恐れる経済界や自民党などの要求で先送りし、07年施行とした。
参院段階では、外国で設立されながら主に日本で活動する「疑似外国会社」について「日本で取引を継続できない」とした規定が問題になった。民主党は削除案を出したが、否決された。ただ、「外国会社を利用した日本の会社法制の脱法行為を禁止する趣旨であり、既存の外国会社に何ら悪影響を与えるものではないことについて周知徹底をはかること」などという付帯決議がされた。
http://www.asahi.com/business/update/0629/102.html
新会社法、29日成立 有限会社を廃止、買収防衛策強化
2005年06月28日23時36分
企業活動の複雑化に対応して、多様な会社のあり方を認める内容の新しい「会社法案」が28日の参院法務委員会で可決された。29日の本会議で可決、成立する。起業から組織再編、敵対的買収への対応まで、機動的な経営が可能になる半面、株主の権利保護や株主による経営監視の側面からは懸念材料も残る改正となった。
法案は、終戦直後に大改正された商法や戦前にできた有限会社法など、会社制度にかかわる法律を抜本的に見直し、わかりやすく一つにまとめた。この10年間、経済界の要望などを受け、経営手段の多様化やグループ経営の効率化などのため毎年のようにつぎはぎで行われてきた商法改正の集大成とも言える。政府は一部を除き、06年の施行を目指す。
法案では、有限会社制度を廃止し、株式会社に一本化。会社設立時に必要な最低資本金制度を廃止して、特例措置だった「1円会社」を認める。
また、株主総会での決議がなくても取締役会決議だけでできる簡易合併・分割の基準を緩和。株主への配当を年に何回するかなども自由化する。
さらに、敵対的な企業買収への防衛策も強化。買収者が現れた時点で他の株主の議決権を大幅に増やして買収を妨害する「ポイズンピル(毒薬条項)」を使いやすくする措置が導入される。
各企業の取締役は自由度が増すだけに、株主の代理人として機動的な経営を十分に実現しているか、絶えずチェックを受けることになりそうだ。
会社運営の約束事を記しておく定款の重要性も高まった。法律が企業活動の是非を細かく規定するのではなく、取締役が何をできるかなどについても「定款自治」を広く認める。株主が自ら総会でどのような定款をつくりあげるかが会社のあり方を決めることになる。
株主の最終的なチェック手段である株主代表訴訟については、提訴後に持ち株会社設立などの組織再編で株主でなくなった原告も、訴訟を続けられることになった。しかし、持ち株会社など親会社の株主が子会社の役員の責任を追及できる条項は盛り込まれなかった。
少数株主から会社側が株式を買い取り、株主の地位を退いてもらう道も広がった。少数株主の保護が不十分になるおそれが指摘されている。
現行の商法は1899年に施行。古い用語やカタカナの文語体が残っていたが、会社法案ではひらがなの口語体に改められた。
http://www.asahi.com/business/update/0628/118.html