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「為替」 原油再び最高値更新60.95ドル、円売り先行109.45円／ニューヨーク外国為替市場概況
「原油再び最高値更新60.95ドル、円売り先行109.45円」／ニューヨーク外国為替市
場概況 2005年6月28日（火曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:21JST 「原油再び最高値更新60.95ドル、円売り先行109.45円」
*07:01JST「原油再び最高値更新60.95ドル、円売り先行109.45円」
【ロンドン市場概況】
27日のロンドン外為市場では、ユーロ・ドルが、ショートカバーとドイツの6月
Ifo景気指数がいいとの噂からユーロ買いが先行し、東京引け際に1.2177ドルまで上
昇、Ifo指数が93.3（予想93.2、5月92.9）だったことで一旦ポジション調整のユー
ロ売りが優勢になり1.2151ドルまで反落したが、ユーロ・円が133円11銭まで買い戻
されたことから1.2184ドルまで連れ高になった。ドル・円は109円19銭〜109円38
銭、ポンド・ドルは1.8270ドル〜1.8306ドル、ドル・スイスは1.2663フラン〜
1.2691フランで取引された。
【経済指標】
独・5月輸入物価指数：前月比-0.4％、前年比+2.2％（予想-0.4％、+2.2％、4月ゼ
ロ、+3.3％）
独・6月Ifo景気指数：93.3（予想93.2、5月92.9）
ユーロ圏・4月経常収支：-116億ユーロ（3月+34億ユーロ）
【要人発言】
細川財務次官
「中国は人民元で早期・適切に対応すること期待する」
「人民元改革で米欧と連携して圧力かけていることはない」
渡辺財務官
「現時点で外貨準備の通貨構成の変更は考えていない」
「外準のドル比率低下を示唆する内容の一部報道、間違って引用された」
周小川・中国人民銀行総裁
「中国の経済成長率は良好、構造改革が必要」
「現在の中国の金利水準は適切」
ガルガナス・ギリシャ中銀総裁
「原油高が持続すればECBにとって懸念要因に」
リーカネン・フィンランド中銀総裁
「政治的な不安定さが経済成長に影響及ぼす可能性」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：109円27銭、ユーロ・ドル：1.2176ドル、ユーロ・円：133円03銭、ポン
ド・ドル：1.8303ドル、ドル・スイス：1.2680フラン
【ニューヨーク市場概況】
27日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は原油価格が再び最高値を更新する
中、米インベストメントバンクの買いやマクロファンド筋のFOMCに向けたショート
カバーで109円21銭から109円45銭まで上昇した。しかしながら109円50銭前後の本舗
輸出筋などの売りオーダーをこなす勢いはなく109円30銭前後まで弱含み引けた。
ユーロ・ドルは短期投機筋のストップロスを誘発させて1.2176ドルから1.2141ドル
まで下落した後、“中東筋が外貨準備金通貨を分散させる”との観測から1.2160ド
ル前後まで小反発して引けた。ユーロ・円は原油高を材料に買い持ちとなっていた
短期投機筋の利食いや本邦輸出筋の売りで133円13銭から132円81銭まで下落し132円
90銭前後で引けた。ポンド・ドルは1.8303ドルから1.8240ドルまで下落し1.8290前
後で引けた。ドル・スイスは1.2664フランから1.2703フランまで上昇した。
【原油市場】
原油相場は3日続伸し、先週末に記録した過去最高値を再び更新した。OPECの第2産
油国イランの次期大統領が海外資本による石油開発制限を示唆する発言を行ったほ
か、「平和的な核開発を追求する」と述べ、今後も核開発を進める考えを示した事
から米国とイランの緊張悪化懸念や原油の供給不安が強まった。また中国が原油不
足懸念を軽減させるために本格的な原油備蓄を開始させるとの観測も手掛かり材料
となり買いが先行する展開が続いた。
OPECは原油価格が60ドルに達した事を受けて生産枠引き上げを検討しており、最大
の産油国サウジアラビアなどがこの生産枠拡大案を支持していると報じられるもの
の、とりわけ材料視される向きは乏しく、NYMEXの原油先物（8月限）価格は一時
60.95ドル（先週末比+1.8％）まで上昇し、高値圏60.54ドルで取引を終えた。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は先週再燃した人民元切り上げ観測が温家宝・中国首相の否
定発言などから後退、また米国市場は今週末から連休を控えている事もありオプシ
ョン市場の変動率は先週末より更に低下している。1週間物は6％台に突入、7.3％か
ら6.75％へ低下した。１ヶ月物は7.55％から7.5％へ、3ヶ月物は7.875％から7.68％
へ、6ヶ月物は8.075％から7.925％へそれぞれ低下している。
リスクリバーサルは様子見気配強く25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は
+0.35％、3ヶ月物は+0.75％とそれぞれ先週末と変わらず、6ヶ月物は+1.025％から
+0.975％へ縮小した。
【株式市場】
NY株式相場は小幅下落。先週末にかけての急落で値頃感は出てきているものの、原
油価格が再び最高値を付けた事で買いが手控えられた。セクターでは石油、住宅建
設が上昇する一方で、紙パが軟調に推移。スニーカーのナイキ（NKE）は成長率鈍化
予想を示して3.9％安。またヘルスケアのカーディナル・ヘルス（CAH）は研究開発
費の増加により、来年度の業績が市場予想を下回る見通しと発表して6.8％安となっ
た。DVRレコーダーのティーボ（TIVO）は社長の交代を発表して堅調に推移した。ダ
ウ採用銘柄ではボーイングが最大4千万株に上る自社株買いを発表して午後3時以降
上昇。一方で売上不振から今期の業績予想を下方修正したインターナショナル・ペ
ーパー（IP）が3.0％安となった。結局ダウは7.06ドル安の10290.78、ナスダックは
8.07ポイント安の2045.20で取引を終了した。去年8月、85ドルで上場したグーグル
（GOOG）が本日、初めて終値で300ドル台を付けた。ヤフー（YHOO）の1.6倍の時価
総額に割高を指摘する声は多いが、空売り筋の買戻しが上昇に弾みをつける形とな
っている。
【経済指標】
なし
【要人発言】
トリシェECB総裁
「現在の原油価格は熟考すべき」
「原油市場には透明性が必要」
国際決済銀行（BIS）
「2005年度の世界経済成長率は3.9％と、昨年4.8％から低下すると予想」
「2005年度の消費者物価指数は3.1％と、昨年3.2％とほぼ同水準を予想」
「ドルは大幅な米貿易赤字により下落を予想」
「更なる原油価格の上昇は金利を押し上げ経済成長を妨げる可能性がある」
「世界不均衡も対応を失敗するとリスクとなりうる」
「原油高は継続する模様で、更なる上昇は現在予想されるよりも厳しい結果に繋が
る可能性がある」
「記録的な低水準の長期金利は多くの国で住宅価格を押し上げている。金利が上昇
する事になると消費が低下し、住宅価格は下落する」
「3.0％の米FF金利は中立水準より低い。慎重な引き締め誘導が必要であろう」
「米国経済は個人消費、借り入れなどに頼りすぎ。財政赤字の削減に努める必要が
ある」
「中国は米国と正反対の問題を抱えている。GDPの50％以上が投資に回っており通貨
を切り上げる必要性がある」
「日欧は規制緩和の促進が必要」
ウェリンクBIS総裁
「高騰する原油価格にもかかわらず世界経済は順調に成長」
「ユーロ圏の見通しは不明確だが2005年度の世界経済成長は緩やかに減速」
「インフレは引き続き警戒が必要だが、賃金圧力は抑制されており、インフレも抑
制されよう」
スノー財務長官
「中国は更なる柔軟通貨政策に移行すべき」
「更なる柔軟な為替政策が中国の興味」
「ユーロ圏の経済成長は‘大幅に潜在力を下回っている’」
「米国経済成長はユーロ圏にとって好ましい」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 109.21 109.45 109.20 109.25
ユーロ・ドル 1.2169 1.2186 1.2141 1.2164
ユーロ・円 132.91 133.19 132.79 132.9
ドル・スイス 1.2668 1.2703 1.2664 1.2684
ポンド・ドル 1.8290 1.8315 1.8240 1.8287
株式市場：
NYダウ 10298.07 10332.13 10253.49 10290.78
ナスダック 2050.13 2054.47 2039.69 2045.20
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.217 4.192
米国債10年物 3.913 3.902
先物市場：
NY金先物 441.3 441.9 440.1 441.7
NY原油先物 60.35 60.95 60.10 60.54
シカゴ日経平均先物 11415 11460 11400 11405
（フィスコ） - 6月28日6時24分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050628-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。