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外資系 続々と東京進出
ホテル戦争アイデア勝負
クッキングカレッジで、シェフから本格スイーツの作り方を教わる参加者=ウェスティンホテル東京で
二〇〇七年をピークに外資系を中心とした高級ホテルが続々と東京に進出するという。迎え撃つ形になる既存の都心のホテルでは今、あの手この手の対抗策をそれぞれに打ち出し、存在感を強めようと懸命だ。シェフが調理のコツを直接伝授する料理教室、目新しい同窓会向けメニューや本格的な癒やしのフロア、さらには一泊四十二万円の超高級スイートルームまで−。各ホテルのアイデアサービスを見てみた。
「牛乳二百ccを鍋に入れ、バニラビーンズを裂いて入れます。これを加熱して…」
恵比寿ガーデンプレイス内にあるウェスティンホテル東京。宴会場の一室で、クッキングカレッジが開かれていた。
指導するのは「エグゼクティブペストリーシェフ」の鈴木一夫さん。この日のメニューはおしゃれなスイーツ「ムース・ババロアバニラ」と「マンゴームース」で、若い主婦ら三十人が熱心にメモをとっていた。
同ホテルがシェフを講師に本格的な料理教室を始めたのは二〇〇四年。和食に中華、イタリアンからカクテル講座まで、毎回ほぼ満員。順番待ちの講座もある。
PRマネジャーの増井奈緒美さんは「シェフとのふれ合いから、ホテルのファンが増えれば」と企画意図を語る。
参加者の一人、山梨県から来た原美奈子さん(43)は「料理は趣味。シェフから直接教わる機会なんてないですから。雰囲気もいいし、おいしいケーキも食べられるし」と楽しそうだ。
紀尾井町のホテルニューオータニでは、今年、夏季限定(六−九月)で「同窓会パーティープラン」を打ち出した。
基本メニューをベースに、出身地の特産物や懐かしい学生時代の味などを客の要望に合わせて用意している。例えば郷土料理では、北海道のサケや野菜をフライパンの上で料理するチャンチャン焼き、秋田の稲庭うどん、宮崎の鯛(たい)めしなど。青春の思い出にはハムカツサンドやハッシュドビーフなども用意できる。
同ホテル料飲営業部の新谷裕之部長は「団塊世代にそろそろ余裕が出てきたのか、同窓会が増えているので力を入れることにしました」と話す。
千代田区内幸町の帝国ホテル本館十四階。じゅうたんの廊下を歩くと、ガラスのドア。専用カードキーで開けると、さらにじゅうたんが続き、今度は重厚な木製ドア。
「安全のために、二重にドアがあります。外部の人は入れません」
案内してくれた帝国ホテル広報課の小松崎宇弘さんは、静かに話した。
「フランク・ロイド・ライト スイート」。一泊四十二万円(消費税込み、宿泊税・サービス料別)
帝国ホテルが、開業百十五周年を記念して、四月から提供を始めた新しい客室だ。二十世紀を代表する米国の建築家フランク・ロイド・ライトが設計した旧本館のライト館を再現したという。
満室続きで、取材は三週間待たされた。どんな客が利用するのか。
「海外からの要人や企業トップの方が多い。国内では常連の方ですね」と小松崎さん。「いかにトップエグゼクティブを取り込むかが勝負。『民間の迎賓館として、最高級であれ』が開業当初からの理念ですから」と語る。
一方、虎ノ門のホテルオークラの「グランド コンフォート フロア」は「癒やしとくつろぎ」をテーマに多機能なフロアを三月にオープンさせた。部屋は通常よりも広く、マイナスイオン発生装置なども完備。同じフロアに、時差ぼけを解消する特殊光や環境映像の装置があるほか、酸素濃縮器でゆったりできる装置、ミストサウナなど、疲れをとるためのさまざまな設備が整う。
都心部では二〇〇二年にフォーシーズンズ丸の内東京、〇三年に六本木にグランドハイアット東京が開業。今年七月には汐留にコンラッド東京、年内には日本橋にマンダリン・オリエンタル東京が開業予定。加えて、二〇〇八年までに、外資系二ホテルがオープンする。
供給と競争の激化から「ホテルの二〇〇七年問題」とも評されている。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20050628/mng_____thatu___000.shtml