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(回答先: 改正介護保険法が成立 施設入所者の食費など自己負担に 投稿者 ネオファイト 日時 2005 年 6 月 22 日 19:30:21)
http://www.asahi.com/life/update/0507/002.html?t
医療費抑制へ新指標 厚労省「給付総額1割減」
2005年05月07日06時06分
少子高齢化で急増する社会保障費を抑えるため、厚生労働省は医療給付費の伸び率を管理する新たな指標を設ける方針を固めた。小泉首相による検討指示を受けたもので、給付費の伸びを抑えて総額を1割程度圧縮する案を軸に検討している。自己負担増を含む抑制策を盛り込んだ5カ年計画も作る。医療費に総額管理の考え方を部分的に導入するものだが、政府の経済財政諮問会議からは一層の抑制を求められる可能性がある一方、与党などの反発も予想される。
4月27日の経済財政諮問会議で、本間正明・大阪大大学院教授ら民間議員は、名目GDP(国内総生産)の伸び率に高齢化の進展を加味した「高齢化修正GDP」を社会保障費抑制の指標とするよう提案。首相も「何らかの管理の手法が必要だ」と検討を指示した。
社会保障の給付に枠を設けること自体に反対してきた厚労省も、何らかの指標作りは避けられないと判断。年内に制度改革案がまとまる医療分野で検討することにした。
同省は管理指標と経済成長率はリンクさせず、高齢化などによる自然増を見込んだ給付費の総額をベースに、1割程度の抑制を目標とする方向だ。
計画に盛り込む施策としては、医療保険でまかなわれている長期入院の居住費や食費の自己負担化▽500〜千円など一定額以下のサービスを保険給付から外す「保険免責制度」導入▽高齢者自己負担の原則1割から2割への引き上げ▽自己負担が一定額を超えた場合に超過分を還付する高額療養費制度の見直し――などが検討課題に挙がっている。
厚労省の推計では、医療給付費は04年度の26兆円から25年度には59兆円に膨らむ見通し。同省は、糖尿病など生活習慣病対策や入院日数短縮などで25年度時点で11%、6.5兆円圧縮できるとの試算をすでに提示しているが、今回の指標には短期的な具体策も盛り込み、5カ年計画で達成度を検証する仕組みをつくる。
ただ、高齢化修正GDPを指標とすると、単純計算すれば25年度で25%、約15兆円減らす必要があり、両者の隔たりはなお大きい。
医療費の伸び率管理は、01年の政府の「骨太の方針」に盛り込まれ、厚労省も目標超過分は翌々年度の診療報酬を下げて調整する案を打ち出したが、自民党や日本医師会の反発を受けて見送られた経緯があり、今回も具体化までには曲折も予想される。
2005年05月17日02時56分
厚生労働省は、健康診断の受診率を高めるため、住民の受診状況をきめ細かく把握したうえで、専業主婦らに多いといわれる未受診者への働きかけなど、健診体制の強化に乗り出す。糖尿病や脳卒中など生活習慣病の「予備軍」を見つけ、食生活改善や運動の指導で病気の進行を防ぎ、医療費抑制につなげたい考えだ。
健康診断は、労働安全衛生法や健康保険法、老人保健法などに基づき、健保組合や市町村が別々に実施している。受診者の情報も組合や市町村がそれぞれ管理しているため、健康施策を担う市町村や都道府県は、会社員の家族などの受診状況を把握しきれず、施策に反映しにくいのが実情。しかも労安法で健診が義務づけられている会社員本人の受診率は高いが、その家族や自営業者は低くなりがちだ。
このため厚労省は、市町村や地域にある会社の健保組合代表らによる「保険者協議会」を都道府県ごとに設置し、住民の受診情報を関係者が共有できるようにする方針。今年度はモデル事業として約10協議会をスタートさせ、来年度以降、全国に展開する考えだ。
協議会では、生活習慣病のリスクが高まる40歳以上を中心に、未受診者に市町村の住民健診を受けるよう要請するほか、健診で異常が見つかった人には保健師を派遣して指導する。指導が必要な人は「1協議会で1500人程度になる」(厚労省)と見込んでいる。
厚労省によると、04年度の国民医療費約32兆円のうち、生活習慣病によるものは約7.5兆円。25年度には、医療費69兆円のうち約20.8兆円を占めるとみるが、健診強化などの対策により約2.8兆円が抑制できると試算している。
ただ健診の検査項目は、法律によって違うほか、専門家には「日本人に多い脳卒中予防のための検査項目がない」など、健診自体の有効性を疑問視する指摘もある。
このため厚労省は、健診項目も見直す方針で、すでに研究班を設けて生活習慣病予防に有効な検査などを検討中。関係学会や日本医師会などでも、検査方法や判定基準など健診の「精度」を高めるための検討が進んでいる。
2005年05月25日16時03分
厚生労働省は、社会保障費抑制の焦点となっている医療費の伸び率を抑えるための新たな管理指標について、全国一律に定めるのではなく、都道府県ごとに数値目標を設定する方針を固めた。地域によって経済規模や産業構造が違ううえ、医療費の伸びに影響する高齢化率や病院のベッド数など医療をとりまく環境にもばらつきがあることから、都道府県ごとに伸び率を管理することで実効性をもたせる計画だ。
医療費の伸び率抑制は、4月の諮問会議で小泉首相が「何らかの管理の指標が必要だ」と検討を指示した。これを受けて厚労省は、高齢化などによる自然増を見込んだ給付費総額を1割程度圧縮する方向で検討。この中で、具体的な管理の手法として、都道府県ごとの指標設定が浮上した。
厚労省案では、都道府県ごとに医療費を分析し、無駄や効率化できる課題を洗い出したうえで「医療費適正化計画」を策定。適正化計画の中には、入院日数の短縮や、生活習慣病患者を増やさないための保健指導、在宅医療の推進など、給付費の抑制につながる項目について数値目標を設定し、都道府県ごとに達成を目指すよう求める。
こうした各都道府県の適正化計画の積み上げによって、同省は国全体で給付費総額の1割程度の抑制を目指す方針で、都道府県に指導や助言をすることも検討している。
ただ、経済財政諮問会議の民間議員らは、経済成長率などに連動して医療費を抑えるよう要求。これに対し厚労省は「必要な医療が提供されなくなる恐れがある」「医療の質の低下を招きかねない」などと反対しており、6月に取りまとめる政府の「骨太の方針」策定に向けた調整には曲折も予想される。
2005年06月16日20時40分
政府・与党は16日、小泉内閣の基本方針「骨太の方針2005」の最終案をまとめた。最大の焦点だった医療費抑制については、医療費適正化のために「政策目標」を設定するとし、原案にあった「マクロ指標」の表現は削除。経済財政諮問会議が主張した国内総生産(GDP)などの経済指標による抑制は明記されなかった。
具体的な目標や抑制策は今後の議論に委ねられ、医療制度改革や来年度予算編成で対立が再燃する可能性もある。自民、公明両党ともこの案を受け入れる方向で「骨太の方針」は21日の閣議で決定される見通しだ。
自民党執行部は16日午前、「定性的・定量的政策目標を設定する」とする修正案を提示したが、党内の反発で削除。目標を超えた場合の「必要な措置を講ずるための具体的な仕組みを設ける」との表現は「キャップ(上限)制につながりかねない」との反対論に配慮し、「必要な措置を講ずる」だけにした。
目標設定にあたり「国民負担の基礎をなす経済規模」を踏まえるとされていた部分も、「国民が受け入れられる負担水準」に修正した。
一方で最終案は、社会保障を持続可能な制度にするために「経済規模とその動向に留意しなければならない」と明記。厚労族はこの文言の削除も求めたが、「小泉首相の強い方針」(厚労族幹部)で聞き入れられなかった。諮問会議や財務省がめざす経済指標に基づく医療費の総額管理の議論にも余地を残した形だ。
また政府の途上国援助(ODA)では、実績額の増加を意味する「事業量の戦略的拡充を図る」との表現や「対国民総所得(GNI)比0・7%目標の達成に引き続き努力する」との長期的な目標を追記した。
官と民でサービス効率を競う「市場化テスト」では、業務縮減を嫌う各省庁の反発で、同テストを一般化する法案の提出時期は確定できなかった。
2005年06月21日23時31分
政府は21日の経済財政諮問会議と臨時閣議で、小泉内閣の経済財政運営の基本方針「骨太の方針2005」を決めた。少子高齢化を背景に、目指すべき方向性を「小さくて効率的な政府」と初めて明記し、不十分な医療費の抑制や公務員の総人件費削減、国有資産の圧縮なども進め、改革を加速する姿勢を強調している。ただ、政策実現に向けた具体的な目標設定は多くの項目で先送りした。
骨太の方針は、年末の政府予算決定に向けた大きな政策の意思表示で、自民党総裁任期が来秋までの小泉首相にとっては今回が実質的に最後の策定とも言える。
今回の方針は、資金や仕事の流れを「官から民」「国から地方」へ変えることを通じて、政府の役割を縮小・効率化し、民需主導の持続的な成長を実現する「小さくて効率的な政府」をキーワードとして明示した。
そのため、社会保障給付費の伸び率管理や公務員人件費の削減、官と民を競わせて官業の民間開放に道筋をつける「市場化テスト」の法制化などを新たな項目として盛り込んだが、関係省庁や族議員の抵抗も強かった。
焦点の医療費適正化では、「実質的な成果を目指す政策目標を設定する」と抽象的な表現にとどまった。諮問会議の民間議員が主張した「名目国内総生産など経済規模に対応したマクロ指標」は見送られ、具体策は年内に結論を出すことで先送りした。
方針決定後に記者会見した竹中経済財政相は、同時に盛った「経済規模とその動向に留意」との文言で「経済規模との関連を明示した」と強調。年末にかけ指標をめぐる対立が再燃しそうだ。
公務員の総人件費は、小泉首相の強い意向で、従来の「抑制」から「削減」へ明確に転換したが、純減目標そのものは今秋策定する基本指針などに委ね、具体像は見えていない。
市場化テストの法制化は「05年度中に法案を国会提出するべく速やかに準備する」との努力目標にとどまった。「現行のモデル事業の成果を見極めるべきだ」との官側の主張に配慮した形だ。
一方、労働市場開放では従来より踏み込んだ。少子化に伴う将来の労働力不足に備え、外国人の単純労働者について、特定分野に限定せず受け入れを検討する方針が初めて盛り込まれた。
政府は今後、06年度予算編成や諮問会議が1年以内に作成する改革工程表の中で政策目標の具体化を図る方針だが、諮問会議中心の運営に対して高まる与党の不満に加え、郵政民営化の決着の仕方も影響しそうだ。