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NY原油が大幅続伸、2営業日連続で史上最高値更新 ペレストロイカが失敗に終わった理由は石油価格下落
http://www.asyura2.com/0505/hasan41/msg/142.html
投稿者 TORA 日時 2005 年 6 月 21 日 14:58:55: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu97.htm
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NY原油が大幅続伸、2営業日連続で史上最高値更新
ペレストロイカが失敗に終わった理由は石油価格下落

2005年6月21日 火曜日

◆NY原油が大幅続伸、2営業日連続で史上最高値更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050621-00000302-yom-bus_all

【ニューヨーク=北山文裕】20日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は原油需給のひっ迫感を背景に大幅続伸し、取引中、終値ともに2営業日連続で史上最高値を更新した。

 指標となるウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の7月渡し価格は一時、1バレル=59・52ドルまで上昇し、終値は前週末比0・90ドル高の59・37ドルだった。

 この日は、石油輸出国機構(OPEC)が臨時総会で合意した二段階の生産枠拡大のうち日量50万バレルの追加増産の実施の検討に入ったと伝わったが、原油相場は沈静化せず、改めてOPECの増産効果の限界が鮮明となった。

 世界有数の産油国で良質の原油を生産するナイジェリアの政情不安に加え、ノルウェーでの労使紛争がストライキに発展する可能性があると伝わったことも、買いに拍車をかけた。

 米金融市場では、原油価格が高騰する一方で、インフレ懸念の高まりとともに代表的な10年物国債の利回りが示す長期金利は上昇(債券価格は下落)し、ダウ平均株価(工業株30種)も反落するなど、金融市場から原油取引への資金シフトが進んだ模様だ。
(読売新聞) - 6月21日11時23分更新

◆ユーラシア最新石油事情 ジャーナリスト 藤村幹雄(モスクワ在住)
http://www.tbs.co.jp/newsi_sp/eurasian/index.html

6月15日の石油輸出国機構(OPEC)総会は、原油生産枠を最大で日量100万バレル引き上げることを決定したが、これによって1バレル=55ドル前後に高騰する国際石油価格が下落するとの見方は少ない。加えて、非OPECで最大の産油国・ロシアの石油生産が鈍化しつつあることも、石油市場に暗い影を投じつつある。

  ロシアの石油生産は昨年秋から失速し、今年1−4月の生産高は前年同期比0.5%減の1億4650万トン。同期の石油輸出も同0.9%減の8070万トンだった。政府は今年の産油量を当初計画より1000万トン少ない4億7500万トンに下方修正した。プーチン政権が発足した2000年以来、石油の生産・輸出がマイナス成長となったのは初めてだ。

  ロシアの石油生産は昨年までの4年間、毎年平均8.5%の伸びを記録し、輸出も同14%増を達成。月別では、サウジアラビアを抜いて世界最大となることもあった。ブッシュ米大統領はプーチン大統領との会談で、石油価格安定のため増産を強く要請。米国はロシアを「OPEC弱体化戦略」の中核に位置づけた。

だが、石油生産頭打ちは西側専門家の間でもささやかれている。米証券会社レイモンド・ジェームズは「ロシアの原油生産が今後3年は伸び悩む」と予測。米調査会社エナジー・セキュリティーズ・アナリシス(ESAI)も「不安定な国内情勢を受けた投資・生産減退などから、期待外れなものになる」と伝えた。「ロシアの生産鈍化は、原油相場の上昇圧力となり、世界の原油市場に対するOPECの支配を強める」(石油業界筋)とみられる。

  ロシアのグレフ経済発展・貿易相は閣議で、生産鈍化傾向は来年も続くと述べ、生産の非効率や輸送能力の限界を挙げた。タス通信は政府当局者の話として、石油企業ユコスをめぐる混乱や昨年導入した石油税引き上げが背景にあると報じた。ユコスの子会社で、石油生産の12%を占める西シベリアのユガンスクネフチェガスが売却されるなどユコス事件の影響があるのは明らかだ。

  ロシアの国家としての勢いは、石油価格に左右されてきた。旧ソ連時代の1970年代後半、ブレジネフ政権が軍拡路線を進めた背景には、73年の第4次中東戦争後の石油価格高騰があった。これに対し、ゴルバチョフ元大統領が進めたペレストロイカ(再編)が失敗に終わった理由の一つは石油価格下落だった。石油収入の減少が、経済改革を挫折させたのだ。石油価格は90年代を通じて低迷し、ロシアの経済危機の原因となった。

  プーチン大統領は石油特需に恵まれた幸運な大統領といえる。過去5年間の高度経済成長は石油価格上昇の恩恵によるものだ。大統領にとって、石油は経済再生の切り札であり、自らの権力基盤を固める最大の武器。国際的な影響力を強める重要な外交カードにもなった。

  それだけに、石油生産鈍化はプーチン政権に暗雲となるかもしれない。同大統領の任期切れを2008年に控え、今後、政治・経済・社会面で不安定化が進む気配だ。

  OPEC非加盟国で、ロシアに代わる有望株として注目されているのが、旧ソ連のカザフスタンとアゼルバイジャンである。ともにカスピ海油田の開発に成功し、カザフは今後日量300万バレル、アゼルバイジャンは同150万バレルの生産が予想されている。

  米中ロ三国は両国への働きかけを強化、米国はアゼルバイジャンに軍事基地を設置するとの情報もある。一方で、カザフとアゼルバイジャンはともに独裁国家であり、国民の不満も強く、民主革命の可能性がある。石油をめぐるユーラシアの新たな抗争の発火点となるかもしれない。


(私のコメント)
連日石油価格が新高値を更新していますが、OPECの増産効果もないようだ。今までは投機的なものとして石油の高値も一時的という見方もありましたが、OPEC諸国でも増産できる国はわずかであり、投機筋は強気になっているようだ。特に非OPECで最大の石油産出国のロシアは石油産出が頭打ちで去年秋から輸出が減少気味だ。

それに対して中国などの石油の爆食は増すばかりであり、石油がだぶつく状況は当分見込めないだろう。多少の波はあるのでしょうが石油価格は下がりにくく上がりやすい季節が到来したという事でしょう。石油価格が上がれば見送られていた油田の開発も進む事でしょうが、石油相場を左右するような巨大油田は見つかる見込みはない。

今回の石油の高騰はNY石油相場が発火点ですが、アメリカの投機筋が石油の買占め始めたのはアメリカ国内の石油産出があと数年で限界に達するからですが、ソ連の国家の盛衰も石油の産出量が大きな影響を及ぼしていた。ゴルバチョフのペレストロイカが挫折してソ連が崩壊したのも石油価格の下落と石油の増産に失敗したからだ。同じ事はアメリカに対しても言える。

アメリカ、ロシア、中国と三つの巨大国家の盛衰はどれだけ世界中から石油を確保するかにかかっていますが、アメリカが軍事力にものを言わせてイラクや中央アジアの石油地帯を確保した。ロシアと中国はアメリカに対抗できないから指をくわえて見ているしかない。それに対して日本はどうなるのだろうか。今の石油は安すぎると言う意見もあります。

◆3.今の原油は安すぎる 吉田 繁治
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k5/151211.htm

今の原油は、ミネラル・ウォーターより安い。
第一次オイルショック 1972〜73年
第二次オイルショック 1980〜81年
第三次オイルショック 2004年
第三次オイルショックも妥当(reasonable)に思えます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今の価格 1バレル(159リットル): $29から$30
        1リットルあたり     : $0.2(21円)
(日本の)
1人当たり換算年間消費量:2Kリットル (4万2000円)
1人当たり換算1日消費量:5.5リットル(   116円)       
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1バーレルで$29〜$30の価格(03年11月)から、その2倍 の$60に上がっても、1リットルは$0.4(42円)に過ぎませ ん。 日本人は1人当たり換算で、年間2Kリットルの原油を使っています。 1日当たりで、5リットル(116円)です。計算すれば意外に多 い消費量です。電力も、火力発電で重油を使っています。 3人家族で1日、16.5リットル(ビールの大瓶で21本分)です。 (米国人世帯の50%以下ですが)

■4.原油が2倍に上がれば

(仮想の)第3次石油ショックは、日本人の一人当たり換算消費、1 日5.5リットルの価格を、今の2倍の232円に上げると仮定します。1日、116円の出費増です。 国全体では、02年の原油輸入総量は2億4000万Kリットル。輸入金額では約5兆円でした。対円で2倍に上がれば、輸入金額は10 兆円になります。

$1=110円のままとして、日本のGDP500兆円の1%を、余 分に、産油国に所得移転することになります。国民1人あたりで、年間4万円です。 今年は日本の財務省のドル買いで、半期で13兆円も米国に所得移転しています。これが米国に対する、他に変わることができない日本の 支援です。他のマネーは、米ドルから逃げています。米国人のファンドすら、世界に逃げています。

(注)実際は、原油価格高騰では、米ドルが下落しますから、円換算 で5兆円の追加支出にまでにはならない。 日本は、世界の先進国で、自動車・家電を含めて、省エネ技術ではト ップクラスです。こうした技術開発は、日本人の得意な領域です。

(仮想の)第3次オイルショックは、日本経済に以下の好影響をもた らします。

(1)日本の省エネ技術・小型車・省エネ家電が、世界的に高い評価を受ける。あらゆるもので、小型化が得意なのが日本人。小型のものは、すべてが省資源&省エネです。
(2)日本の貿易黒字が5兆円分減少し、世界の貿易不均衡を是正する。貿易黒字分は、今は、米国債の超過買いですから、その分の金融不均衡も是正されます。
(3)世界で、最もエネルギーと資源を使う国、米国でも省エネの大きな動きが起こる。長期的には米国のためでもあります。米国人のエネルギー消費が30%も減れば、世界の地球環境問題は、急に好転します。
(4)懸念される地球環境問題が是正される。
(5)リサイクル産業が勃興します。
(6)米ドルは、対円とユーローで下落します。

今後、どんな展開があっても、米英が中東を長期に支配する状態は継 続できません。米国が、中東から退却すればテロはやむでしょう。(可能性はないのですが)万一、米英の支配下で民主政体がイラクに 誕生するようなことがあっても、その政権は反米英日になるでしょう。最終的にはそこに行き着きます。

しかし産油国にとって、大量に買ってくれる先進国は顧客です。 原油価格が2倍に上がっても、今度は産油国の購買力が増しますから、 先進国からの輸出が増加します。新たな、産油国10億人市場の誕 生になる。


(私のコメント)
アメリカ人が自動車に乗るのをやめてバスや電車に乗るようになるのだろうか。同じようにロシアや中国に自動車を使うなといえるだろうか。今のような一リットル当たり数キロしか走らない自動車に乗っていたら石油はいくらあっても足らなくなる。このまま石油の高騰が続けば自動車に乗るのは止められないが燃費のいい車に乗りかえらざるを得なくなる。

一リットルで30キロも走るような自動車を作っているのは日本だけであり、石油の高騰で日本車が売れている。日本のように電車が普及している国も少なく、アメリカやロシアや中国のような巨大国家の時代は終わり、日本のような高密度社会の国家が石油枯渇時代に強さを発揮するだろう。

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