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「為替」 ドルレンジ内で乱高下、弱いフィラデルフィア連銀指数に軟調で引ける／ニューヨーク外国為替市場概況
「ドルレンジ内で乱高下、弱いフィラデルフィア連銀指数に軟調で引ける」/ニュー
ヨーク外国為替市場概況 2005年6月17日（金曜日）−株式会社フィスコ 平松 京
子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:18JST 「ドルレンジ内で乱高下、弱いフィラデルフィア連銀指数に軟調で引ける」
【ロンドン市場概況】
16日のロンドン外為市場では、一時クロス円の買いとみられる動きがやや目立
ち、ユーロ・円が132円04銭から132円40銭まで上昇、ユーロ・ドルは1.2078ドルか
ら1.2117ドルに上昇、ポンド・ドルは1.8185ドルから1.8221ドルに上昇、ドル・ス
イスは1.2738フランから1.2701フランに下落した。次いで全般的にドル売りが優勢
になり、ユーロ・ドルは1.2132ドルまで上昇、ポンド・ドルも1.8225-30レベルに上
昇、ドル・スイスは1.2690フランまで下落した。ドル・円は109円21銭〜109円40銭
でもみ合った後、109円05銭まで下落した。
【経済指標】
英5月の小売売上高：前月比+0.1％（予想0.0％、4月+0.5％）
EU5月の消費者物価指数：前年比+1.9％（予想+2.0％、4月+2.1％）
【要人発言】
シュレーダー独首相
「EU首脳会議で予算での合意は望み薄」
マウロ独5賢人委員会委員
「ECBの金利政策は独経済成長を阻害していない」
ソルベス・スペイン経済財務相
「政治統合の不調にもかかわらず、ユーロは順調に推移」
ベリンク・オランダ中銀総裁
「ECBの政策決定に対するユーログループの発言権強化に反対」
スイス中銀
「政策金利誘導目標レンジ0.25-1.25％、中央値0.75％で据え置き」
「2005年の経済成長は約1％(3月時点は約1.5％)」
「インフレ見通しは2005年平均1％、2006年0.5％、2007年1.4％」
「中期的なインフレ見通しが3月調査より改善、経済見通しが改善すれば金融緩和政
策を修正する方針」
ヘンドリクス独財務次官
「最近のユーロ下落、ドイツ経済に好ましい影響」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：109円17銭、ユーロ・ドル：1.2131ドル、ユーロ・円：132円38銭、ポン
ド・ドル：1.8238ドル、ドル・スイス：1.2701フラン
【ニューヨーク市場概況】
16日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は朝方発表された弱い米経済指標を受
けて売りが先行、本邦輸入筋の買いをのみ込み、108円90銭のストップロスを誘発し
て108円66銭まで下落した。昨日のNY連銀景況指数を受けて米6月フィラデルフィア
連銀景気指数も高いとの観測から一時109円33銭まで買い戻されたものの、発表され
た数字は予想を大幅に下回った事から売りに転じ、108円95銭前後で取引を終えた。
ユーロ・ドルはモメンタム筋のストップロスを狙う動きに1.2169ドルまで上昇した
ものの、ユーロ圏の不協和音を嫌気したマクロファンド筋の強い売りに1.2056ドル
まで急落した。ただ下値からのアジア筋の買いが見られ、1.2100ドル前後に反発し
て引けた。ユーロ・円は132円38銭へ上昇後131円65銭まで下落し131円80銭前後で引
けた。
ポンド・ドルは1.8290ドルから1.8177ドルへ下落、ドル・スイスは1.2656ドルから
1.2771ドルへ上昇した。
【原油市場】
16日のNY原油相場は55.75ドルで寄り付き、需要が増加するとの憶測から原油先物価
格（7月限）はほぼ2ヶ月ぶりの56.90ドル高水準まで上昇し56.58ドルで引けた。又
ニューヨーク銅先物（7月限）は一時1.585ドルと1989年1月以来の高値をつけた。在
庫減少から米国、中国の需要増加で需給逼迫継続観測から16年ぶりの高値更新して
いる。
【オプション動向】
本日のドル・円スポット相場はここ数日の110円を試すドル買い疲れや、朝方発表さ
れた予想を下回る米指標を受けて軟調に推移している。106-109円のレンジを抜けた
として上昇した変動率も、ドルの上げ渋りを受けて再び低下した。1ヶ月物は7.9％
から7.55％、3ヶ月物は8.075％から8.025％、6ヶ月物は8.175％から8.125％へそれ
ぞれ低下している。
リスクリバーサルでは上値ストライク円プット・ドルコールの買いが目立っており
25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.35％から+0.3％へ、3ヶ月物は+0.7％か
ら+0.65％へ、6ヶ月物は+1.025％から+0.975％へそれぞれ縮小している。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。ハイテクを中心に買いが先行したものの、原油価格が2ヶ月ぶり
の高値を更新した事で上値を抑えられる展開となった。また6月のフィラデルフィア
連銀景況指数が予想を下回った事も上値を追いづらい要因となった。セクター別で
は、エネルギーや消費者サービスが上昇する一方で、ソフトウェアや食品・生活必
需品小売が軟調。ファイザー(PFE)はバイキュロン(MICU)の買収を発表して両社とも
上昇。ゴールドマンサックス(GS)は、予想を下回る決算を発表して一時下落してい
たものの、日中から上昇に転じた。アバクロンビー&フィッチ(ANF)はAGエドワーズ
の投資判断引き上げを受けて上昇。また、リーマン・ブラザーズが投資判断を引き
上げたベッド・バス＆ビヨンド(BBBY)も4.6%高となった。ダウ構成銘柄では、ゼネ
ラルモータース(GM)は医療費の削減に関して労働組合側から激しい反発にあってい
ると伝えられ、1.9%下落となった。結局ダウは12.28ドル高の10578.65、ナスダック
は14.23ポイント高の2089.15で取引を終了した。明日は先物やオプションの決済日
が重なるクアドプルウィッチングの為、引けにかけて出来高が増加する展開となり
そうだ。
【経済指標】
米・先週分（6/11）失業保険新規申請件数：33.3万件（予想33万件、前回33.2万件
←33万件）
米・5月住宅着工件数：200.9万件（予想204.8万件、4月200.5万件←203.8万件）
米・6月フィラデルフィア連銀景気指数：-2.2（予想+10、5月+7.3）
【要人発言】
スノー米財務長官
「米財政赤字は急速に改善している。数年でGDPの2％に赤字が減少すると見込んで
いる」
「不均衡を縮小するため欧州各国は経済成長を押し上げる必要がある」
「ヘッジファンドを注視していく必要」
パパデモスECB副総裁
「欧州には何らかの異種性が引き続き存在」
「欧州諸国における見解の相違は懸念している」
「低金利だけでは経済成長に十分でない」
アイヒェル独財務相
「ヘッジファンドの更なる透明性が必要」
「国際的投資家はドイツに歓迎する」
ホーニグ米カンザスシティー連銀総裁（投票権無）
「米国経済は強く、健全」
「2005年度、2006年度の実質GDPは3.5％と予想」
「インフレ指標は注視必要」
「中立水準のFF金利は経済指標から予測すると3.5％から4.0％であろう」
「イールドカーブが無い理由はわからない。連銀はイールドカーブを操作する必要
なし」
「連銀の金融政策は指標次第」
ウェバー独連銀総裁
「ドイツの国内経済は引き続き弱い」
「若干の景気回復の兆候が見られる」
「長期インフレ予想は2％以下」
「金利は適正、発展性がある」
ピアナルトクリーブランド地区連銀総裁（投票権無し）
「米国経済は成長継続」
「景気ファンダメンタルズは全国的に強い」
「インフレは低く生産性は強い」
「雇用成長は引き続き弱い」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 109.33 109.40 108.66 108.91
ユーロ・ドル 1.2079 1.2169 1.2057 1.2108
ユーロ・円 132.06 132.40 131.65 131.87
ドル・スイス 1.2737 1.2771 1.2656 1.2719
ポンド・ドル 1.8186 1.8290 1.8177 1.8224
株式市場：
NYダウ 10566.76 10595.45 10540.06 10578.65
ナスダック 2076.72 2089.51 2073.29 2089.15
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.402 4.368
米国債10年物 4.105 4.072
先物市場：
NY金先物 434.1 438.5 433.7 437.9
NY原油先物 55.75 56.90 55.40 56.58
シカゴ日経平均先物 11435 11475 11420 11460
（フィスコ） - 6月17日6時20分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050617-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。