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欧州西部で雨不足深刻化 洗車・プール禁止、山火事頻発
2005年06月14日00時27分
スペイン南東部の都市アリカンテ近くにある干上がった貯水池。過去60年で最悪の雨不足という=AP
フランスやスペイン、ポルトガルなど欧州西部で水不足が深刻化し、庭の水まきや愛車の洗車などを禁じる自治体が増えており、暮らしにも影響が出始めている。国境をまたいで流れる河川の水の「奪い合い」や、広域の山火事も発生。欧州は02年の洪水、03年の酷暑と「異常気象」が続く。例年よりも勢力が強い高気圧による少雨が原因といわれ、人々は「温暖化の影響か」と不安な面持ちで空を眺めている。
欧州西部では、昨年秋から冬にかけて高気圧が北極地方から南下し、例年より気温が低かった影響で、昨年9月ごろから降雨量が減っていた。年が明けてからもまとまった雨は降らず、河川や地下水の水位が下がっているという。
フランス政府は3月中旬、「過去50年以上で例のない干ばつ」と宣言。節水令を出す自治体が増えている。本土96県のうち22県が、果樹園を除く潅漑(かんがい)や自家用プールの使用、業務用を除く車の洗車などを禁止した。南東部とパリ近郊が深刻で、ゴルフ場は芝生の散水が出来ず、夕方だけ営業している所もあるという。
コニャックの産地としても知られる南東部のシャラント県では、県内各地で毎年開かれている花の品評会の中止を呼びかけた。業者に反発が広がり、「水を無駄遣いしない作品」への特別賞を設けて実施を決めた品評会もある。
悲鳴が上がっているのが昨秋からの雨量が平年の半分しかないポルトガルとスペイン南西部。地域によっては、6月に入ってからは、40度近い猛暑も続いている。地元報道によると、「300年ぶりの干ばつ」に見舞われたポルトガルは、降雨を誘う物質を空軍機がまく「作戦」を展開。めざましい効果はなく、山火事で約1万ヘクタールの山林が焼失した。
スペインからポルトガルを通って大西洋に流れ込むドーロ川は、スペイン国内での取水のため水量が極端に低下。ポルトガルは「一定の水量確保を定めた2国間協定に反する」として、スペインに賠償金を求めた。両国は穀物やオリーブを中心に農業生産に打撃を受け、欧州連合(EU)に飼料用穀物などの支援を求めた。
欧州ではこの数年、「異常気象」が続いている。02年夏は中欧とロシアを豪雨が襲い、死者は100人を超した。翌年夏は各地で35度を超す酷暑となり、フランスでは高齢者を中心に1万5千人が死んだ。
http://www.asahi.com/international/update/0614/001.html