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「為替」 双子の赤字が予想下回る数字でドル全面高108.69円/1.2107ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「双子の赤字が予想下回る数字でドル全面高108.69円/1.2107ドル」/ニューヨーク
外国為替市場概況 2005年6月11日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片
山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:12JST 「双子の赤字が予想下回る数字でドル全面高108.69円/1.2107ドル」
【ロンドン市場概況】
10日のロンドン外為市場では、海外投資家のユーロ・ポンドの売りや、中東筋の
ポンド買いの噂などからポンド・ドルが1.8192ドルから1.8263ドルまで上昇した動
きが目立った。ユーロ・ポンドは0.6719ポンドから0.6696ポンドまで下落した。ユ
ーロ・ドルは1.2216ドル〜1.2244ドル、ドル・スイスは1.2521フラン〜1.2551フラ
ン、ドル・円は107円40銭〜107円57銭、ユーロ・円は131円24銭〜131円66銭で取引
された。
【経済指標】
独・5月卸売物価指数：前月比-1.0％、前年比+1.7％（4月前月比+0.3％、前年比
+3.2％）
仏・4月鉱工業生産：前月比-0.3％（予想ゼロ、3月-0.3％）
仏・4月貿易収支：-32.15億ユーロ（3月-23.44億ユーロ）
【要人発言】
ラトIMF専務理事
「中国は、より柔軟な為替相場に向けて重要な措置をとった」
「人民元改革で適切な時期を選ぶ政治的意志が必要」
ドイツ経済研究所（DIW）
「第2四半期の独成長率は前期比+0.2％の見通し」（第1四半期速報値は前期比
+1.0％）
小泉首相
「小さな政府を目指さない限り大増税だ」（7日諮問会議議事要旨）
国際エネルギー機関（IEA）月間報告
「人民元切り上げで原油重要は短期的に増加」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：107円47銭、ユーロ・ドル：1.2232ドル、ユーロ・円：131円46銭、ポン
ド・ドル：1.8243ドル、ドル・スイス：1.2551フラン
【ニューヨーク市場概況】
10日のニューヨーク外為市場では、4月の貿易赤字が予想を下回った事からドルが全
面高となった。ドル・円は米カストディアンの買い主導で107円43銭からストップロ
スを誘発させて108円60-65銭まで上昇した。その後発表された5月の財政赤字も予想
を下回る数字であったことから108円69銭まで続伸し、高値圏108円65銭前後で引け
た。
ユーロ・ドルはドル高の流れを受けて1.2236ドルから1.2150ドルのトリガーをつけ
て1.2107ドルまで下落した。ユーロ・円は一旦131円07銭まで下落するものの、その
後ドル・円の上昇に連られる形で131円70銭まで上昇しほぼ高値で取引を終えた。ポ
ンド・ドルは1.8257ドルから1.8109ドルまで下落した。ドル・スイスは1.2543フラ
ンから1.2701フランまで上昇した。
【原油市場】
10日のNY原油相場は朝方、今年初となるハリケーン・アーリーン（Arlene）がメキ
シコ湾に接近しているとの気象情報や国際エネルギー機関が昨日発表した月報にお
いて下期の世界の原油需要見通しを引き上げたことから買いが先行した。しかしな
がら、午後は先週から上値抵抗水準となる55ドル前後を突破出来なかったことから
戻り売りに押されて失速した。
NYMEXの原油先物（7月限）価格は一旦54.95ドル（前日比+1.2％）まで上昇したがそ
の後反落し、結局53.54ドル（同比-1.3％）で取引を終えた。今週の原油価格の下落
率は2.7％となった。
【オプション動向】
ドル・円スポット市場は米4月貿易赤字が予想を下回った事からドル買いが先行して
おりレンジの上限である109円を試す動きとなっている。本日の終値が108円35-37銭
以上となると週足一目均衡表の雲の上限の上抜けとなり2002年6月以来となってく
る。このため市場の106円-109円のレンジの上抜け観測からオプション市場では短期
変動率が上昇している。1週間物は7.9％から8.375％、1ヶ月物は7.75％から7.80％
へそれぞれ上昇、3ヶ月物は8.025％で変わらず、6ヶ月物は8.275％から8.175％に低
下している。
リスクリバーサルでは更なる円高観測が後退した事から25デルタ円コール・ドルプ
ット1ヶ月物は+0.6％から+0.55％、3ヶ月物は+1.0％から+0.95％へそれぞれ縮小、6
ヶ月物は+1.175％で変わらずとなっている。
【株式市場】
NY株式相場はまちまち。昨日のインテル（INTC）の業績中間報告の内容に落胆する
投資家が多く、ハイテクを中心に軟調な展開となった。今年初めての熱帯低気圧が
メキシコ湾に接近しており、原油価格が高騰していることも悪材料。セクター別で
は、自動車・自動車部品や素材が上昇する一方で、半導体・半導体製造装置やヘル
スケア・ヘルスケア機器が軟調に推移した。インテル（INTC）の業績中間報告では
売上高が上方修正されたものの、投資家の期待が先行していた事から2.6％下落。一
方でLSIロジック（LSI）は業績中間報告で売上高を大幅に引き上げて3.9％高となっ
た。ブロケード（BRCD）はSECが同社のストックオプションの会計に関して公式に調
査を開始したが、株価は小動きにとどまった。ダウ構成銘柄ではゼネラル・モータ
ース（GM）が労働組合側が医療費の削減交渉に応じる可能性が高まったことで8.5％
の急騰となった。結局ダウは9.61ドル高の10512.63、ナスダックは13.91ポイント安
の2063.00で取引を終了した。従業員及び退職者向け医療費や年金の支払いがゼネラ
ル・モータースにとって重い負担となっており、交渉で労働組合側からの譲歩が引
き出せれば、再建に向けて大きな前進となる。
【経済指標】
米・4月貿易収支：-570億ドル（3月-536億ドル←-549.9億ドル、予想-580億ドル）
対中：-147.1億ドル（前月比+14.0％）、対日：-71.8億ドル（同比-8.3％）
対OPEC：-70.6億ドル（同比+7.2％）、対カナダ：-54.3億ドル（同比+7.9％）
米・5月輸入物価：前月比-1.3％（4月+1.2％←+0.8％、予想-0.4％）
米・5月財政収支：-353億ドル（予想-475億ドル、前年5月-625億ドル）
カナダ・5月雇用統計：前月比+35400人（予想+14000人、4月+29000人）
カナダ・5月失業率：6.8％（予想6.8％、4月6.8％）
カナダ・4月貿易収支：+51億カナダドル（3月+48億カナダドル←+42億カナダドル、
予想+43億カナダドル）
【要人発言】
金人慶中国財政相
「インフレは抑制されている」
「2005年度の財政赤字は対GDP比2％に低下」
アルムニア欧州委員会委員
「原油価格や米貿易赤字、アジア通貨が財務相会合で議題となる見通し」
「欧州の現在の金利水準は景気を助ける」
「経済成長予想は原油価格次第、50ドル前後で維持すれば本年1.6％の成長率」
「ユーロ・ドル相場予想は4月と変わらず1.26-1.27ドルとする」
「ユーロ加盟国の離脱は考えられず」
アイヒェル独財務相
「原油価格の上昇は世界経済にとり懸念材料」
谷垣財務相
「日米の財務相会談では中国人民元や米国貿易赤字について話し合いたい」
「柔軟性のある人民元は中国自身、世界経済にとって有益となるだろう」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 107.46 108.69 107.40 108.67
ユーロ・ドル 1.2216 1.2244 1.2107 1.2118
ユーロ・円 131.26 131.70 131.07 131.68
ドル・スイス 1.2550 1.2701 1.2521 1.269
ポンド・ドル 1.8192 1.8263 1.8109 1.8125
株式市場：
NYダウ 10503.02 10538.64 10452.62 10512.63
ナスダック 2076.14 2076.25 2055.94 2063.00
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.231 4.324
米国債10年物 3.948 4.049
先物市場：
NY金先物 424.8 430.5 424.1 429.3
NY原油先物 54.28 54.95 53.35 53.54
シカゴ日経平均先物 11315 11325 11255 11315
（フィスコ） - 6月11日7時15分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050611-00000001-fis-brf
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