★阿修羅♪ > 国家破産40 > 631.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
「為替」 グリースパン発言‘慎重なペースの利上げ継続’でドル高107.77円/1.2176ドル/ニューヨーク外国為替市場概況
「グリースパン発言‘慎重なペースの利上げ継続’でドル高107.77円/1.2176ド
ル」/ニューヨーク外国為替市場概況 2005年6月10日(金曜日)−株式会社フィス
コ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:36JST 「グリースパン発言‘慎重なペースの利上げ継続’でドル高107.77円/1.2176ドル」
【ロンドン市場概況】
9日のロンドン外為市場では、グリーンスパン米FRB議長の議会証言を控え、ポジ
ション調整中心の取引となり、全体的に小動きとなった。ユーロ・円は、欧州市場
オープン後にユーロ売りが先行した動きの調整で買い戻しが優勢になり、131円09銭
から131円57銭まで上昇、ユーロ・ドルも1.2225ドルから1.2250ドルまで上昇した。
ドル・スイスは1.2520フランに下落後1.2543フランに反発、ポンド・ドルは1.8270
ドルから1.8232ドルまで弱含み、ドル・円は、本邦からドル買いが出て107円20銭か
ら107円44銭まで上昇した。
【経済指標】
英・4月貿易収支:-48億ポンド(予想-47億ポンド、3月-46億ポンド)
英・4月鉱工業生産:前月比+0.9%(予想+0.3%、3月-1.2%)
英・4月製造業生産:前月比+0.9%(予想+0.4%、3月-1.6%)
【要人発言】
ECBの6月月報
「ユーロ圏の経済成長は引き続き緩やかな見通し」
「ECBは物価上昇リスクを警戒、中期的にはインフレは抑制されると予想」
「低金利は成長を大幅に支援」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円:107円37銭、ユーロ・ドル:1.2242ドル、ユーロ・円:131円38銭、ポン
ド・ドル:1.8233ドル、ドル・スイス:1.2541フラン
【ニューヨーク市場概況】
9日のニューヨーク外為市場では、ドル・円はグリーンスパン米FRB議長が「連銀は
慎重なペースでの利上げ継続が可能」と発言し、債券利回りが上昇したことでドル
買いが先行し107円32銭から107円77銭まで上昇した。しかしながら107円80銭前後の
本邦輸出筋などの厚い売りをこなせずに107円40銭前後まで軟化して引けた。
ユーロ・ドルは1.2257ドルからストップロスをつけて1.2176ドルまで大きく下落し
た。その後アジア中銀の買いや短期投機筋からの利食いで反発し1.2225ドル前後で
引けた。ユーロ・円は131円69銭からユーロ・ドルの急落に連れられる形で131円18
銭まで下落し131円35銭前後で引けた。ポンド・ドルは1.8256ドルから1.8175ドルま
で下落した。ドル・スイスは1.2508フランから1.2598フランまで上昇した。
【原油市場】
9日のNY原油相場は反発。昨日発表された週次の在庫統計において原油およびガソリ
ン在庫が共に予想外に減少したことから、「米国の行楽シーズン本格化に伴い、今
後原油在庫が減少を続ける」との観測が強まり買いが優勢した。NYMEXの原油先物
(7月限)価格は高寄り後も上昇を続け、結局54.28ドル(前日比+3.3%)で取引を
終えた。
本日ブリュッセルで初めて開かれた欧州連合(EU)と石油輸出国機構(OPEC)との
会合では、EU側が原油高による欧州経済への悪影響を軽減させるため同機構に増産
を要請し、OPEC側は十分な原油供給を行うことを確約したようだ。
【オプション動向】
ドル・円スポット市場ではグリーンスパン米FRB議長が「慎重なペースでの利上げ可
能」とした事からドルが上昇している。これを受けオプション市場では短期変動率
が低下しており1ヶ月物は7.8%から7.75%、3ヶ月物は8.075%から8.025%へそれぞ
れ小幅低下、6ヶ月物は8.225%から8.275%へ小幅上昇している。
明日米貿易収支発表、G-8を控えリスクリバーサルは様子見気配強く25デルタ円コー
ル・ドルプット1ヶ月物は+0.6%、3ヶ月物は+1.0%、6ヶ月物は+1.175%とそれぞれ
昨日と同水準での取引となっている。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。朝方は小幅下落して始まったものの、グリーンスパンFRB議長が
議会証言で米国経済に楽観的な見通しを示したことが好感され上昇に転じ、引けに
かけても堅調に推移した。セクター別では、エネルギーや半導体・半導体製造装置
が堅調な一方で、運輸や自動車・自動車部品が軟調。予想を上回る決算を発表した
ナショナル・セミコンダクター(NSM)が8.9%の大幅高。また税務サービスのH&Rブ
ロック(HRB)も好決算を発表して上昇した。一方でモルガンスタンレーが投資判断
を引き下げたUPS(UPS)が小幅安。自動車部品のデルファイ(DPH)は、会計担当者
が辞任した事で4.9%安となった。ダウ構成銘柄では、原油価格の上昇を受けてエク
ソンモービル(XOM)が3%を越す上昇となった。結局ダウは26.16ドル高の
10503.02、ナスダックは16.73ポイント高の2076.91で取引を終了した。マーケット
終了後に発表されたインテル(INTC)の業績中間報告では、売上予想を従来の86〜
92億ドルから91億ドル〜93億ドルへと引き上げられたものの、期待が先行していた
為に、時間外取引で株価は小幅下落して取引されている。
【経済指標】
英中銀金融政策委員会会合の結果:現状維持、政策金利4.75%で据え置き
米・前週分の新規失業保険申請件数(6/4までの週):33.0万件(前回35.1万件←
35.0万件、予想33.5万件)
【要人発言】
グリーンスパン米FRB議長
「米国経済は堅調であり金利は‘緩やかな(measured)’ペースでの上昇可能」
「インフレは引き続き抑制されている」
「米国指標から更なる厳しい経済停滞の予知はない」
「原油価格が経済成長ペースに影響している」
「雇用コストがインフレにおいて問題」
「低い債券利回りが大きな驚き」
「ローカル住宅市場にバブルの兆候がある」
「投機的な動きにより住宅市場が上昇している」
「ローカル住宅市場は不動ではない」
「ローカル住宅市場の下落は米国経済に有害にはならず」
「総合的にインフレは適度な水準継続」
「政策金利の中立水準を予想するのは非常に困難だが、水準に到達すれば分かる」
「管理職でない雇用者賃金は適度」
「米国の貯蓄率を上昇させる必要がある」
「米国債務を埋めるために外国人の米国投資に無限に頼る事はできない」
スノー米財務長官
「G-7の貿易相手国は制裁の無い経済成長率となっている」
「アジア国のより一層柔軟な為替相場を望む」
「米国財政赤字は大きすぎる。これからは縮小していく」
「中国に人民元を更に柔軟化するよう説得している」
「向こう数年米国経済上向きを予想」
「低い長期金利の‘謎’は少なくなった」
「低い長期金利は世界各国の貯蓄、米生産性によるもの」
「ヘッジ・ファンドの規制をする程の問題は今のところ見られない」
ラトIMF専務理事
「今年の世界のGDP成長率は昨年を若干下回る4.3%を見通す」
「ECBの利下げの必要性は明白ではなく、インフレ率の上昇や一段の景気減速に陥っ
た場合は利下げを実施しなければいけないだろう」
「しかしながら、ユーロ圏の政策金利は時間と共に上昇する必要があるだろう」
「米国債に対する海外需要は無限に続くわけではなく、米国は赤字削減など投資家
の信頼感を維持しない限り、米国債の大量売却の可能性もあるだろう」
【ロンドン市場始値〜ニューヨーク市場終値】
為替市場: (始値) (高値) (安値) (終値)
ドル・円 107.24 107.77 107.20 107.43
ユーロ・ドル 1.2232 1.2257 1.2176 1.223
ユーロ・円 131.17 131.69 131.09 131.39
ドル・スイス 1.2535 1.2598 1.2508 1.2545
ポンド・ドル 1.8248 1.8270 1.8175 1.8204
株式市場:
NYダウ 10477.75 10526.37 10443.31 10503.02
ナスダック 2058.77 2077.47 2052.96 2076.91
債券市場: (始値) (終値)
米国債30年物 4.220 4.232
米国債10年物 3.935 3.950
先物市場:
NY金先物 425.6 427.1 423.0 426.1
NY原油先物 53.00 54.50 52.90 54.28
シカゴ日経平均先物 11185 11250 11180 11245
(フィスコ) - 6月10日6時38分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050610-00000002-fis-brf