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上海不動産事情その2:昨今の値下がりを見極める
上海の中心地の妥当価格:100平米で1683万円
2005/06/04(土) 09:42:37
水元公仁
上海在住投資家水元公仁です。上海の不動産がものすごいスピードで値下がりしています。第3回コラムでも書いたように、昨年、投資としてではなく、自分が住むための部屋として購入するかどうか検討した結果、1年以内に必ず値下がりすると確信していました。それが現実となったことで、社会主義とはいえ、上海も先進国と同じ経済の原理原則が通用することが分かり、ますます上海での投資に自信が深まりました。
では今回なぜ値下がりしたのかを検証してみましょう。
ここ数年、中心地の物件が1年40%以上の割合で異常に値上がりしていた。
中国ブーム、特に上海に大企業が進出し、高級物件に需要が存在したが、現在は中小企業が中心となり、借りる物件のレベルが下がった。
不動産を買って利益を得た人たち、またそれを見た人たちが一斉に投機に走り、無理な借り入れを行った。
すでに一般庶民には買えない値段まで値上がりした。
中国政府の投機を抑える政策のなか、反日デモに対する当局の対応が、決定打になった。
相場は上にも下にも間違えます。しかし必ず経済の原理原則の範囲内に収まるのです。不動産を例に挙げれば、一般庶民が買えるか、買えないかで判断すればいいのです。
上海中心地、地下鉄から徒歩10分の新築物件(100平米)の価格が、いくらなら経済の原則に合うか計算してみましょう。上海中心地なのでここで言う一般庶民とは、エリートと呼ばれる方が対象になります。
中国で30歳、エリートと呼ばれる方の年収は7万元(91万円)−15万元(195万円)です。上海は共稼ぎが普通ですから女性の年収も合算します。
男女同権の上海ですが、一般的には女性の年収は少し低くなります。エリートと呼ばれる方と結婚する女性の年収は5万元(65万円)−10万元(130万円)といったところでしょうか。
よって、私の考える、エリートの方たちの世帯収入は平均で、18,5万元(240万円)になります。日本では年収の5倍が目安ですが、ここ上海は1カ月3000元(3万9000円)以下で生活している世帯が大部分を占めますので、生活費が安く済みますから、年収の7倍と考えます。
よって、129.5万元(1683万円)が中心地の妥当な金額になります。
3カ月前のピーク時に、240万元(3120万円)をつけた比較対象物件の現在の価格は190万元(2470万円)です。まだ60万元(780万円)ほど高い計算になります。
私は、経済の原則に合った水準まで下がったら自分の住むための家を買うつもりです。今回の不動産相場は、下に間違えてくる可能性も高いですが、どこが底かなんて誰にも分かりません。ただ相場が下に間違えたとき、投資家として不動産を購入します。
作者後記:当レポートは、情報の提供のみを目的としており、投資、その他の判断はご自身の責任においてお願いします。また当レポートにより読者が生じた、いかなる事態に対しても一切責任を負いませんのでご了承ください。
http://forum.searchina.ne.jp/2005/0604/column_0604_001.shtml