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拓殖銀行のようなケースで2割位という試算を見
た記憶があります)で計算されるペイオフのリスクの価値と比較するといかに馬鹿馬
鹿しい話であるかが分かります。
もっとも、脅しをかけて不安にさせて暴利の商品を売るというのは、薬品、健康食
品、エセ宗教、生命保険、化粧品などに広く見られるセールスの常道であり、ペイオ
フ便乗商法もこの基本に則ったものです。
たとえば、先の海外のプライベートバンクでいえば、まず日本経済が破滅するかの
ような不安を煽る書籍を出し、これをきっかけにセミナーなどに呼び込み、日本人に
よくある西洋コンプレックスを巧みに利用して、あなたは特別に恵まれているという
優越感をくすぐって、大金を取り込むのですから、この一連のプロセスは、ある種の
霊感商法で高価な品物(何百万円もする壷とか)を買わせるのに似た、一種の「芸」
を感じさせます。
英語もろくに自分で読めず、現地の法律も自分では知らない人が、なぜ怪しい親切
さの数人が説明してくれたスイス(スイスに限りませんが、典型的にはスイスですね)
の金融機関なら信用できると思うのか、不思議です。
この他にも、健康不安を煽られて、健康食品を買うように、何千万円も金貨を買っ
てしまった、といったよく考えると可笑しいけれども、当事者に対しては笑えないよ
うなことが、ところどころで起こっているようですが、幸い今のところ大ブームには
なっていないようです。
メディアには、ペイオフ対策商品の需要を煽るような報道をするよりも、ペイオフ
対策に便乗した消費者に不利な商品への注意を喚起することの方を期待したいのです
が、各種の運用商品の売り手は有力な広告スポンサーでもあるので、難しいのかも知
れません。それぞれのメディアの良識を判断するにはペイオフ対策についてどう報じ
るかが、良いリトマス試験紙になりそうです。
個々人は、「ペイオフ解禁で、右往左往するのは、恥ずかしいことだ!」という意
識を持って、まずは冷静になることが良い心掛けだろうと思います。
経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員:山崎元
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■ 津田栄 :経済評論家
これまでのペイオフ解禁の経緯をみますと、当初2002年4月完全実施を目指し
ましたが