２月景気先行指数は６カ月連続50％以下も−第一生命研・飯塚氏(２) (ブルームバーグ)

2005年4月19日(火)13時20分

４月19日（ブルームバーグ）：午後に発表される２月景気動向指数で、半年
程度先の景気動向を占う先行指数が６カ月連続で景気判断の分かれ目となる50％
以下になるとの見方が出ている。鉱工業生産指数の過去数値が季節調整済み指数の
再計算(年間補正)で変更されたためだが、第一生命経済研究所の飯塚尚己・主席
エコノミストは、「かなり悲観的な見方を増長させそうな内容になる」と指摘する。

飯塚氏の試算では、先行指数は05年１月の数値が54.5％から50.0％に下方
修正され、04年９月以降50％以下の状態が続くことになるという。

また、景気の現状を示す一致指数も04年11月の数値が54.5％から36.4％
に下方修正され、04年９月から12月まで50％割れになるという。05年１月は
100％と速報段階と変わらないが、同氏は、１月の比較月である04年10月の指標
が低い水準だったことを考慮して極めて悲観的にみれば、04年９月以降６カ月連
続で50％割れとみることも可能だと指摘する。

飯塚氏は、「景気動向指数の改定値なので、どこまで材料視されるかは分か
らないが、現在の市場の雰囲気だとネガティブ・サプライズになる可能性もある」
と指摘。特に「先行指数６カ月連続50％割れ」になると、景気の悲観論を助長す
る可能性があり注意が必要だと強調する。

景気動向指数は、景気の局面や転換点の判断に使用される。景気に敏感な指
標を３カ月前と比べ、改善した場合はプラスとし、それが採用指標のうちどの程度
の割合を占めるかで、景気変化の方向を判断する。

２月景気動向指数の改定値は19日午後２時に内閣府が公表する。

【一致指数、先行指数の動き】（速報段階までの数値、内閣府発表）
一致 先行
-----------------------------------------------------------
05年２月 16.7 20.0
１月 100.0 54.5
04年12月 27.3 41.7
11月 54.5 33.3
10月 9.1 25.0
９月 36.4 33.3
８月 63.6 62.5
７月 77.3 75.0
６月 90.9 66.7
５月 81.8 75.0
４月 63.6 70.8
３月 54.5 75.0
２月 72.7 83.3
１月 90.9 58.3

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