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http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=68449&servcode=100§code=120
1918−19年、スペイン風邪で、第1次世界大戦に参戦した若い兵士らが大勢死亡した。 半面、高齢者の犠牲者はとりわけ少なかった。 米国政府はワクチンを得るために、「生き残れば釈放する」という条件で高齢者62人の死刑囚に人体実験を行った。しかし高齢の囚人らは元気に刑務所を出て行った。 実験に参加した若い医師が死亡しただけだ。
風邪(cold)とインフルエンザ(influenza)は全く違う病気だ。 鼻と首に炎症が生じる風邪は鼻水とせきが出る軽い疾患だ。 インフルエンザは高熱と肺炎症状も伴い、ひどければ死亡にいたる。 インフルエンザは幸い、予防ワクチンと治療剤がある。 スペイン風邪に高齢者らが耐性を見せたのも、1850年末に流行した、似た類型のインフルエンザにかかって免疫体が生じたためだ。
最近、鳥インフルエンザ警報で先進国がインフルエンザ薬の買いだめに動き出した。 現在では、スイスのロッシュ社が独占生産するタミフルが唯一の予防・治療剤だ。 ウイルス増殖に必要な酵素作用を遮断し、ウイルスを殺す薬だ。 競争製薬会社に買収されるところだったロッシュ社は喜んだ。 今年、タミフルの売上高は少なくとも7億ドルを上回る見通しだ。
だからといって安心はできない。 タミフルの前に「アマンタジン」という安価で効果的な薬が存在した。 新しいB型インフルエンザには効かず、淘汰された悲運の薬だ。 鳥インフルエンザにかかった鶏と鴨にむやみに使用したところ、耐性が生じたのだ。 国連食糧農業機関(FAO)は最近、中国に対し、人体用インフルエンザ薬を家禽類にむやみに使用しないよう警告した。 インフルエンザウイルスが抵抗性を獲得すれば、高価なタミフルまでも役に立たなくなるかもしれない。
まだ恐怖にとらわれる必要はない。 予告された災難が現実化するケースはまれだ。「細菌を探せ。 その細菌をワクチンに活用すれば、人間はウイルスと対抗できる」。120年前のフランス生物学者ルイ・パスツールの忠告は依然として有効だ。 人体も簡単でない。 後天性免疫欠乏症(AIDS)や梅毒・結核菌は人体の抵抗で以前よりも毒性が減った。 高齢者はひどいスペイン風邪にも勝った。 いかなる薬よりも予防が優先だ。 世界保健機関(WHO)は十分な休養をとり、手を頻繁に洗い、水をたくさん飲むことが、鳥インフルエンザに対抗する最善の方策だと忠告している。
李哲浩(イ・チョルホ)論説委員
2005.10.10 20:12:55
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