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http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05082301.htm
05.8.23
カナダの牛がルールに違反して米国に輸出されたことが発覚した。2003年5月、米国はカナダ産牛初の狂牛病(BSE)発生を受け、カナダ牛の輸入を禁止した。この7月、西部の一部牧畜業者の禁止継続の訴えが裁判で退けられた後、30ヵ月未満の妊娠していない牛に限って輸入を再開したばかりだ。ところが、カナダ当局がオンタリオから輸出された35頭の牛のなかに30ヵ月を超える1頭が含まれていたことを後になって確認したという(Beef from Ontario cows, banned under mad cow rules, is recalled in U.S,Canad.com,8.22
http://www.canada.com/news/world/story.html?id=dc031d6b-4221-4728-baf2-bd45109b9ba9)。
オンタリオの検査官がこの牛の米国への輸出を許可したが、カナダの2週間後の監査で、この牛の月齢が31ヵ月とわかった。カナダ食品検査局は許可した獣医を停職にして調査している。先週監査を完了、18日に米国当局に通報した。米国農務省(USDA)は、カナダ当局が19日、この牛の月齢を確認したと発表した。
この牛は8月4日にウィスコンシンの工場で食肉処理され、この牛の肉がペンシルバニア、フロリダ、イリノイ、メリーランド、ミネソタ、ウィスコンシンの卸売り業者に売られていた。USDAとこの工場は、どれほどが小売店に売られたか調査している。工場は(自主的)回収を急いでいる。USDAは回収品のコード・ナンバーを発表したが(FSIS;http://www.fsis.usda.gov/News_&_Events/Recall_032_2005_Release/index.asp)、小売レベルに達した牛肉に同じナンバーがついているどうかわからない。消費者団体は、政府が回収に関係する小売店名を発表しないと批判してきた。このような場合、小売店名は決して公表されないから、どこで肉を買ったらいいかわからないという。
リコールは、牛の背骨が除去されていないために背骨を含む可能性があるカット肉を対象としている。米国では、30ヵ月以上の牛をと殺するときは背骨と中枢神経組織の除去が義務付けられている。しかし、30ヵ月に達しないとされたこの牛からは除去されていないだろう。
問題の35頭の牛には、やはり輸入が禁止されている妊娠牛も8頭含まれる。USDAによると、これらの牛も販売用に処理されたが、その子牛は廃棄されたという。
ロイターの報道によると、カナダ食品検査局は、通常は耳タグか歯型で行われる牛の月齢の確認を獣医がどのように行ったかを調べているという。また、オンタリオからの五つ、西カナダからの一つの輸出牛群に、全体で15頭の妊娠牛が発見された。この輸出にかかわった3人の獣医は、調査が完了するまで輸出認証の業務を停止させるという(Canada violates US mad cow rules, ships adult cow;Reuters via yahoo!,8.22)。
日本が20ヵ月以下の牛の牛肉・内臓の輸入を許したとき、一体どうなるのだろうか。無関心ではいられない事件だ。輸出認証を輸出国の検査官に求める現在の米・加産牛肉・内臓の輸入再開条件で日本の消費者が納得するだろうか。
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