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伊方原発プルサーマル計画、愛媛知事が同意【読売】
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20061013p102.htm
四国電力が伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で進めているプルサーマル計画について、同県の加戸守行知事は13日、受け入れに同意し、四国電力の常盤百樹社長に、安全協定に基づく事前了解の文書を手渡した。九州電力玄海原発3号機(佐賀県玄海町)に次いで国内2例目の実施に向けた地元了解で、四国電力は2010年度までの発電開始を目指す。
県に先立ち、伊方町の山下和彦町長が、町役場を訪れた常盤社長に事前了解の文書を交付。この後、県庁に移った常盤社長に、加戸知事が同様の文書を手渡した。
四国電力はこれで、計画実施に向けて地元との安全協定に基づく手続きをすべて終え、今後は海外の核燃料製造会社に使用するウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の発注手続きなどに入る。
伊方原発のプルサーマル計画について、四国電力は2004年5月、安全協定に基づき県と伊方町に事前了解願を提出。同11月から国の安全審査が行われ、今年3月に経済産業相が計画を許可している。
加戸知事の話「県と四国電力は運命共同体の意識で臨みたい。伊方町が全国の原発立地のモデル地域になってほしい」
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◆期待と不安交錯、プルサーマルに地元が同意
愛媛県と同県伊方町の事前了解を受け、13日、実現に向けて動き出した四国電力伊方原発3号機のプルサーマル計画。九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)での地元の同意から、わずか半年余で出された国内2例目の〈ゴーサイン〉に、「遅れている核燃料サイクルに弾みがつく」と期待する声の一方で、「安全面で不安が残る」との指摘もあった。
国内のプルサーマル計画は1997年に閣議で了解され、電力各社でつくる電気事業連合会が2010年度までに16〜18基での発電開始を目指している。
しかし、先行していた関西電力、東京電力で事故や不祥事などが重なり、地元の了解は凍結、白紙状態に。このため、後発だった地方の電力各社が先行。伊方原発に続き、中部電力浜岡原発(静岡県)や中国電力島根原発(島根県)でも実施に向けた審査が行われている。
今回の同意を資源エネルギー庁は「全国のプルサーマル計画がこれで進むだろう」と歓迎。九州大大学院工学府の出光一哉教授(エネルギー量子工学)も「資源がない日本はウランを効率よく使わないといけない。エネルギー政策上、判断は妥当」と評価する。
毒性の強いプルトニウムの安全性について心配する声も。佐賀大理工学部の豊島耕一教授(原子核物理学)は「プルトニウムを混合するMOX燃料では原子炉の出力を調整する制御棒の効きが悪くなり、使用済み燃料の放射能レベルがウランだけの場合より10倍も高くなるので安全性に疑問が残る」と話す。
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事前了解の文書を交付後、県庁で記者会見した加戸守行知事は「17か月にわたる国の厳正な審査を受け安全面では妥当と判断した。一部の反対の声は残っており、どこまで不安解消に努められるかが課題」と述べた。また、四国電力の常盤百樹社長は「これからは安全運転はもとより、県民の理解を促進する活動に努めたい」と話した。
■プルサーマル プルトニウムとサーマルリアクター(軽水炉)を組み合わせた造語。原子力発電所の使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを、ウランとの混合酸化物(MOX)燃料に加工し、軽水炉で再度、燃料に用いる。
(2006年10月13日 読売新聞)
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