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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20060821/20060821_001.shtml
鹿児島県宇検村(奄美大島)が、使用済み核燃料を再処理した後に出る高レベル放射性廃棄物を埋設する最終処分場の誘致を検討していることが20日、分かった。既に、同処分事業を行う原子力発電環境整備機構(原環機構、東京)から同村幹部らが説明を受けている。同村は昨年、周辺自治体との合併を断念しており、元山三郎村長は「村単独で生きるための財源確保を目的にした企業誘致の選択肢の1つ」と説明している。
元山村長によると、「勉強のため」として同機構に説明会開催を要請し、同村内で6月下旬、村議全員と村長や助役ら村幹部を対象に、さらに7月中旬、同村商工会の役員らを対象に説明会が開かれた。
関係者によると、説明会では処分場の構造や選定の基準などのほか、応募すれば、資料による調査段階で国から年約2億円、地質を調べるボーリングなどの概要調査段階で年20億円の交付金があることなどが示された。出席者からは具体的な賛否はなかったという。
宇検村は奄美大島南部に位置し、面積の9割近くが森林。人口約2200人で過疎と高齢化が進んでいるが、「地域間格差が拡大する」との理由で同島の市町村合併協議から昨年1月末に離脱した。年間の一般会計予算約30億円の約9割が地方交付税などの依存財源で、脆弱(ぜいじゃく)な財政基盤を強化する柱の1つとして企業誘致を掲げている。
元山村長は「村単独で生きる道を選択したが、5、6年後に村の財政は厳しくなる。財源を確保する必要がある」と同処分場誘致の検討を始めた理由を説明。今後のスケジュールや村内の候補地などは決まっていないとしている。
説明会に参加した建設業者は「高レベル放射性廃棄物施設は財政的には村の振興につながるかもしれないが、安全性などに不安がある。近隣市町村からも反発があるのではないか」と話した。
同県では旧笠沙町(現南さつま市)の町長が昨年1月に同処分場誘致を表明したが、議会や住民などの反発に遭い、撤回している。
■根本に自治体の財政難 斎藤文男・九州大名誉教授(行政法)の話
地方自治体の財政難が根本的に解決できていない事態を象徴する話だ。自然環境と住民の安全を考えれば、別の選択はないのかと思ってしまう。合併に乗り切れなかった自治体は生き残りの具体的プランがなければ、ますます窮地に追い込まれることになるだろう。
■高レベル放射性廃棄物最終処分場
原子力発電所の使用済み核燃料を再処理し、ウランとプルトニウムを分離した後に残る高レベル放射性物質(廃液)をガラス原料と混合して固体化し、深さ300メートル以上の地下に半永久的に埋設する施設。国内では2000年5月に処分方法が法制化され、同10月、原発を持つ電力各社が処分事業を行う原子力発電環境整備機構を設立。02年12月から全国の市町村を対象に同処分場の候補地を募集しているが、これまでに正式な応募はない。
=2006/08/21 西日本新聞朝刊=
2006年08月21日00時01分
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