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選挙は党派の対決構造となっているが、経済の学術的対決が根本ではないだろうか
http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/896.html
投稿者 月読 日時 2005 年 9 月 11 日 13:21:49: ydTjEPNqYTX5.
 

アダムスミスに毛の生えたような理屈を捏ねるシカゴ学派的なやり方では、国民経済は破壊されるんじゃないかと真面目に思う。メガコンぺディションの時代に突入して日本の企業が世界市場での競争に勝たなきゃならんという言い分もあろうけど、そういう世界規模の大競争がそれぞれの国の国民経済を破壊してテロを産出する素地となってるところがあるわけで、企業や投資家の利益第一じゃなくて、やっぱり、国民の生活を第一に考える政策をやらないかんのじゃないかな。それに、国民の生活を第一に考えなきゃ経済(経世済民)政策とは言えんと思うし。

でも、今日においては、サプライドサイドの視点に立って、競争や利益を第一に考えるような新自由主義(市場原理主義)の経済哲学が特にホワイトカラー層などへ非常に浸透している感があるんだよね。参院選において竹中大臣が比例でトップ当選(72万票も獲得)してしまうのはその象徴であるように思う。

で、今回の選挙、どうも、自民党VS造反派VS民主党というかたちで盛んに宣伝されているけど、根源的には党派の対決ではなく経済の学術的問題に帰結するように思う。党派の対立は所詮表面的なもので中身は新自由主義路線が如何様に伸張するかにあるんじゃないかな。

※自民党は所謂守旧派を殺いで完全な新自由主義の政党に脱皮しようとしてる。民主党も若手を中心として自民党以上に新自由主義的傾向が強く、少数の守旧派が殺がれるのは時間の問題(自民党が先に脱皮しかけたので、民主党は出遅れてしまっているわけだが、ここで民主党は自民党と同じ土俵に上がっちゃならない=それは政権選択可能なあり方を民主党自身が壊す事になる)。

新自由主義の経済哲学が教養の高い層に浸透し、かつ、財政が悪化している現状においては、健全化の名目で社会保障や公務員の削減、加えて、民営化などの政策が、(公務員に対する庶民層の嫉妬心も相俟って)非常に支持を得易いという構造はよくわかる。 だけど、これは国が国民に対して行うサービスの低下や、極限的には民間にすべてを任せ、国は安全保障と治安に重点をおけば良いというあり方を甘受することになってしまうと思う。

新自由主義的改革推進派は歳出削減や行政のスリム化、民営化云々等、聞こえの良い事を言うのだけど、例えば、特殊法人の問題なんかは、財務省が計画し垂れ流す「財投債」に根源があるわけで、郵便局はスケープゴートにされてしまってるのが本質なんだよなぁ。

 

以下、ソースが赤旗と公明議員HPからなので痛いんだんだけど、
エコノミスト紺谷典子(現在、国民新党副代表)の発言
参院予算委公聴会(平成16年03月18日)にて

www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-03-19/02_02.html
www.yamamoto-kanae.com/shitsumon/sonota/sonota-shitsumon/sonota-040318.htm
 

 なぜ、「改革政権」が出てくるたびに国民生活は悪化し、国民の不安は高まるのでしょうか。国民のための改革ではないからだという疑いを強く持っています。緊縮財政・増税で財政再建に成功した国は一つもありません。バブル破裂以降の日本経済を振り返っても、緊縮財政をとると景気が悪化し税収が細ってより多くの国債を発行せざるを得なくなり、その結果さらに財政が悪化する事態を繰り返してきました。

 年金の問題も、景気対策をきちんとやり、経済回復を図ることが最良の方策です。社会保障制度の見直しは必要ですが、不況のなかで給付を引き下げ、保険料を上げるほど年金財政が本当に悪いのかどうか。政府は本当のことを公表していません。年金積立金が百四十七兆円といわれますが、厚生年金の代行部分三十兆円、共済年金の積立金五十兆円が含まれていません。年金財政の危機を実際以上に大きくみせかけて、給付の削減や保険料値上げを納得させるためではないかと考えたくなります。

 年金、医療、財政改革をみても、国民に痛みを求めてまで財政の健全化を図る。国民生活の健全性を犠牲にして財政の健全化を優先するのは本末転倒もいいところではないでしょうか。小泉政権でも財政改革の結果、税収が十兆円も減りました。九〇年代以降に減った二十兆円の税収のうち約半分をたった二年で減らしました。改革というのは名ばかりで、単なる国民負担増、社会保障の削減で、国民は何ら安心も安全も得ていないということです。

………………………………………………………………………………………………

○山本香苗君 そうした中で、まず一番初めに、紺谷先生の方にお伺いしたいんですけれども、とにかく雇用、経済という、これからの日本の経済を担っていく若者たちというのが今非常にフリーターだとか失業率が高いとか、そういう状況にあるわけなんですけれども、この状況につきまして、政府としてどういう対応を取っていくべきだとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。

○公述人(紺谷典子君) 先ほども申し上げましたけれども、まずは景気対策です。日本経済は病気でございますから、病気を治してくだされば、それですべては解決できるというわけではないんですけれども、かなり多くの部分が解決していくであろうというふうに思っております。
 若い人の不公平感と言いますけれども、しかし、現在のこの繁栄した日本の経済状況というのは、現在の高齢者が戦中戦後苦労して築き上げてきたものではありませんか。それを何の苦労もなく今の若者は享受しているわけでございます。しかも、現在の高齢者が非常に、ろくな掛金も払わないにもかかわらず非常に多くの年金を受け取っているかのように言われておりますけれども、それでも積立金が二百兆以上あるということは、賦課方式でいったらば過分に過ぎるほどの保険料収入を得てきたと、政府は徴収してきたということではないですか。つまり、現在の高齢者も含めて、余分な保険料をこれまで払ってきたと、今後に備えて払ってきたということだと思うんですね。
 ですから、若い人と高齢者を対立させるというような考え方では、そもそも政府の役割ということを理解していないと言わざるを得ません。

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