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政府債務の引き受け主体に関する日米比較はほとんど意味をもたない。
http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/720.html
投稿者 あっしら 日時 2005 年 8 月 23 日 01:51:10: Mo7ApAlflbQ6s
 

(回答先: 郵政民営化は国民と日本経済に危機をもたらす(抜粋)増田俊男  投稿者 まさちゃん 日時 2005 年 8 月 22 日 17:48:53)


【増田氏】

「自国の国債のほとんど全部を国民が支えている国は世界中で日本だけである。アメリカの場合、米国債の45%は外資に保有されている。一家の借金を身内が受け持っている国と、家が発行した手形(債権)を他人に持たれている国とでは大違いである。」

[あっしら]

政府債務が自国通貨建てか外国通貨建てであるかの違いが重要であり、外国人に債務の多くを負っているかどうかはそれほど重要なことではない。

日本も米国も政府債務は自国通貨建てだから、たとえ外国人が債権者であっても自国通貨を増発すれば債務を履行できる。
これによって、債権者は基盤通貨(日本人であれば日本円)ベースで貸し出し時点の額よりずっと小さい額回収しかできなくなる可能性が高いが、約定通りの債務履行でありそれを選択した自己の責任だから文句の付けようがない。

もちろん、政府債務の履行のために自国通貨を増発することが国民経済にどのような影響を与えるかという問題や、通貨価値の下落が予測できる自国通貨の増発を国際金融家が容認するのかという問題はある。


米国連邦政府は政治的にドルを増発すれば(対外)債務を履行することができる点で、日本政府とイーブンの条件にある。
(政府債務を履行するために自国通貨を増発できる“政治的条件”には違いがあると考えている)

中南米諸国やアフリカ諸国などドル建ての政府債務を抱えている国家は、ドルを印刷することができず貿易黒字でドルを稼いで債務を履行するしかないために、債務不履行に陥ったりIMF管理下に置かれたりするのである。

【増田氏】

「「双子の赤字」(黒字転換の可能性ゼロ)のアメリカは日本から破産をかけられたら即刻破綻する運命にある。アメリカはどんなことがあっても日本に債権請求権行使(債券市場での米国債売り)の自由を与えてはならない。そのためには日本の政治・経済を完全にアメリカの支配下に置く必要がある。」

[あっしら]

上述のような“最終解決策”があるので、日本側の米国債大量売却が米国の破綻につながるわけではない。

日本側の売却規模に見合う買い手がいない場合、ドルの長期金利が急上昇したりNY株式市場や融資などの資金が不足するという不都合が起こるので、日本の動きをコントロールできる態勢は必要不可欠である。
(“最終解決策”はインフレとなって国際金融家の資産価値を減少させる可能性が高いので、「日本の政治・経済を完全にアメリカの支配下に置く必要がある」とは言える)


日本の通貨当局が保有している米国債はたぶん市場では売却できないのだろう。
米国債は、債券形式ではなく、米国財務省が保有者を帳簿で管理するシステムである。
米国債の売買は、誰が誰(ら)に売ったのかすべて米国財務省に管理されているのである。

米国債は、保有者や残高が丸見えの日本の「郵便貯金」のようなものなのである(笑)


日本の通貨当局は、米国債を市場で売れるための“証明書”ももらっていないかもしれないと思っている。


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