★阿修羅♪ > 議論21 > 607.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: Re: 貧乏人には「大きな政府」が徳、その逆も真 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 8 月 11 日 14:58:36)
税収の大部分が累進制が大きい所得税だと、貧乏人は「奴らからもっと税金をとって、大きな政府するのが得だ」と気が付きやすく、「小さな政府」は実現し難くなります。金持ちは、それでは困るから色々なことを考えます。
かつて「直間比率是正」と言う言葉がはやりましたが、内容は「消費税を増やして、累進制をゆるめる所得税減税の財源にする」と言うもので、これもその工夫の一つです。似た工夫として、アメリカでは常に flat tax を主張する候補が居て、「所得税の税率を14%一本にしろ」などと主張します。つまり「大きな政府にすると、貧乏人の懐も直撃する税制にしろ」です。
この方向の究極の税制はサッチャーが導入して失脚の原因となった人頭税です。彼女は正直ですから、その導入の理由を「福祉が高く付くことを、貧乏人にも思い知らせるため」と公言して居ました。これでは大人しいイギリス人も怒ります。
日本の偉い方々はもっとずるいから、こんな真正直に貧乏人を怒らせることはしない。かわりに「税金の実質フラット化」として此の国で愛用されるのは「税金を保険料と言い換える」方法です。厚生年金や健康保険・雇用保険にしろ介護保険にしろ、所得が増えると保険料もある程度は増えますがやがて頭打ちになり、マクロで見れば「極めてフラットな税金の域を超えて、かなり逆進的な税金」になって居ます。この方向のスローガンが、「受益と負担の対応の明確化」と「自己責任」です。