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国連改革における日本の役割と方向性
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投稿者 如往 日時 2005 年 7 月 15 日 15:13:43: yYpAQC0AqSUqI
 

(回答先: 国連改革の具体的提言について(議論) 投稿者 ODA ウォッチャーズ 日時 2005 年 7 月 05 日 06:46:48)


 ODAウォッチャーズさん、こんにちは。
 国連改革の“具体的提言”と名を附すには甚だお粗末なものですが、所感を寄せます。


 先ず、Driving forceの姿なきまま如何に国連宛にプレゼンしても、それが受け容れられ成果をみることは困難であろうと悲観的な見方をしています。けれども、おそらくODAウォッチャーズさんも想定されているように、日本が独自に働きかけることによって国連を改革する道は存在すると考えます。勿論、それは常任理事国入りすることを意味するものではありません。常任理事国入りすることは米国にたいする従属の色彩を強めることであり、却ってそれは広汎な支持を得られない元凶にもなり得ます。日本は国連予算の12,5%を拠出しています。第一位でありながら殆んどが未納にも拘わらずそれを政策の具として使おうとする米国に比べれば、日本はもっと主導的に動ける筈です。それは単(ひとえ)に日本の自覚に掛かっているでしょう。

 ところで、1999年2月開催の国際高等研究所の国際ワークショップにおいて尾本恵市氏は「自己家畜化から自己規制する発展へ」という道筋を示すことが21世紀の人類学の究極目標であるとし、最小限必要な基本的枠組みとして4項目をあげています。
 @「地球」または「人類」という視点
 A「循環型技術システム」への転換
 B先進工業国から開始すること
 C科学・技術の市民への公開原則を徹底する。
 以上の4項目ですが、中でもBについては日本の役割が重要であると述べています。詳細は尾本恵市編著『人類の自己家畜化と現代』(人文書院 2002年)を参照してください。

 戦後間もなく日本は、幸運にもまた期せずして立憲民主主義という新生に向かうための答を与えられました。富士山の九合目で力尽きようとしたときに、先に登頂した人から手を差し伸べられ引き上げられて頂上に達することができたのです。この事実を認識し、もし引き上げられたことに報いたい気持があるのであれば、途上国にたいし広汎な支援をすることによって立憲民主主義の確立に向かうことの意義を伝えていくべきでしょう。断じて英米のような押し付けをしてはならず、彼等とは一線を画して日本は独自に王道を歩むべきですし、国連を介するならば十分それが可能と思量します。

 また、会いましょう。

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