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(回答先: Re: 強制する内容を明らかにした権力 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 6 月 13 日 11:56:29)
縄文ビトさん、レスありがとうございます。
「多くの人々に支持された政策」が権力であると私は言いたいのです。
靖国参拝を支持する人が戦争政策を遂行する権力を形成していると言いたいのです。
権力と民主主義というものを縄文ビトさんは対立的なものと捉えられていらっしゃるのかも知れません。
私にはいかに民主主義的手続きを経たものであろうとも国是とされた政策は権力になっていると考えているのです。
民主主義的手続きを経て作られた法律が権力であるという事です。
そういうものも権力の構成要素と見なければ権力の一部しか見ていない事になると思います。
で、簡単に言えば現在の権力は資本家の利益を擁護・助長する為の権力であり、それに対して万人が最低限の生活をする為の権力(即ち、資本家には不利益をもたらす権力」を私は形成しようとしているのです。
>Re: 強制する内容を明らかにした権力
>http://www.asyura2.com/0505/dispute21/msg/324.html
>投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 6 月 13 日 11:56:29: egUyw5BLxswRI
>(回答先: 強制する内容を明らかにした権力 投稿者 ワヤクチャ 日時 2005 年 6 月 >12 日 13:37:07)
>>権力とは例えば為替取引によって得た利益に対して課税する権力と言った具体的内<容を明示したものであるし、第一私の個人の権力などというものではありません。
>個人の権力なんて権力でも何でもありません。
>私の投稿を読むことは強制できないワケです。
>だから現時点で私は権力であるハズがありません。
>しかし、もし私の意見が賛同者を得て同じ考えで投稿する人が増えてきたら?
>それは徐々に権力を形成するものと言えるのです。
>>権力とは例えば為替取引によって得た利益に対して課税する権力
>このことを権力と言ってしまっていいのかという問題です。
課税というのは明確に権力の行使です。
有無を言わさず徴収するのですから、これを権力から除外していては現在の世界の権力を正しく評価する事はできません。
権力は立法・行政・司法の3つにわたって相互に連動しながら総体として作用しているのです。メディアも4つの目の権力であるし、言論活動も権力の一角を占めているのです。
【フーコーの権力論】
http://www.ne.jp/asahi/village/good/foucault.htm
0) 力(権力)の構造(『性の歴史1』)
権力は、上から支配する圧力ではない。あらゆる所で、その場の関係から生ずる力を利用して働く、内在的力である。
権力は、無数の点から出発し、不規則な一定しない諸関係によって成立するゲームの中で機能する。
権力の諸関係は、経済、学問、性といった現象が生み出しれいる諸関係の外にあるものではなく、そうした諸関係の中に作りだされているものである。
権力は、下部からくる。支配する者、支配される者という古典的な二項図式は否定される。社会の基盤にある家族や社会、サークルなどの小集団の中に生み出される力の関係が、全体を統括する権力関係の基盤となる。
権力をふるうのは、特定の個人でもなく、特定の司令部でもない。あくまでも、諸関係の中で、その作用によって権力が行使されるに過ぎない。
権力の外部に抵抗があるのではなく、抵抗は、あくまでも権力の内部にある。一つの固定した抵抗の拠点があるのではない。あくまでも、諸関係の網の目の中で、不規則に発生するのが、抵抗であり、権力は、この不規則な抵抗を完全に排除することは出来ない。そして、この抵抗点が、戦略的に結び付けられて作動したとき、革命が可能になる。(引用は、桜井哲夫 『フーコー』から)
【「ミシェル・フーコーと権力論」要旨】
http://www.geocities.jp/collegelifecafe3666/masthes.htm
【政治権力とは】
http://www5.plala.or.jp/shibasakia/linkp0760.htm
【国家・民族・世界社会】
(2)大衆社会現象と国家権力の変貌
*生産手段の所有/非所有から、権力の格差へ重点が移ってきた。
「権力」は、現代社会の深層を読み解く重要な鍵の一つ
*実体的権力観から、関係的権力観へ
=人間関係のなかで、権力は権力となる。
実体的(道具的)権力観
:「他者の抵抗を排除してでも自らの意思を貫徹させる力」(ウェーバー)
実体・道具としての権力→権力の「ゼロ・サム」ゲーム論へ
zero-sum=或る行為者が権力を取れば、他の行為者の権力はその分減少する。
しかし、権力は「物」とは違って、こうしたゼロ・サム的あり方をするとは限らない。
非実体的権力観の例
*T・パーソンズの「貨幣」モデル
権力は、貨幣のような性質を持っている。
貨幣の3特性
1)交換手段(それ自体に価値があるのではなく、交換手段としてだけ価値を持つ)
2)価値の尺度
3)価値の保存
権力は、物理的強制が間接化し、抽象化し、象徴化したもの。
物理的強制=物物交換
権力行使 =貨幣交換
権力の譲渡:選挙での投票
譲渡された側(政治家など)で権力を「信用創造」することもできる。
=権力者のフリーハンド(自由裁量)の増大
*N・ルーマンの「選択強制」としての権力
A/非A=非B/B
大学に進学したい(A)
軍隊の召集令状がきた(非A=B)
軍隊に行きたくない(A=非B)
BがなければAは非Bにはならなかったはず。
AかBかを選ぶことを余儀なくされる。
ルーマンによれば、選択のまったくないところに権力はない。
(暴力を振るうのは、権力が危機にある証拠)
*M・フーコーの管理権力論
社会の支配原理=所有から権力へ(管理社会化)
国家権力の変化に注意すべき。=強制と恐怖から、操作と排除へ。
M・フーコーの洞察:一望監視と規律化
一人ひとりを個別に管理し、自主規制を促す。
<フーコーの注目した管理:監獄の例>
一望監視システム:パノプティコン
http://www7.ocn.ne.jp/~ooguro/css13.htm
【ワヤクチャ】
上記の中で
*実体的権力観から、関係的権力観へ
=人間関係のなかで、権力は権力となる。
という部分がありますが、これが私の権力観に近いと思います。
人間関係の中で権力が形成されるという事。
あるスローガンを掲げてそれに賛同者が集まればそれは既に権力の萌芽であるという事です。
縄文ビトさんが「労働力の売買の禁止」のデモを行い、その賛同者を多く集めたのならそれは紛れも無く権力として作用するという事です。
>これは国民の合意的なものであり課税する権利に対し、納税する義務を持つという言>葉の解釈の範囲だと考えます。
為替取引に対する課税は抵抗を受けているのです。
その抵抗を押し切って、法を制定し、徴収するのであれば、これは紛れも無く強制であり権力です。
「言葉の解釈の範囲」という意味が分かりません。
>>個人の権力なんて権力でも何でもありません。
これは現在権力を持っていない私個人には何の権力も無いという事を同義反復のようでありますが、一応確認した言葉に過ぎません。
>これもヒットラーの権力。スターリンの権力。それは個人の力が警察権力・軍人によ>る武力を背景にした弾圧に結びついたと考えられます。
厳密に言うといかに個人の権限が肥大化していてもそれは裸の「個人の権力」とだけ捉える事はできません。
ヒトラーはナチスという組織に媒介されて権力を得ているのであるし、スターリンの場合は共産党です。組織や思想に媒介された権力であり、個人の権力そのものではありません。何故ならば、彼らと言えども組織や思想に反して自由に振舞う事はできないからです。
私が求める権力とは戦争を不可能にする権力であり、全ての人に最低限の生活を保障する為の権力です。個人が自由に戦争をしたり、他者の生活を破壊できないような権力です。縄文ビトさんの頭の中には権力と言えば他者を生かす殺すも自由自在というイメージしか無いのではありますまいか?
そのような権力では無い、法に基づいた権力、個人が他者を抑圧する事ができない、全ての個人に対する権力を私は想定しているのです。
例えば、現在、殺人は罪に問われるという事を皆知っているから殺人をある程度抑制できていると私は考えます。
では、殺人犯を罰するのは何でしょうか?
法ですね。
別に裁判官個人が罰するのではありません。
そのような法権力によって殺人を抑制できているという点に私は着目しているのです。
そういう意味での目的的権力の形成を主張しているのです。
>>だから現時点で私は権力であるハズがありません。
>今のワヤクチャさんにそのような権力を感じている人はいないでしょう。ただ権力志>向とは将来権力を持つということです。
私個人が権力を持つ事を求めているのでは無いのです。
よりよき社会の為の法や制度としての権力を形成しようと思っているのです。
私自身もその権力に従わざるを得ないような権力です。
「権力の形成の主張」→「権力志向」→「個人的権力の発揮」
という論理では無いのです。
>大衆を解放すると言う名の下、オーム真理教の麻原がやったこと、それも彼の権力志>向から始まったことです。
彼はどのような社会を作ろうとしましたか?
彼の目的と私の目的は全然違います。
権力形成一般で同一視するのは間違いです。
>またワヤクチャさんが書いて私との間で噛み合わなかった文章、分析して徐々に返信>を書かせていただきます。
よろしくお願いします。